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物理化学の問題

窒素を一定圧力の下でT(i)=298KからT(f)=500Kまで加熱したときののモルエントロピー変化について、以下の問いに答えよ。 問1熱容量の温度変化が無視できる場合 問2熱容量の温度変化が無視できない場合 問3熱容量の温度変化を無視するとどのような誤差が含まれることになるか という問題がわかりません。 出来るだけ詳しく丁寧に計算過程なども明記して説明していただけると幸いです

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  • jamf0421
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回答No.2

No1です。dS=dq/Tはよろしいですね。 ΔS=∫dq/T=∫CpdT/T...(1) これでCpが温度によらないのであれば ΔS=Cp∫dT/T=CplnTf/Ti=Cpln(500/298)=Cpx0.5175...(2) となります。 Cv=(∂U/∂T)_v ですが、ここで比熱で問題になるのは、並進、回転、振動のエネルギーです。しかも振動のエネルギーは室温に近い部分ではあまり効いてこないので並進、回転を考えます。すると(3/2)RT+(2/2)RT(窒素は2原子分子で回転の自由度は2)=(5/2)RTと予想されます。温度微分してCvにすればCv=(5/2)Rです。さらに理想気体ではCp-Cv=RですからCp=(5/2)RT+R=(7/5)Rとなります。(7/2)R=29.1 J/mol・Kですが、これは25℃での実際の窒素のCpとほぼ一致します。これを(2)に代入すれば ΔS=15.06 J/mol・K...(2) となります。熱容量の変化が無視できる場合はこの値でよいと思います。 温度があがれば振動が寄与します。その寄与の仕方の根拠はEinsteinの比熱の理論を読まれて下さい。Einsteinの特性温度Θ(窒素は3350 K)と問題の温度Tの比(Θ/T)で決まるある関数H(Θ/T)で、これにRをかけた値で一つの振動モードあたり比熱に寄与します。H(Θ/T)は定温で0、高温で1に近づきます。窒素は振動モードは一つしかないので、高温ならば振動の比熱への寄与はRとなります。即ち全体の比熱としてはCp=(9/2)Rです。500 K(Θ/T=6.7)の場合H(6.7)=0.0554ですから500Kの窒素の比熱は(7/2)R=3.5Rではなくて3.555Rです。298Kと500Kの間の比熱は3.5Rから3.555Rへ変化して行きます。 もう一つ問題があります。Cp-Cv=Rが理想気体の式であることです。これは理想気体の状態方程式pv=RTが成立することを前提にしています。一般には Cp-Cv=Tvα^2/κ...(3) です。ここでα=(1/v)(∂v/∂T)_pは熱膨張係数、κ=-(1/v)(∂v/∂p)_tは圧縮率です。 以上からすれば、比熱の298Kからの温度変化を無視することは、窒素の振動の比熱への寄与と、窒素の考えている温度圧力の範囲での理想気体からのずれが無視されることになります。

pooh-3490
質問者

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問1は理解できました。 しかし問2はどうなるのでしょうか? またこの問題の物理量は全て測定値でいいという事なのでこの事も補足しておきます。

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その他の回答 (3)

  • jamf0421
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回答No.4

>窒素の標準状態おけるCpは29.125となってます。 この値はNo2で私が書いている(7/2)R=29.1 J/mol・Kに一致していますね。(単位を変えれば6.95 cal/mol・Kとなり、No3のCpの温度依存式でT=298にして得た6.96ともほぼ一致ですね。)要するに298 Kでは窒素の比熱は並進運動、回転運動が比熱に寄与し、Cp-Cv=Rが成立している、という条件で出せるということです。 Cpがこの値しか書いていないなら、熱容量の温度依存性を無視したエントロピー変化しか計算できません。温度依存性を考慮すれば、No3で回答しましたように3.60と3.67の差がでますから、温度変化を無視したら2桁目に誤差が入ることがわかります。計算上の数値についてはすでに出しましたし、由来も説明した通りです。

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  • jamf0421
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回答No.3

>しかし問2はどうなるのでしょうか? >またこの問題の物理量は全て測定値でいいという事なのでこの事も補足 >しておきます。 測定値でよいというのは測定値があるのですか? 問題にCpの温度依存性の情報がありませんか?Lewis Randallの(古いですが)有名な教科書に、298-2000Kでcal/mol・Kの単位で窒素のCpの温度依存性について Cp=6.83+0.90x10^(-3)T-0.12x10^5T^(-2)...(1) とあります。(もっと新しいデータも探せばあると思いますが。)かりに(1)式でもT=298をこれに代入すると、Cp=6.96 cal/mol・Kとなり、ほぼ(7/2)Rとなっていることが判ります。もし、(1)を使うとすれば ΔS=∫[298→500]CpdT/T =∫[298→500](6.83/T+0.90x10^(-3)-0.12x10^5T^(-3))dT =[6.83lnT+0.90x10^(-3)T+(1/2)x0.12x10^5T^(-2)][298→500] =6.83ln(500/298)+0.90x10^(-3)(500-298)+0.06x10^5(1/500^2-1/298^2) =3.53+0.18-0.04=3.67 (cal/mol・K)...(2) でEntropy変化は計算できることになります。もしCpの温度依存性を無視するなら298Kの6.96をつかって ΔS=6.96ln(500/298)=3.60 cal/mol・K となります。この3.60が、理想気体で、且つ比熱に振動を考慮していないということで説明できるエントロピー変化です。(2)では3.67でそれと僅かに差が出ますが、それは比熱が温度に依存するからです。それの潜在的中身は比熱に振動項が寄与してくるとか、非理想気体でPV=nRTにならないとかがあるから、ということになります。これで答えになっていますか?

pooh-3490
質問者

補足

窒素の標準状態おけるCpは29.125となってます。 問題にはCpの温度依存性についての情報はありません。

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  • jamf0421
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回答No.1

エントロピー変化の計算は分かっていて、窒素の熱容量が単純な2原子分子の値Cp=7R/2からはずれることの物理的意味を聞かれているということなのでしょうか?

pooh-3490
質問者

補足

自分はこの問題に対して何もわからないという状態です。

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