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ホトトギスの当て字「子規」の由来
ホトトギスの当て字「子規」の由来を教えてください。 なんで漢字で「子規」と書くとホトトギスになるのでしょうか?
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回答(3)のつづき、 後半です。 【推論】・・・「子■から子規が派生した」のではないか。 *1.■juan1の偏の?は小蟲のことで鳥と合体した字。『康煕字典』から他の 文献、更に他のホトトギスの解説文でも、「毛蟲を食べる」ことが必須の 如く記述されている。 神話とも関わりのない、習性を最も根源的にあらわしている字であるようだ。 ・・・この字が原初の字と推定する。 *2.子■・・・苦しげに啼くホトトギスの声を、”声が出ない”と表現したもの。 子zu3=語頭の子は、小さいの意。 ■gui1=声が出ない、発声が不自由、吸い込むような。 又は、車輪の一回転。 子規・・・子■と発音が同じ、意味も通用。いずれが先か未究明。 子zu3=語頭の子は、小さいの意。 規gui1=規則、円を描く具、日月車輪の円形、車輪の一周。 ・・・意味合いから考えるに、子■が先、子規が後。 *3.秭帰・・・子■、子規と発音が同じ。屈原のいわれに拠る命名。 http://baike.baidu.com/view/1590482.htm この頁の説明は、屈原が悲憤の余り汨羅に身を投げた故事を 踏まえたもの。 訳:秭帰鳥は即ち子規鳥なり。伝聞によれば、屈原の妹屈?の 魂が変じたもの。 毎年旧暦5月にこの鳥は「兄さん帰ってきて!兄さん帰ってきて!」 と啼く。人々はこの声を聞くと粽(ちまき)を作り、龍舟を仕立て、 端午の節句を迎える準備をし、屈原を祀る。 ~以下略~。 秭=数字の単位。時代により違いあるが、万億・千億・十億とも。 中国物理学会の大小数命名法で10E15 [peta-]とされている。 上記文中”秭帰鳥”は”永遠に帰り続ける鳥”と解してよいでしょう。 妹が亡くなった兄を想い呼びかける気持ちを鳥の名に充てたもの。 なお、秭帰・思帰は『高唐賦』にもあります。 ・・・子規zu3gui1の音に合わせて秭帰zu3gui1と充てはめたと考えます。 子規が先。 *4.子帰・・・子■、子規と発音が同じ。 明代の詩人楊維禎の五禽言(鳥の声を真似た戯れ歌/芝居)に、 ”子帰、子帰、子不帰、白頭阿婆慈且悲”とあり。 ”子よ帰れ、子よ帰れ、帰らないと優しい婆さんがなお更悲しむ” の意味だが、ほととぎすの声を真似て、かつzu3gui1の音を もじったもの。楊維禎という人は遊興や男女の交情を描いた詩人 です、これは言葉遊びです。 **以上から「子規」はイの分類で「子■」の直系。 ア:「鵑」が食性を単純にあらわした文字。辞書類の扱いからもかなり古い。 イ:zi3gui3系の呼称は、発声の特徴に着目した「■」字に始まった 可能性が濃厚。 佳字、雅語、思い入れなどが重なって各種文字を充て種類が増えた。 ウ:神話や故人の逸話を、ホトトギスの鳴声になぞらえて新しい呼称を 与えた。 ついでに: 古代中国の蜀の神話について、日本語での紹介がありました。 不如帰、杜宇、杜鵑、蜀魂、蜀鳥、杜魄、蜀魄等の説明。 http://ameblo.jp/p-nobuaki/ 神話で説明の付かない子規は、記載ありますが説明はありません。 屈原(くつげん)についてはいくらでも記事があります、検索をどうぞ。 子規の文字の必然性に手間取りましたが、おかげさまで小論文が書けそうです。 以上
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- yanhua
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回答(3)のつづき、 前半です(文字数制限で二分割送信します)。 ★文中の表示不可文字 ■は[山+ふるとり+内+口を上から重ねる]→後出WEBを見てください。 「なんで漢字で「子規」と書くとホトトギスになるのでしょうか? 」 が貴質問、と思った故に前回の回答になりました。 「ホトトギスの当て字「子規」の由来」は以下のとおりです(推定です)。 単純明快な解説は手元の辞書類にも中国のWEBにも見つかりません。 さて、材料と根拠を示さないと説明にならないので、やや繁雑です。 上から一通り目を通したあと、再度関連事項を吟味ください。 【前提知識】 『禽経』という宋代以前の鳥類の知識を集大成した百科事典がありますが、 それに倣った?ネット版があります。 http://niaolei.org.cn/tag/%E7%A6%BD%E7%BB%8F 右上の大きな[鳥類]をクリックして検索頁へ行きます。 検索窓に”子規”(日本字入力でOK)で検索。 3つ目くらいにある 鳥類歴史--杜鵑--鳥類網 をクリック。 ⇒鳥類歴史--杜鵑 ホトトギスの呼称・別称が沢山あります。 要約:蜀の頃より杜鵑(ホトトギス)の呼称は沢山ある、 1.神話上の名称・・・15種 2.鳴き声から付いた名称・・・16種 3.その他俗称・・・7種 ”子規”に関しては1.の1、4、5行目他に登場します。 1行目:鵑 『寰宇記』によると、望帝は帝位を譲り身を引き、復位すること は無く、死して鵑となる。春になると昼夜悲しげに鳴き、蜀の人は これを聞き帝の魂という。 4行目:子■ 『説文解字』によると、蜀の王 望帝は子■になった、 現在でいう子規である。 注:『説文解字』の実際の記述は、■は周燕也~声なし。~略~。 「声なし」が重要ですが、このwebの引用では欠落しています。 周燕も別称のひとつ、3.その他俗称に出ています。 5行目:子規 『寰宇記』によると、蜀王杜宇即ち望帝は位を禅譲し自ら去り、 子規となる。 補足です。1行目と5行目は同源の話です。 「蜀の神話:杜宇という王が居て望帝と号していた。配下の大臣の妻と 淫してしまい、そのことを愧じて大臣に王位を譲り、自分は山中に隠棲し 帰ることはなかった。毎年種まきの時期になると、民衆に報せるべく声を 振り絞った。人々は、ホトトギスの血を吐くような啼き声を聞き、あれは 望帝だと偲んだ」 ・神話系名称の元を辿ると、ほとんどがこの話につながります ・・・不如帰、杜宇、杜鵑、蜀魂、蜀鳥、杜魄、蜀魄、子■etc. ・詩人が美称として語を選んで使ったものがありますが、やはり神話を踏 まえています。 ・・・思帰鳴、催帰、思帰楽など。 ・字の偏や旁を変えたもの、他のものになぞらえたもの。 ・明確に神話と異なる系統で目に付くのは、 ・・・徐E帰、子帰.....これらについての所見は後述します、 子規につながります。 ⇒呼称に系統があるらしいことは分かりましたが、 なぜ杜鵑や子規などの字が充てられたか不明ですね。 後半につづく
- yanhua
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漢語でホトトギスのことを”子規”とも言います。 日本語でもそのまま借りてきたものでしょう。 ”子規”はホトトギスの別称、熟字訓でホトトギスです。 以下ご参考。 ホトトギス 日本語:大辞林 http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn/179945/m1u/%E5%AD%90%E8%A6%8F/ 杜鵑/時鳥/子規/不如帰/杜宇/蜀魂/田鵑 注:これらを”ほととぎす”と読む場合は、全て熟字訓です。 中国語:小学館日中・中日辞典 杜鵑/杜宇/布谷/子規 杜鵲・・・ホトトギス属の総称。カッコーは大杜鵲、ホトトギスは小杜鵲。
お礼
回答ありがとうございます。 やっぱり漢語での子規の意味がわからないと どうしようもないぽいですね
当て字っていうか、元々中国人が「子規」と書いていた鳥に、日本人が勝手に「ほととぎす」っていう訓をつけたんじゃあないでしょうか?
お礼
回答ありがとうございます。 なんで中国人が子規という文字を当てはめたのか 気になります。
- root_16
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初出までは分かりませんでしたが、 漢詩由来のようです。 以下の漢詩に「子規」=ほととぎすの意味で使われています。 郷村四月 翁巻 http://www2.ttcn.ne.jp/~hillmountain/kansinosekai/kansipage14.htm
お礼
回答ありがとうございます。
お礼
素晴らしい回答ありがとうございます! 非常に勉強になりました