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片持ばり
こんばんは。 片持ばちの実験に関してお伺いしたいことがあります。 実験では簡単のためモデル化しますが、実際のはりの振動現象と比べて考慮しない項目にはなにがありますか?またそれがどのように影響するでしょうか?さらにはりの振動のたわみ曲線は静的なたわみ曲線と一致すると仮定されますがこの仮定が必要な理由はなんでしょうか?
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質問番号:5475885で重ねて質問されていますが、問題点がいまひとつ、私には伝わってきません。 >実験では簡単のためモデル化しますが、 モデル化とは、何を指しているのでしょうか? 形状? 材質? 固定条件? 加振条件? それとも、実際は直方体の弁当箱に近い形状なのに、これを強引に梁とみなす、というようなモデル化の話なのでしょうか? 逆に尋ねたいのですが、あなたの場合には、現実がどのようで、それを実験の際には、どのようにモデル化するのですか? >実際のはりの振動現象と比べて考慮しない項目にはなにがありますか? それは、実験するあなたの側が決めることです。 あなたの場合、どんな材料、形状、固定方法、加振条件で実験を行おうとしているのですか? それがわからなければ、答えようがありません。 一般論としては、次のようなものが挙げられます。 ・材料、形状、固定方法は理想状態と仮定する。 ・下の方で説明する”減衰”は、とりあえず無視できるものとする。 ・せん断変形は無視できるものとする。 ・微小変形の範囲を仮定する。 >またそれがどのように影響するでしょうか? もし、「直方体の弁当箱に近い形状」なのに、これを梁とみなしたならば、通常の梁が無視している、 ・せん断変形 ・固定方法の詳細 などの影響が表れて来るので、梁の理論に乗りにくくなります。 >さらにはりの振動のたわみ曲線は静的なたわみ曲線と一致すると仮定 何のために仮定するのですか? 一致すると仮定して、その先、何をどうするのですか? 一般論として、梁の振動のたわみ曲線は、静的なたわみ曲線とは一致しません。 振動のたわみ曲線は、 -γAd^2δ/dt^2=d^2{(EI)d^2δ/dx^2}/dx^2 ・・・(1) (γは、単位長さ当たりの質量) を解いて得られますし、 静的なたわみ曲線は、 -M/EI=1/ρ=d^2δ/dx^2 ・・・(2) を解いて得られます。 ただし、1次の固有振動数の近似値を求めたい場合には、 「振動のたわみ曲線はわからないが、それに近い曲線の方程式(要するに、静的なたわみ曲線)がわかっている」 ならば、リッツの方法により、固有振動数の良い近似値が得られます。 この場合、一致すると仮定しているのではなく、「真の解ではないが、それに近そうな解」を利用しただけの話です。 乱暴な話が、近そうな解として、1次関数を用いても、それなりの近似解は求まるのです。 もう2つ、”ただし”があります。 ひとつは、振動の方程式側の問題です。 上記の(1)は、減衰が発生しないと仮定した場合の解です。 片持ち梁が金属の場合、自由端をピンと弾いて放置すると、しばらくの間は振動が続き、徐々に弱まって、やがて消えます。このような場合には、減衰は無視できます。 しかし、材料がゴムやプラスチックなどの場合には、上のように弾いても、振動はすぐに消えてしまいます。金属の場合でも、固定部がしっかり止まっていなければ、減衰は無視できません。 もうひとつは、振幅の大きさです。 No.1の方も書かれている通り、(1)も(2)も、微小変形が前提となっています。したがって、振幅が大きい場合(最大振幅が梁の高さを超えるかどうかが目安)には、”曲げ剛性が支配的と仮定した梁の理論”で無視できた”軸力方向の剛性から生じる微小量”の影響が現れてくるので、以上の話からズレてきます。 特に、長さに対して細すぎる梁(正確には、高さが長さに比べて、極端に小さい梁)は、曲げ剛性が支配的という前提の梁の理論に乗らなくなって来て、非線形挙動を示すようになるので、要注意です。ただし、片持ち梁の場合には、両端固定の場合に比べて、現れにくいので、通常は心配ありません。
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>実験では簡単のためモデル化しますが・・・ 土木出身です。オイラー梁としてモデル化できる条件は、細長比が1/10以下と言われています。ここで細の方は、梁の断面寸法で、梁の深さと言われます。長の方は、梁の全長です。 >実際のはりの振動現象と比べて考慮しない項目・・・ これは静的な梁の挙動でもそうなのですが、細長比が1/10以下の場合、考慮しないのは、梁のせん断挙動です。せん断変形と曲げ変形は連成しないと考えて、せん断応力は、一種の反力として扱います。そうではないと考慮したのがティモシェンコ梁(深い梁)ですが、これも第二近似です。1/10を守る限り、普通は影響しません。 >さらにはりの振動のたわみ曲線は静的なたわみ曲線と一致すると仮定されますがこの仮定が必要な理由・・・ 必要なのではなく、実際にそうだからだと思います。静定であろうと動的であろうと、変分原理により片持ち梁は、自分にとって一番楽な姿勢で曲がろうとしますから、静定変位曲線を仮定しても、そんなに間違いではないだろうという訳です。もちろん微小振動範囲での話です。この場合静的変形も、微小変形範囲です。
お礼
参考になります。 ありがとうございました。
お礼
すみません整理します。 ありがとうございました。