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MS装置への負荷について
ダイオキシンの分析でHRGC/HRMSを使用しています。環境サンプルの定量なので当然濃度は未知で、高濃度サンプルではしばしばピークが振り切れてしまうことがありました。定量は、その後サンプルを希釈して打ち直したので問題ないのですが、ピークが振り切れたことによるMSへの負荷が心配です。どなたか詳しい方がおられたらアドバイスお願いいたします。
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環境分析(ダイオキシン分析)は行なった事はありませんが,天然物化学研究では MS を使い続けてきた「経験者」です。 『ピークが振り切れたことによるMSへの負荷』ですが,それ自体は殆ど問題ありません。たまにイオン化電流を流すフィラメントが切れる事があるぐらいでしょうか。ただ,高濃度(多量)の試料がイオン源でイオン化され,生じたイオンが分析部に入るわけですから,これらの部分が汚れる事にはなります。あまり汚れが酷くなると感度や分解能の低下が起こり分析に支障が出ます。 ただし,GC/MS との事ですので,不揮発性化合物は GC のカラムでトラップされ MS 本体には揮発性のものしか入りません。また,最も汚れやすい部分はイオン源ですが,この部分は定期的に洗浄されているでしょうから,然程問題にはならないでしょう。 さらに,HRMS との事ですのでセクター型の MS 装置でしょうから,分析部は,常時,高真空(10^(-7) Torr?)になっているはずで,MS 本体の汚れの一部はこれで除去されます。10年あまり使っていると,この部分も含めてのオーバーホールが必要になるようですが,普通に使っていても同じです。 結論として,可能な限り不必要な高濃度(多量)の試料導入を避けるのは当然ですが,その事にピリピリする必要はありません。 ご参考まで。
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- zep1100
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こんにちは、zep1100です。 結論から言ってしまいますと#1の方が言われているように 今回のケースでは、イオン源が汚れる事がまず考えられますので、 カラム交換の際にチェックして、汚れが酷いようなら洗浄されると良いと思います。 また、サチってしまうほどの濃いサンプルをインジェクションした場合は、 汚染物質がカラムに吸着・残存している事も懸念されます。 ピーク形状がテーリングするなど乱れてきた場合には、 カラムのインジェクション側を2~3m程切断すると改善される場合があります。 (ただし、汚い検体を打つと、一回でカラムがパーになる事があります。特にSP系が弱いです。) その他、ガラスインサートを不活性の新しい物に換える、 セプタムを交換するなども検討されると良いと思います。 経験則でだいたいこれは濃い濃度で出そうだ、ということが次第に分かってくると思います。 大切なのは、現場からの情報をこまめに入手しておく事です。
お礼
大変分かりやすいご回答をどうもありがとうございました。GC/MSは正常に動いているので大丈夫かな,と思いつつもすごく心配してたので,ほっとしました。ちなみに私は前回の質問でもrei00さんに助けていただきました。 私はGC/MSを使っているといっても通常の使用法をようやく覚えたといったところなので,未だトラブルが起きたりすると「これでいいのかな?」と不安になることばかりです。何十年か測定を続けたらrei00さんのようにGC/MSのプロになれるのかな???一日も早くそうなれるよう,がんばります!本当にどうもありがとうございました。