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金属の電気抵抗の温度依存
金属の電気抵抗の温度依存性についてなのですが,私は電気抵抗は温度に比例するものだと思っています.ところが,最近「フェルミ液体論は金属の物性を議論する上で最も基本的な理論である」というのを知りました.参考書によれば,フェルミ流体では電気抵抗は温度の2乗に比例するものだと書いてあります. では,電気抵抗の温度依存性はT^2の項まで考慮しなければならないのでしょうか?一般のサイトには,金属の抵抗の依存性はTに比例するというのをよく見かけます.Tに比例するというのは格子-電気相互作用で,T^2に比例するというのは電子-電子相互作用だと思うのですが,T^2はあまり効かないから落とされているのでしょうか?
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おっしゃるようにT^2の項は電子電子相互作用から出てきます。 しかしそれは、電子格子相互作用が効かなくなる低温でしか観測できません。 電子同士の相互作用が強い系(強相関電子系)では比較的高い温度でも観測されますが、銅などでは極低温まで冷やさないと観測できません。
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- dekopon211
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No2です。 格子振動(フォノン)はもちろんあります。 十分低温では、フォノンの平均自由行程が伸びて無視できるようになります。普通の金属では相当冷やさないといけませんが、強相関電子系では電子同士の相互作用が強いためにある程度高温でもその効果が見えてくる訳です。 フェルミ流体の理論は相互作用がゼロの状態から連続的に相互作用を強くしていったもので、もちろん相互作用が強くても成り立ちます。 ただし、ゆらぎが大きい場合は成り立ちません。
お礼
ありがとうございます.ちょっと理解が深まりました!
- パんだ パンだ(@Josquin)
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うろ覚えで申し訳ありませんが・・・ 一般的な金属ではTに比例、異常な金属(電子相関が強い酸化物や有機物など)ではT^2に比例だった気がします。
お礼
うろ覚えでも十分参考になりました.ありがとうございます!
お礼
回答ありがとうございます. 強相関電子系では電子電子相互作用が比較的高温でも観測されるということですが,格子振動はないのでしょうか?結晶なら格子振動があるはずですが.原子が重いから格子振動が弱い?とかの理由ですか? フェルミ流体の理論は強相関電子系のように相互作用が強い系にも適用できるのでしょうか?