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日本の古代思想について
参考書の日本の古代思想のところを見ていると、 ケガレ・・・不浄のもの、死(死者)や生理、お産の際の出血 と書いてあります。 普通に考えれば、生理やお産の際の出血は、子供を生む上で当たり前のことですし、 むしろ腹を痛めて生むのにケガレとするのはおかしいと思うのですが、 どういった意味なのでしょうか? また、 ツミの欄を見ると、病気になることもツミとされます。 これも理由を教えてください。
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ケガレの語源は複数の説がありますが、主要なものとして次の二つがあります。 ・「怪我」と同根の言葉で、元来は単に「負傷」を意味する。 ・「褻(ケ)枯れ」を意味して、日常が立ち行かなくなった状態。 これらの段階では、浄も穢もありません。学者によってはハレもケガレも「非日常」という点では大差ないとする人もいます。 さて、血は生命の根源でありますが、それが失われる負傷・出血という現象は死(=不幸)を予感させるものです。出産の血についてもそれは同じです。出産は母体にも大きな負担であり、場合によっては生まれてきた子供だけでなく、母親まで死につながる危険性もはらんでいるからです(日本神話でもイザナミは火の神ホノカグツチを生んだ直後に死んでいます)。 また、 出産とは、「この世ではないところから人がやってくること」 死とは「この世ではないところに人が旅立つこと」 その共通するところは「異界との通行」です。 それゆえ、葬儀の祭司と同様に、お産婆さんも、「異界との交渉を行う能力の持ち主=神聖であるがゆえに畏怖される存在」なのです。 ここから考えると、古代における「ケガレ」とは、単に「悪」というより、ある種の不快感を伴う非日常と考えたほうがよいのかもしれません。
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- 日比野 暉彦(@bragelonne)
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こんにちは。 日本人は意外と(?) 生きること好きであり 静かにしているよりは動いていること好きだったと考えられます。 ○ たま・たましひ(魂) ☆ は 生きており ひとにとって明らかに《生》の側にあります。 このたましひについて ○ 荒(あら)魂 ☆ なら たましづめ(鎮魂)――生きているときにです――をしますが ○ 和(にぎ)魂 ☆ なら たまふり(魂振り)つまり 振るい起こすことをします。 いづれの場合にも 《生きなさい》と言っています。 この生活日常は ○ 褻(け)=日(か・け・ひ) ☆ です。したがって ★ けがれ(褻離れ) ☆ と言えば 死の側を言います。(生の側での非日常は 《はれ(晴れ)》です)。 この死は 具体的には 暗い夜つまり闇が表わしたらしいです。褻離れが 穢れ=不浄として捉えられたとき 闇は 死体の黒色ともからませて黒不浄とされ そのとき同じく――と言ってもどういうわけか必ずしも明らかではないのですが―― 血にまつわる赤い不浄も同列に捉えられたと言います。 出産・生理は日常における異常な状態だと見なされ しかも生の側であるよりは死の側において捉えられたと考えられます ケガレに対しては イミ(忌)・ツツシミ(慎)をもってケを保とうとします。またケに戻ろうとするときには ミソギ(禊 < 水注ぎ)をします。
お礼
わかりました。 詳しくありがとうございます。
お礼
そういうことでしたか。 分かりました。ありがとうございます。