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多心皮植物について。
いつもお世話になっております。 多心皮植物について質問です。 ミカンはだいたい10心皮の植物ですが、ミカン類の多心皮植物と、その他の多心皮植物の違いは何でしょうか? 調べてみてもいまいちわかりません。 回答お願いいたします。
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こんにちは。 ずいぶんむかしになりますが、歳暮に10kgダンボール入りのミカンを頂き、房(心皮)の数について統計を取ったことがあります。ミカン1個あたりの分布は8個から13個までとかなり開きがありましたが、確率密度はおおむね10~11個になりました。 ミカン科は多心皮植物のなかでも、比較的多くの心皮を持つ植物だと思いますが、特徴のひとつとしては、内包する心皮数にばらつきが多いということが言えると思います。ちなみにオクラも調べたことがある(オクラを選んだのは安かったからです)のですが、結果は予想通りすべてのオクラが5心皮でした。どうしてミカン科だけが、心皮数に多くのばらつきがでるのでしょうか。 本によると、心皮というのは葉が変異したものだそうです。多くの多心皮植物が心皮を露呈させているのに対し、ミカン科の心皮は、葉の変異体グループを別な葉の変異体が包むという――二層構造になっているのが特徴だそうです。(A. J. Lack, D. E. Evans, "Instant Notes In Plant Biology.") ――ここからは、想像になります。内包される心皮の数が多いということは、形態的に不安定であり、1,3,5という数の心皮に比べて、安定されなかったのではないでしょうか。記憶でしかないのですが、房の数が多いミカンは、房の大きさにずいぶんばらつきがあったような気がします。房の数だけでも心皮の確率密度は正規分布を取るのですが、大きさとか重さとかで統計を取り直しても、収束するのではないかと思いました。
お礼
お礼が遅くなってしまい、申し訳ありません。 参考文献まで提示していただき、ありがとうございます。大変参考になりました。