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「コミュニタリアン」と「コミュニスト」
「コミュニタリアン」と「コミュニスト」の違いが微妙にわかりません。 「コミュニタリアン」とは共同体主義(広い概念)者、「コミュニスト」とは共産主義者というのが大体のところだと思うのですが、広義のコミュニスト、というのはあり得ないもの(コミュニスト≒ではなく、=共産主義者)なのでしょうか? むしろ共産主義者以外の(またはもっと広い概念としての)共同体主義者を「コミュニタリアン」というのでしょうか。 詳しい方いらっしゃいましたらお教え願います。
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あまり詳しくありませんが、間違っていたらご容赦ください。 コミュニタリアンとは、20世紀後期のアメリカの政治哲学思想の一派ですから、基本的には自由主義社会の枠組みを、一歩も出るものではありません。社会における人間の在り方を問い直し、積極的な社会参加を促し、共同体を中心とした社会形成を唱える、ニューレフトと呼べるグループに属します。決してラジカルではありませんが、リベラリストとは微妙に違うようです。 また、私見にはなりますが、広義のコミュニズムはありえないと考えます。なぜなら、労働価値説に論拠を得た、自由主義的資本社会の否定がなければ、共産主義とはいえないからです。少しだけなら、市場取引を自由とするなら、それは大幅な管理の下の自由経済です。すべての経済活動(ヤミ経済は除く)を、国家の管理に委ねるからこそ、共産主義なのです。それには、私有財産の否定は絶対条件となります。 広義で捉えれば、計画経済を含んだ、社会主義といえるものならあるでしょう。次々と企業を国有化した、フランスのミッテラン政権の初期が、これに該当するでしょう。これは本質的には、マルクス=レーニンが唱えた共産主義とは異なります。 ちなみに、コミュニタリアニズムをわかりやすく解説した書に、(『コミュニタリアニズム入門』 菊地理夫 講談社現代新書)があります。ご参考まで。
お礼
めちゃくちゃわかりやすかったです。ありがとうございました!