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三島由紀夫は発禁本扱いになったことないんですか?
いま例えば、文壇の指導的役割の人が市ヶ谷自衛隊に決起を求めて叛乱?をうながすようなことしたら、あたしの感覚では永久発禁本扱いになると思うんですがw ということで、 三島由紀夫は発禁本扱いになったことないんですか? 海外に評価されているので、潰せなかったのかな
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問題のある人物の著述を発売禁止にせないのかとの観点からお答します。 発禁本と一口に云いますが、戦前戦中のそれと、戦後のそれとでは論拠からして違います。 戦前・戦中は出版法や後には治安維持法などによるもので、風俗壊乱などの理由の中に安寧に関するものがありました。内務省などで検閲を行いそれらに該当すると看做されれば発売禁止となったのです。戦前に谷崎潤一郎訳の「源氏物語」の一部が省略され戦後雑誌でその部分が発表されたのは「不敬」で発禁になる事を恐れたためですし、戦後になるまで「共産党宣言」の訳書が公然刊行出来なかったのは、「秩序」などに引っかかるためでした。 従って、戦前や特に戦中は「危険人物」の著述そのものが禁止されました。 戦後は、検閲制度はなくなり、上述の発禁もなくなりました。 それでは、戦後「四畳半」や「チャッタレー」等が「発禁」になったと云うのはと云うと、刑法の猥褻図画等(わいせつとがとう)によるものです。 それ以外には、個人情報(プライバシーの侵害)によるものや名誉棄損による出版差止命令でこれは裁判所の判断になります。 これらを綜合すると、現在の日本には、「革命思想」を鼓舞したとか等の理由で出版を差止めるとするならば、可也の具体的の叛乱指示書でもなければ難しい事が解ります。単に「革命的の」考え方を示したとか「革命を起こさなければ改革は出来ない」程度では難しいでしょう。 (これを取締ろうとすると憲法問題になります) 従って、あのようの行動をとった人間の著書と云うだけの理由では公権力が出版を差止める事は出来ません。 但し、出版社の「自主規制」は話が別です。これはマスコミの対応だからです。
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彼の著作中にはダイレクトに自身の行動の思想や、それをを予言するような内容、いわゆる右翼的なものは(一部の戯曲を除いて)なかったようです。そのために彼の行動を予知したひとは少なく、社会をひどく驚かせました。著作は発禁などにはならなかったと思います。 彼の作った映画(主演も)「憂国」は最もその死に近い内容を持っていました。ひどくリアルで過激な内容だったので上映禁止になった時期があったかと思います(彼が存命の時)。死後、むしろ頻繁に再上映されたようです。
お礼
ありがとうございます! もっと時代的にゆったりとした時代だったんでしょうか 現代はコンプライアンスなどと意味不な言葉が企業理念を表す言葉としてよく使われますが、うーん;; 厳しくなればなるほど、よけい殺伐とする気もします それだけ競争が少ない時代だったんでしょう 面白いですね 正確な題名は忘れましたが、過去に自殺指南本がでて、その本のとおりに自殺してしまわれた被害者?がでたときに、この本は書店から自主回収?かなんかで消えたと思います
お礼
ありがとうございます!! あたしの、「自主規制」と「発禁本」の語句の混同のようですね 正確に言えば、なぜ自主規制にならない?という質問だったかもしれません 戦前との対比の論考大変参考になりました★