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スピン演算子とフェルミ演算子
各原子に電子が1個だけいる状態空間の中では、大きさ1/2のスピン演算子S_iと原子i上のスピンσの電子の生成・消滅演算子c_iσとの間に 1/2(c_iu^* c_iu - c_id^*c_id)=S_i^z …(1) c_iu^* c_id = S_i^+ …(2) c_id^* c_iu = S_i^- …(3) (uはアップ、dはダウン,*はダガーを表しています。) という関係式が成り立つらしいのですが、証明できません。 どなたか教えてください。 ちなみに斯波さんの「固体の電子論」で出てきました。ハバード模型の二次摂動エネルギーをスピン演算子で書き換えるという部分です。
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もっとスマートな方法があるかもしれませんが… 電子の生成消滅演算子を c_iu^*:=u*, c_iu:=u c_id^*:=d*, c_id:=d とします。 電子がiサイトにいない状態: |0> 上向きスピンiサイトにいる状態: u*|0>:=|+> 下向きスピンiサイトにいる状態: d*|0>:=|-> とします。 今考えているのは、電子がiサイトに1個ある状態ですから 系の取りうる状態としては上に定義した|+>、|->。これらを 基底として(1)~(3)の演算子がどのような 行列表示を持つか見てみます。 (1)の場合: <+|S_i^z|+>=1/2・<0|u(u*u-d*d)u*|0>=1/2 <+|S_i^z|->=1/2・<0|u(u*u-d*d)d*|0>=0 <-|S_i^z|+>=1/2・<0|d(u*u-d*d)u*|0>=0 <-|S_i^z|->=1/2・<0|d(u*u-d*d)d*|0>=-1/2 となり、S_i^zの行列表示は2×2の行列で対角成分は1/2と-1/2、 対角成分以外は0となります。これはスピン1/2のz成分の演算子 の行列表示と同じです。 (2)、(3)も同様に計算すると S_i^+,S_i^-の行列表示ははそれぞれスピン1/2の昇降演算子の 行列表示に対応していることがわかります。 またS_i^z,S_i^+,S_i^-の交換関係を電子の生成消滅演算子の 反交換関係を使って直接計算しても、対応する角運動量の 交換関係が得られます。
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- wloop
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スピン演算子をSU(2)の基本表現の生成子で表示してやると 少し手間が省けるかも? iサイトの電子の生成消滅演算子をcα*,cαとし、 スピン変数αはup 又は downの値をとる。 以後ギリシャ文字α、β、δ、γ等はこのスピン変数をあらわす。 これらをつかってスピン演算子を S^a:=cα*・τ^a_(αβ)・cβ で定義する(a=x,y,z)。ここでα、βの添え字については和をとるものとし、 τ^aはパウリ行列σ^aを2で割ったもので、τ^a_(αβ)はその行列の α行β列成分(ただし、行列成分を考えるときはup,downをそれぞれ1,2と 読み替える。) このスピン演算子は質問のスピン演算子と同じもの。 系の取りうる状態は|α>:=cα*|0>であるのでスピン演算子の行列成分は <α|S^a|β>=<0|cα・(cδ*・τ^a_(δγ)・cγ)・cβ*|0> となり、生成消滅演算子の反交換関係を使うと <α|S^a|β>=τ^a_(αβ) とわかる。
お礼
お礼が遅れました。 解説ありがとうござます!参考にします。
- eatern27
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S^z|+>=(1/2)|+> など、スピン演算子が満たすべき式が成り立つ事を確認するだけですね。
お礼
なるほど!ありがとうございます!
お礼
詳しい解説ありがとうございます! 僕はてっきりJordan-Wigner変換のような変換から導かれるものだと思っていました。 すっきりしました!