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【高分子と低分子の関係】
以前、同タイトルで質問しましたが、せっかくのお詳しいご回答の数々に私の理解力が追いつきませんでしたので、新たに質問し直させて頂きました。 私は義務教育は終えていますが、おそろしいことに化学の知識はゼロ以下です。 小学生にも分かるご回答が出来る方がいらっしゃいましたら、お願い致します。 最近、高分子化学の本を読みました。 上で述べました通り、私の化学の知識はとても浅いので、内容のほとんどを理解していないのですが、その本の一文に『原子間の握手でできた低分子が、分子間で握手してつながると高分子になる』とありましたので、『原子と原子で出来た分子=低分子』『分子と分子で出来た分子=高分子』なのかな?と思いました。 しかし、同書の別ページで『多くの分子は、分子量が100か200程度の低分子か、分子量1万以上の高分子かのどちらかである』と記載されていました。 これは、例え分子と分子で出来た分子であっても、100か200程度しか分子量が無ければ『低分子』になるということなのでしょうか? それともそもそも『原子と原子で出来た分子=低分子』『分子と分子で出来た分子=高分子』という理解の仕方が間違っているのでしょうか? 無い知恵を絞り考えてみましたが、どうにも分かりません。 小学生にも分かるご回答が出来る方がいらっしゃいましたら、ごくごく簡単にご説明お願い致します。
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小学生にも判るという説明をしようとすると、比喩にならざるを得ません。 よって、化学的にも、科学的にも厳密性を欠いていますがご容赦下さい。 今、自動車をイメージしてみましょう。 自動車は、タイヤ、ハンドルなどの部品から出来ています。 自動車を構成するこれら部品が原子に当たり、自動車が分子です。 タイヤやハンドルだけでは役立ちません。それと同じで、原子は単独では不安定で、組み合わさって分子になろうとします。 オートバイもタイヤやハンドルなどの部品から出来ていますが、自動車と違ってタイヤは2つしかありません。 オートバイという形で完成しているので、これも分子に対応しますが、自動車とは別の製品、つまり別の種類の分子です。 自動車のボディーには、4つのタイヤが付いて完成しているように原子が組み合わさるときに丁度良い組み合わせの数字が存在します。 タイヤが3つでは、自動車がうまく走れず、不安定です。 H2Oは、酸素原子1つに水素原子2つが組み合わさって、水の分子を形成していることを化学式で表しています。 水素原子(H)という部品を他の組み合わせにすると他の分子(製品)になります。例えばH2は水素原子2つからなる水素分子で、これが気体の水素を表しています。酸素原子(O)には水素原子(H)が2つ組み合わさることが都合が良い組み合わせの数字となっているのです。 各原子には、車にはタイヤが4つ、ハンドルが1つといったような部品(原子)の種類による数字が決まっていますが、この数字の説明は小学生のレベルを超えてしまいます。 次に、新幹線をイメージしてみましょう。 16両編成で、車よりもず~と長い形をしています。車輪(原子)も沢山付いています。 全体の重量も重く、大きいですよね。 自動車やオートバイが低分子とすると新幹線が高分子です。 (実際には、もっと長い、つまり16両編成ではなく、100両編成とか200両編成の方が高分子のイメージとしては正しいと思います。) どちらも車輪やボディーといった部品、つまり原子が結合して出来た製品(分子)です。違いはその大きさです。 ですから、『原子と原子で出来た分子=低分子』『分子と分子で出来た分子=高分子』という理解は正しくありません。 ところで、新幹線はどのように作りますか? 一度に全て作るのではなく、1両ごと作って、最後にそれをつなぎ合わせます。 高分子を人間が作る、つまり合成するときにも、原子から直接、高分子を作り出すと言うことは特殊な例を除いて行いません。 まず、1両の大きなに相当する分子を作っておいて、それを化学反応でつなぎ合わせていくのです。 1両ごと作って、最後に16両つなぎ合わせて、新幹線を完成させるのと同じようなことを行うのです。 しかし、完成した新幹線はあくまで、車輪やボディー、窓などの部品からできており、同じように高分子も沢山の原子からできているのです。
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- usokoku
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>小学生にも分かるご回答 は、ちょっときついです。小学生ですと「分子量」とか「構造式」とかの概念を知らないので。 他の回答とかなり重複している部分がありますが、ご了承ください。 高分子と低分子の構造式(これが小学校で教えていない概念)での違いは、 低分子の場合には、原則として「同じ構造の部分の繰り返し」が存在しません。 高分子の場合には、「ある程度同じ構造の部分」が、ある程度の個数続きます。 「ある程度同じ構造の部分」を「モノマー」単量体と呼びます。 「ある程度」という形容詞をつけた理由は、葡萄糖を単量体とする高分子ならば形容詞がつかないのですが、「アミノ酸」を単量体とするたんぱく質とかの類は、アミノ酸が20種類ぐらいあるので、「そっくり同じ構造の部分」の繰り返しではないのです。 「低分子化合物」を結合した物を「高分子化合物」とは、呼べない場合があります。せっけんやさんのサイトですが http://www.live-science.com/honkan/theory/compo02.html ステアリン酸の構造式を見てください。「-CH2-」の繰り返しになっています。今の化学技術で、CH2=CH2、エチレンを単量体として反応させると、CH3-CH2-(中略)-CH2-COOHという構造のポリエチレンを作れないことはないです。しかも、エチレンですから長さはあまり制御できません。ステアリン酸がまったくできない、というわけではないです。 始末に困るのが、テルペノイトです。「リモネン」ミカンの匂い成分、「ピネン」松根油、「カロチン」植物由来のビタミンA、あたりが馴染み深いぶしつかな。 http://park12.wakwak.com/~alchemist/内 http://park12.wakwak.com/~alchemist/aromabio.html イソブレンの重合体ですが、原則として「低分子化合物」です。 高分子化合物と呼べるには、分子量が一万程度以上であるひつようがありますから。 分子量1000ぐらいの低分子化合物としては、イワシ油、エイコ酸かドコサ酸(名称の表記が疑問)3つとグリセリン1つが結合してできたエステル化合物です。 「ある程度同じ構造の部分」(単量体)の繰り返しを主体とする構造式を持つ分子で、分子量10000程度以上のもの を高分子化合物と呼びます。
お礼
低分子化合物なんて言葉もあるんですか! 化合物であっても10000未満であれば低分子…なるほど。 やっぱり小学生向けに簡単説明にするのは難しいですよね…ワガママな質問で申し訳ありませんでした。でもusokoku様のご回答は分かり易かったです。 分かり易いご回答、有難うございました!
- dipearl
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原子の例 H(水素原子) O(酸素原子) C(炭素原子) ...... 100種類以上あります ---------------------------------------- 小さな分子の例 H2 O2 H2O CO2....... もう少し大きな分子の例 CH4(メタン)、CH3OH(メタノール)、C2H5OH(エタノール)、C6H12O6(ブドウ糖)....... ここまで低分子です。低分子はこのように、全体像をありのまま書くことが出来ます。 ---------------------------------------- 高分子の例 C6H12O6(ブドウ糖)を、便宜上「A」としましょう。 A-A-A-A-A-A-A-A-A-A-A-A-A-A-A-A-A-A-A-A-A-..............(無限に繋がっている) これはデンプンですが、こういうものが高分子です。こういうものを「重合している」といいます(デンプンはブドウ糖が重合している)。 ---------------------------------------- >分子と分子で出来た分子であっても、100か200程度しか分子量が無ければ『低分子』になるということなのでしょうか? 「分子と分子で出来た物質」という概念は無理があります。 たとえば先ほど書いたエタノールは、メタノールと蟻酸がくっついて出来ているとも考えられますが、これは高分子とは言いません。つまり、少し大きい分子なら、「何かと何かをくっつけた形」ととらえることが可能になるのです。 他の皆さんも言っているように、高分子と低分子を分ける定義みたいなものは特になく、単純に大きければ高分子、小さければ低分子です。ただ、「重合」もしていないのに巨大な分子になることはあまりなく、高分子と言えば大抵「重合している物質」ということになります。 さきほどはデンプンを重合の例に挙げましたが、デンプンのように同一の分子が重合しているものだけでなく、よく似た物質の場合もあります。たとえば、タンパク質は「アミノ酸」という分子がたくさん連なったものですが、「アミノ酸」は1種類の物質ではなく、例えば人間の場合20種類あります。でも繋ぐ「手」の部分がどのアミノ酸も同じ形をしているので、いくつでも繋がることが出来るのです。 A,B,C,...を違った種類のアミノ酸とすると、タンパク質は A-B-C-D-E-F-G-H-I-J-K-.............. とか A-B-C-B-A-D-G-A-C-A-D-.......... とか。同じものが何回入っていてもOK。
お礼
1種類の分子が重合する場合と、そうじゃない場合があるんですね。 アミノ酸の並び順が違っても、全部タンパク質になる…全く同じタンパク質になるワケではないと思うのですが、タンパク質にも色々細かい種類分けがあるのでしょうか。 面白そうなので、今度調べてみたいと思います。 分かり易いご回答、有難うございました!
- 丸井 ふたば(@baieru)
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簡単にいえば原子は人に例えれば個人に当たります。 個人にはお友達がいますのでお友達と手を繋ぎます。 CO2とかO2とかですね! 彼らは仕事をしています。 会社に行けばもっとたくさんの人がいます。 その方々と協力して大きな事業を成し遂げます。 砂糖とかの糖類とかがそれに当たります。 彼らは日本という国にいます。 なので日本という国が協力し合っているとすればそれが高分子です。 少し専門的にいいますと、高分子に正確な定義はありませんが、一般的にいえば、原子OとかCとかNとかSiとかが手をつないでいる数が1000個以上あるいは分子量(Cさんは12キロ、Oさんは16キロ、Nさんは14キロ、Siさんは28キロ)が手をつないで体重計に乗るとき10000キロ以上になったときです。(ちなみに単位はキロじゃありません!) 高分子はほとんどの場合Cさん(人の輪を作るのが上手!)がたくさん手をつないでHとかOとかをくっつけているようなことが多いです。 >100か200程度しか分子量が無ければ『低分子』?そのとおりです。 酸素と炭素が化合して二酸化炭素になっても低分子に変わりはありません。
お礼
人間に例えるとまた分かり易いですね。 規模が大きくなればなるほど高分子に近づいていく、と。 Cさん、私の読んでいる本にも、確かにたくさん出てきます。 Cは…炭素?でしたっけ…炭素が色々な分子に使われているということですよ、ね?? 分かり易いご回答、有難うございました!
- Tacosan
- ベストアンサー率23% (3656/15482)
「分子間で握手して~」というのは, 「重合」のことだと思います. 単純にいうと, 「何かの繰り返し単位がある」のが高分子, 「繰り返し単位がない」のが低分子です. いいたとえかどうかわからないけど, こんな感じでどうでしょうか: ビーズと野球のボールを持ってきます. もちろんビーズは野球のボールより小さいでしょう. これらはどちらも「繰り返し」がないので低分子とみなせます. 一方, ビーズはたくさん並べてネックレスやマスコットを作ることもできます. こうなると, 「ビーズという繰り返し単位からなる」ので高分子になります. もちろん「ビーズのマスコット」でも野球のボールより小さいことはあり得ますが, そうであってもビーズのマスコットは「ビーズという繰り返し単位からなる」ので高分子, 野球のボールは「繰り返し単位がない」ので低分子となります. なお, 本来「高分子」「低分子」というのは分子量 = 大きさを基準にしていました. つまり「高分子 = 分子量の大きい分子 = 大きな分子」, 「低分子 = 分子量の小さい分子 = 小さな分子」の意味です. ところが, 実際には「なにも繰り返すことなく大きな分子ができる」ことはほとんどなく, 基本的にはすべての高分子が「たくさんの単位からなる繰り返し」でできています. なので, 今では分子量ではなく繰り返し単位の有無で分類します. 繰り返し単位の数を基準にした表現としては, 「ポリマー」や「オリゴマー」などがあります.
お礼
繰り返し単位…なるほど分かり易いです。 どんなに大きくても、繰り返さなければ低分子なのですね。 >「なにも繰り返すことなく大きな分子ができる」ことはほとんどなく ほとんどということは、繰り返すことなく大きな分子ができるものも少数はあるということなのでしょうが、そこまでいくとまた難しいお話になってしまいそうですね…残念です。 分かり易いご回答、有難うございました! 皆様のご回答、全て分かり易く、高分子についての知識が少し身に付いた気がします。 今回は、例をビーズとボールの分かり易い例をあげてご回答くださったTacosan様に10ptのお礼をお渡ししたいと思います。 皆様ありがとうございました!
- mojitto
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複数の原子で構成されたものが分子です。 ですから、高分子も低分子も分子です。 分子の中で分子量の大きいものを高分子、小さいものを低分子といいます。 なお高分子と低分子の明確な区別はなく(なかったはず…)、あくまで目安として分子量1万程度が境界になります。 なお、低分子が握手をして…という表現がありますが、実際には手が2本とは限らず、3本以上持っているツワモノもいます。
お礼
高分子と低分子の境は曖昧なんですね。 理系関係は全てキッチリしているものと思い込んでいました。 手が3本以上…なるほど、だから1つの原子が4つの原子と手をつないだり出来るワケですか…確かにツワモノ… 分かり易いご回答、有難うございました!
お礼
車、バイク、電車でのご説明、とても分かり易いです。 高分子を作る時は分子と分子を化学反応させて作る、でもあくまでそれは組立の段階であって、高分子も低分子も原子から作られていることに変わりはないということですね。 分かり易いご回答、有難うございました! 皆様とても分かり易いご回答でしたが、中でも比喩を用いて特に子供向けに説明してくださったpsa29様を20ptとさせて頂きたいと思います。 皆様、ご回答有難うございました!