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独楽が安定して回転している場合のエネルギーの流れ

独楽が安定して回転している場合接地している軸の先端から熱の形でエネルギーが放散する必要があるのでしょうか。接点での摩擦が存在しないと安定して回りにくいと思いますが、固定軸が存在しない回転との差もあるのかと思っています。

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  • cyototu
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回答No.5

#3です。 >定常流は管のような流体の動きを制限する構造がないと成り立ちにくいと思いますが、、、 定常流とか、動的平衡という言葉を、質問者さんは熱力学や流体力学や非平衡統計力学で使われる言葉として使っている物としてお答え致します。例えば、定常電流としてのオームの法則とか、流体の定常流としての、フィックの法則等を念頭に置いています。この場合、定常流が成り立つための本質的な条件は、やはり熱運動に依る散逸が本質的です。管などのような流体の動きを制限する境界条件は、そこに摩擦がない限り本質的ではありません。一般にエントロピーの増大で表現されるような時間の対称性の破れの裏には、必ず散逸現象があります。 ただし、言葉の使い方でしばしば混乱する場合もあります。それは、散逸が伴わなくても、例えば磁場が外場としてかかっている系やスピンが関わってくるような系では、時間の反転と共に磁場やスピンの向きを反転して置かないと、対称性が保てない場合もあります。しかし、この場合の運動には、エントロピーの生成が伴われないので、同じ「時間の対称性の破れ」と言っても、現象としては、物理の原理に触れるような深い現象ではありません。

noname#194289
質問者

お礼

ますます興味深い、しかも御懇切なご教示をいただき感激しております。どうもありがとうございました。

その他の回答 (5)

  • debukuro
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回答No.6

ジャイロの安定に機構としての回転軸は不要です 磁気で支えられて流体中で回転するジャイロもあります 軸方向が変わらずに回転するためには軸方向を変えるような外力を排除しなければなりません コマは短時間なら安定していますが時間が経つと地球の自転のために地表に対して傾きます(地盤の東方傾斜) このとき重力はコマが地表に対して垂直になるように作用しますがこれが味噌擂り運動が始まる原因なのです

noname#194289
質問者

補足

回転自身が加速度運動ではないでしょうか。

  • fatbowler
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回答No.4

回答No.3は大変興味深いお話ですが、私は純粋に剛体力学の 観点からご説明します。 まず独楽の運動について簡単にご説明します。 (少しでも)傾いた独楽が重力によって倒れてしまわないのは、 回転しているものにトルクが掛かると、別な方向のトルクに 転換される(ジャイロ効果)ためで、このため独楽は傾いたまま ゆっくりと首を回すような運動をします。 歳差運動(みそすり運動)と呼ばれるものです。 独楽が倒れずに回転し続けられるのは、こういった仕組みによる もので、これには摩擦は必要ありません。 摩擦があると回転エネルギーが熱エネルギーとして散逸してしまう ため、摩擦は小さければ小さいほど、長く回り続けられます。 これに対して、眠り独楽に代表されるように、独楽には回転軸が 傾いていても少しずつ回転軸が立ってきて、最終的に回転軸が 垂直になるという性質があります。 これは、接地点が丸みを帯びているときに見られる現象で、 丸みのために接地点の摩擦力が回転軸と離れた場所に掛かり (つまりトルクが発生し)、このトルクが前述のジャイロ効果に よって回転軸が立ってくる向きに転換されるために起こります。 これには摩擦が不可欠で、摩擦が大きいほど回転軸が立ちやすい といえます。 回転軸が直立して回転を始めた後は理論的には摩擦は必要ないの ですが、現実的には何かの拍子に回転軸が傾いたときに、再度 回転軸を立たせるために摩擦は必要なので、回転軸が直立したまま 安定して回転するためには摩擦は必要だと言えるでしょう。 まとめると、歳差運動をしている独楽を安定して回転していると 見なすのなら、摩擦は必要ありません。むしろ摩擦は小さければ 小さいほどそのまま長く回転し続けられます。 回転軸が直立した状態こそ安定して回転していると考えるのなら、 回転軸を起こすために、また微小な傾きを修整するために摩擦は 必要不可欠です。

noname#194289
質問者

お礼

私にはもったいないほどのご説明だと思いました。私の疑問があいまいな要素を含んでいたことを理解できました。どうもありがとうございました。

  • cyototu
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回答No.3

質問者さんは、多分「眠り独楽」のことを「安定して回転している独楽」と呼んでいるのだと思いますので、そのことについての回答を書きます。眠り独楽とは独楽が真っすぐ立ち、歳差運動とよばれるゴマスリ運動をしていないので、あたかも独楽が眠っているように止まっているようにみえる状態のことを言います。 以下で説明しますように、貴方の質問は物理学の基本的な問題の一つである「時間の対称性の破れ」、あるいは「何故この宇宙では時間の流れは、過去から未来という一方方向にのみ向いているのか」という問題にに直接に関わった、大変深い質問です。 眠り独楽の現象は接地点に摩擦が無いと決して起こりません。摩擦が無く、熱の発生がない場合、力学の方程式の解は、決定論的な解となって、初期条件が違えば、必ずその運動の仕方も変わってしまいます。ところが眠り独楽の場合、貴方が独楽まわした時の初期の勢いとか角度が少々違っても、暫く待っていると、独楽はひとりでに真っすぐと立ち上がって来ますね。したがって、この場合には初期条件と独楽が立ち上がった時の状態は、明らかに一対一に対応していませんね。摩擦等でエネルギーの散逸が起こらない限り、そんなことは決して起こり得ない、したがって現象は決定論的に決まってしまうと言うのが物理学の基本法則なのです。 実は同じことを別な側面から見ていることなのですが、「独楽が立ち上がるのは、我々の時間の未来に向かって起こる現象である。したがって、この独楽は、時間の流れが過去から未来向かっており、その未来がどちらを向いているのかを知っている」と言うことです。このことを物理学の専門用語では、「眠り独楽の運動は、時間の向きの反転に対する対称性を破っている」と表現します。「熱の発散が伴わない限り、物理学の基本法則は時間の向きの反転に対して対称である」というのが、物理学の基本原理です。 このように独楽が時間の対称性を破った運動を可能にしたのは、こ接地点での摩擦で熱が発生してエネルギーの散逸が起こったからです。このことから、眠り独楽の存在を可能にするためには、回転運動と摩擦の微妙なバランスが必要あることも判りますね。独楽が出来るだけ長く眠っているように回るためには、摩擦は出来るだけ小さい方が良いのですが、その一方で、摩擦が小さくなりすぎると、初期条件の情報を失う時間が長くなりすぎて、中々真っすぐに立ち上がってくれません。

noname#194289
質問者

お礼

勉強を進める手掛かりをいただいたように思いました。誠にありがとうございました。

noname#194289
質問者

補足

ご教示の対称性の破れというのは定常流とか動的平衡という概念などとも関係してくるものものでしょうか。定常流は管のような流体の動きを制限する構造がないと成り立ちにくいと思いますが、この管の存在による制限的作用は摩擦に相当するのかなと思いました。

  • htms42
  • ベストアンサー率47% (1120/2361)
回答No.2

>軸を鉄のような硬い素材で作った独楽をガラス板の上でまわそうとする滑ってしまってうまく回らないことがある 独楽を回す時には回転だけではなくて投げ出すような動作を伴っています。重心の運動が残っていれば一点に止まって回転することが出来ません。この運動をなくしてしまうのが難しいのです。摩擦があればこの運動を止めることが出来るでしょうが回転も止める事になります。 お皿の上のようなくぼみの中で回せば重心の運動を制限することが出来ます。でもいくらかの摩擦がないとお皿の上で軸の接点が回転する(才差運動をする)ことになります。 地球独楽のように枠の中で回転する独楽だと枠を動かないようにして中の独楽だけ回すことが出来ます。その場合は枠と独楽の軸との接点の摩擦が小さい方がよく回るというのが観察されるはずです。

noname#194289
質問者

お礼

なるほどと思います。もう少し考えてみたいと思います。ご教示ありがとうございます。

回答No.1

>接点での摩擦が存在しないと安定して回りにくいと思いますが 接点の摩擦は、存在しない方が長く回り続けます。  独楽が安定して回転するためには、独楽の回転軸と接点(支点)とが一致すること、摩擦が少ないことです。 >固定軸が存在しない回転との差もある 独楽を磁力か何かで宙に浮かすことが出来れば、回転は安定し、長く回り続けると思われます。 >軸の先端から熱の形でエネルギーが放散する必要があるのでしょうか 何のために熱の形でエネルギーを放散するのですか?  エネルギーを放出することは、回転を落とす方に働きます。 安定とは関わりがありません。 エネルギーをなるべく放出しないようにすることが回り続ける条件です。

noname#194289
質問者

補足

軸を鉄のような硬い素材で作った独楽をガラス板の上でまわそうとする滑ってしまってうまく回らないことがあるので摩擦が回転には必要なのかと思いました。

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