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哲学者の名前
「嫌々やることにこそ意義がある」というようなことを唱える哲学者がいたと記憶しているのですが、どなたかご存じないでしょうか?
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No.1 他にはアリストテレス。 http://www.saiton.net/ethics/08.htm 『知性的徳は教育によって身に付くと考えられます。 一方、倫理的徳はethos=修練・鍛錬(一般には習慣と訳されていますが、正確ではありません)を通じて、繰り返し努力する事が必要です。 そうしたethosを通じてêthos(性格)が形成されるのです。』 『善き性格が形成されるには、繰り返し心がけて行為を行ない、いわば鍛錬とも言うべき努力が必要であると考えられます。しかしこの鍛錬は強制されて行うものであってはならないのでしょう。人は喜ぶべき事を喜び、苦痛と感ずべき事を苦痛と感じるように鍛錬されなければならないのです(2巻3章)。 こうして獲得された「善き性格」に基づいて善い行為がなされるためには、その時その時における道徳的選択がカギとなると思われます。「選択」に関してアリストテレスは「中庸」を保つ必要性を説いています。』 生活習慣病ってありますよね。 日常生活の習慣が原因で、病気になるってやつ。 アリストテレスは、善い習慣を身につけるべく、鍛錬しましょ って提唱したわけですね。 「朝5時おきて、まずはひとっぱしり、シャワーを浴びて、新聞を読み最新の情報を入手し、頭と体が完全に起きたところでメシを食い、仕事に出かけると、出社早々から仕事をてきぱきこなせ、同僚を出し抜いて出世」 いい習慣でしょうけど、、、、 これって、目の前にエサがあるから、しばらく続けていると最初は辛かった早起きも日常(習慣)になれるわけです。 すがすがしい綺麗な空気が吸いたい とか、喜びがあるから、苦痛だったものも、後には自ら望んでできるようになる。 ということは、イヤイヤである行為の先にお得なものがあってこそ、イヤイヤながらやる行為に価値を付加できるわけです。 ずっと続けても、嫌で嫌で仕方ないのなら、それはおいしーものが先に無いと知っているから。 従って 嫌嫌やることに意義があるってのは、「だだし」という条件がつく。 <その先に、幸福感が持てるものがある場合> それなら犠牲を払えたりします。 アリスストテレスの場合、何が人間にとって幸福かとか、結構決めちゃっていますので、彼のような人と共同生活して、「鍛錬しろ」とか言われたら、「お前とあたしの幸福は同じじゃないんだよ」って言うかも。
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- kigurumi
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ニーチェかなぁ? それらしい言葉がニーチェの中にあったと思うのですが、思い出せません。 http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~konokatu/matsukuma(04-2-14) 『自分たちが『何のために生きているのか』、『何のために苦しんでいるのか』という問いの答えが、どうしても必要になる。それがうまく答えられるなら人は大きな生の苦しみに耐えうるからだ。逆に、この問いがまったく答えられないなら生は耐え難いものとなる。人間が長い間『神』や『道徳』や『心理』を信仰し、求め続けてきたことの根本理由はここにある」(A,p.168)。そこでニーチェは『永遠回帰』的思考を提案する。それは、「いつでも君の行為が普遍的に〈善〉であるといえるものであるように行為せよ」というカント的な命法の代わりに、「君の行為が、いつも無限の繰り返しとしてそう欲されるべきものとなるように行為せよ」(A、p.170)という「永遠回帰」的思想である。 「永遠回帰」とは自分にとって快も不快も受け入れ、快があるゆえに「生きる意味」を見出すことである。』
お礼
学生時代、哲学の授業で聞きかじったものなのですが、哲学に明るい方にとっては、「あれかこれか」→「キルケゴール」のように、わりと簡単に、思想と人物が結び付く話なのかと、勝手に思っていました。もしかしたら、ニーチェの思想を、当時の先生が、租借してくれた言葉なのかも知れませんね。 ともあれ、丁寧なご回答、ありがとうございました。かなりすっきりしました。
お礼
再度のご回答、ありがとうございます。 当時の先生も、「嫌だ」と思うこと自体は否定せず、嫌がりつつも、結果的に「行なった」重要性を説いていましたので、この、アリストテレスの考え方のほうが、より近いかも知れません。「その先に、幸福感が持てるものがある場合」ですか、なるほど。 それにしても、今回、いただいたご回答で、これまで、浮世離れした印象を抱いていた、「哲学」が、存外、日常生活に密着しているものだと知りました。とても面白い経験をさせていただいたことに、重ねてお礼を申し上げます。