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「しずのおだまき」について
「鎌倉」の歌の中に出てくる「しずのおだまき、くりかえし」の正確な意味が解りません。「しずのおだまき」は「くりかえし」の枕言葉という人もいます。「しず」とは静香御前?「おだまき」は植物のおだまき?等良く解りません。詳しい方教えてください。
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>「鎌倉」の歌の中に出てくる「しずのおだまき、くりかえし」の正確な意味が解りません。「しずのおだまき」は「くりかえし」の枕言葉という人もいます。「しず」とは静香御前?「おだまき」は植物のおだまき?等良く解りません。詳しい方教えてください。 この歌は静御前が捕らわれて鎌倉に送られ、鶴岡八幡宮の社頭で、頼朝以下が見る中、白拍子の舞を舞ったときの歌の一部だと思います。 正確には、「しづやしづ しづのをだまき 繰りかへし 昔を今に なすよしもがな」です。 これには本歌があって、伊勢物語32段の「いにしへの しづのをだまき 繰りかへし 昔を今に なすよしもがな」の歌とされています。 見てお分かりのように初句のみ違っていますが、後は同一です。静御前の名前の「静(しづ)」に、「倭文(しづ)」を掛けています。 語句を説明すると、 いにしへの=昔の 倭文=唐から輸入された「綾」に対して、日本古来の織物。麻などの糸を青や赤に染めて横糸にして乱れ模様にした織物。 をだまき(苧環)=つむいだ麻糸などを内側を空にして球状に巻いたもの。糸玉。糸を順々に巻きつけておいて、端から引き出すので、糸を巻きつけ、また繰り出すので、「繰りかへし」の序詞(意味を持つ)となっています。 よし(由)=方法・手段・理由・わけ等 もがな=終助詞=願望の意味を表し、~であればなあ、~があればなあ 本歌の「いにしへの しづのをだまき 繰りかへし 昔を今に なすよしもがな」から。 昔の倭文の織物の麻糸をつむいで巻き取った苧環(糸玉)から糸を繰り出すように繰り返しながら、(楽しかった)昔を今にする方法があればなあ 静御前の「しづやしづ しづのをだまき 繰りかへし 昔を今に なすよしもがな」 倭文や倭文、倭文の織物の麻糸をつむいで巻き取った苧環(糸玉)から糸を繰り出すように繰り返しながら、(義経様が「静や静」と呼んでくれた)昔を今現在にする方法があればなあ 訳がうまく表現できていない部分がありますが、参考まで。
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- kishn_an
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苧(お)というのは植物繊維の麻のことです。 苧環(おだまき)は麻糸を巻き取ったもの。植物のオダマキは花の形が麻糸を巻き取る糸車に形が似ているところから名前がつきました。 麻糸を巻き取る糸車がくるくると繰り返し回る様子からきた「くりかえし」の枕言葉となりました。 しずは「賤」で身分の低い人、麻糸紡ぎを仕事にしているような人。もちろん静御前という意味も両方あります。 この歌には関係ありませんが、うどんの入った茶碗蒸しも、うどんを麻糸に見立てて「おだまき」と言います。 「しずやしずしずのおだまき繰り返しむかしを今になすよしもがな」 http://www.geocities.co.jp/PowderRoom/9182/newpage6.htm
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ありがとうございました。こういう事を知って鎌倉の八幡宮を詣でるとまた感慨深いものがあります。 http://homepage3.nifty.com/fuk/index.htm
お礼
有難うございました。良く解りました。伊勢物語に本歌があるとは知りませんでした。しかし、静御前は伝説めいていてあまり、詳細が後世に伝えられていない所がかえっていいのかも知れませんね。頼朝が怒ったというのもどこまで本当かどうか興味深いものがあります。