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導体の静電誘導や誘電分極の際物体は不安定にならないのか?
高校2年で物理をしています。 今、静電誘導について勉強をしているのですが、導体の静電誘導の時導体の中にある自由電子が帯電体のせいで帯電体の方へ引き寄せられたりして導体の中の自由電子が一部に固まり、その導体は不安定になってもろくなったりしないのでしょうか? また、誘電分極の際不導体内の構成粒子の電子配置がずれ、同様に不安定になってもろくなったりしないのでしょうか? (理由が高校生には理解できないものでしたら、不安定になるかならないかだけでも教えてください)
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大変よい発想ですね。 >その導体は不安定になってもろくなったりしないのでしょうか? 電子の数は膨大で、金属の原子はみんなで自由電子を共有しているのでその一部だけであればほとんど影響がないのです。 要するに数の問題ですね。帯電体で引き寄せられる程度の数は微々たる物だということです。 ただこの考え方は役に立つことがあります。 たとえば電池の陰極側というのは表面がぼろぼろになりやすい。 電池の陰極側の電極は溶液の中に絶えず電子を放出しています。そのため陰極表面の原子はいつも電子をもっていかれるために、表面が侵食されやすくなっていると考えることも出来るわけです。 表面の原子はせっかく電子を手に入れてもすぐにまた引き剥がされてしまうことで、どうしても結合が弱く、引き剥がされる衝撃もあって他の原子と手をつないでいることが出来なくなって、溶液の中に溶け出してしまうのです。 >誘電分極の際不導体内の構成粒子の電子配置がずれ、同様に不安定 これも先ほどと同じように通常であれば問題にはなりません。 しかし、こちらのほうは物によっては不安定になるものもあります。 PZTという誘電率の高い誘電体(絶縁体)があります。 これは電圧をかけると誘電分極を起こし、それによって全体の結晶構造までも歪んでしまうというものです。 逆にこれを利用して、電圧により微小な変化(大体数nm~数十μm)を作ることが出来ます。 これはいろんな用途に利用されていて、たとえばカメラのオートフォーカスのモーターの材料、超音波発生素子(たとえば超音波めがねクリーナーなど)などを始めとしていろんな用途に使われています。 しかし、PZTに電圧をかけすぎると破壊してしまいます。つまりずれ量が大きすぎて元の形を維持できなくなってしまったんですね。 ゴムでつながれた原子間のゴムが切れてしまったようなものです。 他にもこの考えで説明できる破壊現象は沢山あります。 物理は非常に身近で楽しいものです。 このカテゴリーには専門家の方も多数いますので、疑問があればどんどんぶつけてみてくださいね。 では。
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あぁ、なんとしたことか電極は「陽極」です。「陰極」ではありません。。。。 深くお詫びして訂正させてください。。。。
自由電子が偏るといってもすべての自由電子ではなく、 その割合はそれほど大きくないと思いました・・・ なにぶん昔の記憶なんで今ひとつ不確かなんですが・・・ イメージとしては、 自由電子が偏っても、十分な自由電子が 物体内にあるというのが回答でしょうか。 もちろん、本当にほとんどの自由電子が偏れば 不安定になると思いますよ。