先ず、報酬から源泉徴収されて支払われる時の仕訳についてですが、インターネットで調べると、
〔借方〕普通預金90,000/〔貸方〕売上高100,000
〔借方〕事業主貸10,000/
と書いてあるサイトが非常に多いです。しかし、この仕訳は、やめておく方がいいです。
なぜなら、源泉所得税を「事業主貸」に計上すると、その他の事業主貸と混ぜこぜになってしまい、確定申告に間違いが生じかねないからです。
その他の事業主貸と混ぜこぜにならないように源泉所得税を管理するためには、「仮払税金」を使うようにお勧めします。例えば、
1月末日、売上の入金、
〔借方〕普通預金90,000/〔貸方〕売上高100,000
〔借方〕仮払税金10,000/
2月末日、売上の入金、
〔借方〕普通預金180,000/〔貸方〕売上高200,000
〔借方〕仮払税金20,000/
5月末日、売上の入金、
〔借方〕普通預金180,000/〔貸方〕売上高200,000
〔借方〕仮払税金20,000/
12月末日、売上の入金、
〔借方〕普通預金90,000/〔貸方〕売上高100,000
〔借方〕仮払税金10,000/
の場合、年間の源泉所得税合計額は60,000円です。
翌年の確定申告で、
◇15,000円の追徴の場合:
〔借方〕元入金75,000/〔貸方〕仮払税金60,000
〔借方〕……{空欄}……/〔貸方〕普通預金15,000
◇12,000円の還付の場合:
〔借方〕元入金48,000/〔貸方〕仮払税金60,000
〔借方〕普通預金12,000/
となります。
質問者の場合、すでに(事業主貸)で計上済みですから、やむを得ません。次の仕訳になります。
〔借方〕元入金48,000/〔貸方〕事業主貸60,000
〔借方〕普通預金12,000/
お礼
大変細かく説明いただきありがとうございました。 おかげ様で前に進むことができそうです。