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【簿記3級】売買目的有価証券の仕訳についての質問
簿記3級の勉強をしている者です。非常に初歩的かつ原理的な質問なのですが… 売買目的有価証券の購入について、即支払いでないものは未収金を使用しているのですが、なぜ買掛金でないのでしょうか? 本業の取扱商品でないにしても、利潤・利益を当てにして「売ることを目的に」購入しているものなのですから、備品や土地などの購入とは性質を異にしていると思うのですが… もちろん、試験に受かることを考えれば、深く考えることなく覚えてしまえばいいのでしょうし、覚えること自体は問題ないのです。 真知をお持ちの方… 「覚えてしまう」とか「本業云々」とか、そういうこと抜きで、原理的なことを教えていただきたいのです。 よろしくお願いいたします。
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- ok2007
- ベストアンサー率57% (1219/2120)
少し異なる角度からコメントしますと、何のために購入し保有する資産なのか、にもよるでしょうね。 つまり、営業取引にかかる棚卸資産であれば、通常の営業循環の中で利潤を得るために保有するものだといえます。そのため、棚卸資産を購入する際の未払債務は「買掛金」で計上するのが自然でしょう。 他方、売買目的有価証券であれば、利ざやを稼いで投資資金を増加させるために保有するものだといえます。そのため、売買目的有価証券を購入する際の未払債務は「買掛金」で計上するにはふさわしくないといえましょう。 感覚的な表現で述べていますので、イメージが伝わりにくかったらごめんなさい。 なお、トレーダーのように有価証券売買を営業目的としている場合には「買掛金」で計上することになるでしょうね。
- graf_
- ベストアンサー率61% (51/83)
質問者様の疑問は非常に納得できますし、その理論について誤りは無いと思います。しかし、会計学としては採用できません。 簿記会計というのは、企業の財政状態(財産)や経営成績(利益)の状態を外部(株主・投資家・銀行・税務署 など)に情報提供をすることを目的にしています。 会社はその営む事業によって千差万別ですが、それぞれにいろいろな方法を使って財産の価格や、利益の金額を計算されたのでは、情報を見るたびにその会社の計算方法を勉強しなくてはならなくなります。 そこで、ほぼすべての会社に同じ計算方法をするように義務付けています。こうすることによって、簿記を勉強すればほとんどすべての会社の情報を解読したりすることができるようになります。 ですから、この義務付けられている方法というのはより大多数の場合において真実に近いものが採用されています。 ということから、売買目的有価証券の仕訳について「未収金・未払金」が採用されている理由は、『通常大多数』の場合において有価証券の購入というのは『本業以外』の特殊な取引であるということです。 つまり、貸借対照表において『買掛金』に有価証券の売買の分が混ざっていることは好ましくないということです。やはり、通常の会社において有価証券の購入は特殊ですし、買掛金の通常の残高に比べて巨額となることも多く、期間の比較もしずらくなりますし、なにより、「未払金・未収金」としておくと、何か特殊な取引があったということを表現することができます。 当然、質問者様のおっしゃるとおり、問題にならない例もあるかと思いますが、どのような仕訳を行ってもよいということになると粉飾決算の温床にもなりかねないので、現在のところ決まりごととして有価証券は強制的に別仕訳ということになっています。
お礼
懇切丁寧なご回答で疑問も解けました。 なるほどおっしゃるとおりなのでしょうね。 ありがとうございました。 感謝申し上げます。
頼もしい質問だと感心いたしました。 会計簿記の基本は「企業会計原則」にあります。原則ですので、主義主張のように揺らぎはありません。 その企業会計原則の第二「損益計算書原則」に 四(営業外損益) 「営業外損益は、受取利息及び割引料、有価証券売却益等の営業外収益と支払利息及び割引料、有価証券売却損、有価証券評価損等の営業外費用とに区分して表示する。」とあります。 営業損益と営業外損益は区分しないといけません。 なぜかというと、企業本来の目的で儲けを出してるのと、それ以外で儲けを出す(例えば従業員への貸付金利息)のとを混ぜてしまうと、経営分析で真実の経費率(利益率でも同じ)がわからなくなるという弊害が出てしまうからです。 なお、簿記の勉強は3級から2級と上級にいくのが常道だと考えられてますが、貴方のようなタイプの方は「企業会計原則」を読まれてからの学習が有用かもしれません。 企業会計原則は原理を書いてありますから(実は私は、企業会計原則から簿記を勉強しましたので、よくわかりました)
お礼
ありがとうございます。 >その企業会計原則の第二「損益計算書原則」に >四(営業外損益) >「営業外損益は、受取利息及び割引料、有価証券売却益等の営業外収益と支払利息及び割引料、有価証券売却損、有価証券評価損等の営業外費用とに区分して表示する。」とあります。 そのような原則があるのですね。知りませんでした。 ご丁寧な回答、ありがとうございました。 とても解りやすかったです。
- ryuyen316
- ベストアンサー率22% (4/18)
>即支払いでないものは未収金を使用しているのですが、 未収金ではなく、未払金では? かなり昔に簿記3級を取得したものです。 本業云々という話になるかもしれませんが、会社が商売として取り扱う商品であれば、仕入(原価)勘定及び売上高勘定を用い、 その差額は売上総利益となるのはご承知だと思います。 仕入した時に掛けで仕入れた場合、買掛金勘定を使用します。 一方、有価証券の場合は転売した時に、売上・仕入勘定を使いません。通常は、その差額は有価証券売却損益勘定で処理されるはずです。 というわけで、やはり本業としての取り扱い商品は売上・仕入、売掛金・買掛金を用い、それ以外の商品であれば未収入金や未払金を使うのが決めごととなります。 ただ、有価証券の売買を本業とする企業の場合は、この限りではないかもしれません。
お礼
ありがとうございます。 こんなに即座にご回答いただけるとおもっていませんでしたので、とても驚いております。
お礼
わざわざご回答をいただき、ありがとうございます。 お礼を申し上げます。 >売買目的有価証券であれば、利ざやを稼いで投資資金を増加させるために保有するものだといえます。そのため、売買目的有価証券を購入する際の未払債務は「買掛金」で計上するにはふさわしくないといえましょう。 ↑ その理由を質問したのがこのスレッドだったのです。