このように整数に関する問題は, 「ある程度まで候補をしぼってあとは力ずく」ということはしばしばあります. なので, 「どこまで候補をしぼるか」というところがポイントとなります.
まず初項を a, 公比を r として簡単にわかることを挙げてみると
・r は有理数
・r > 1 と仮定してかまわない (r < 1 でもいいけど, 得られる数列は逆順になるだけで意味はない)
です. そこで, r が整数のときにいくつの項が得られるかを考え, そのあとでそれより多くの項が得られるように r の候補をしぼっていくことにします.
で r を整数とすると, すぐわかるように r = 2 だけを考えれば十分です. そして 2^3 = 8 ≦ 10, 2^4 = 16 > 10 なので, このとき 4項からなる等比数列になる (例えば 100, 200, 400, 800) ことがわかります.
ということで r を整数でないとして項数をもっと増やせるかどうか調べていきます. 以下, r = p/q (p, q は互いに素で p > q) とおき, 項数は (テクニカルな理由で) N+1 とします.
今わかることは
・末項 ar^N = p^N(a/q^N) が整数なので a は q^N の倍数
・r < 2, つまり p < 2q
・r^N ≦ 10
ですが, a ≦ 1000, ar^N ≦ 1000 より p^N, q^N はどちらも 1000以下の整数です. これで候補をしぼっていきます.
[5項からなる等比数列は存在するか?]
N+1 = 5, つまり N = 4 なので p, q はたかだか 5. つまり可能な (p, q) の候補は (p, q) = (3, 2), (4, 3), (5, 3), (5, 4) です. このそれぞれに対して a(p/q)^N が 1000以下の整数になるような a が存在するかどうかを調べればよく, (p, q) = (5, 3) 以外の組合せで存在することがわかります.
[6項からなる等比数列は存在するか?]
上と同じように考えると (p, q) = (3, 2) のみが候補になります. で調べると a(p/q)^N が 1000以下の整数になるような a が存在することがわかります.
[7項からなる等比数列は存在するか?]
このときも (p, q) = (3, 2) ですが, (3/2)^6 > 10 なので不適です.
これで答が得られたということになります.
お礼
ありがとうございます!!助かりました!! 参考にさせていただき自分でも理解できるように考えてみます!!