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音韻について
音韻についてわかりやすく具体例をいれながら、教えてください! 音韻とは、ここの具体的な音声に対し、それらの中核にあって共通すると解釈できる抽象的な音を言う とありますが、おバカな私は理解できません。
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- kzsIV
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回答No.1
ある教材プリントから転載します(書いた方の了解を得て)。(むやみに公開コピーしないでください。) 言語音を捕らえる概念として、音声と音韻がある。音声とは具体的、物理的なそれぞれの発音のことであり、音韻とはそれぞれに識別し、認識される抽象的な音のことである。音声としての言語音は、言語が異なっても、同一の音声は同一のものとして捕らえられる。一方、音韻はそれぞれの言語ごとに異なった体系をもっている。 日本語で「あんま(按摩)」「あんだ(安打)」「あんか(行火)」の3つの語の発音を比べてみると、かな文字「ん」で示される部分の発音はそれぞれに異なっている。「あんま」の場合は「ん」文字は上下の唇を閉ざした状態で発音される(音声学的には両唇音で、[m]で表される)。「あんだ」の「ん」は舌先を歯茎の裏側に当てた状態で発音される(歯茎鼻音、[n])。また「あんか」の「ん」は舌の奥の方を軟口蓋と言われる部分に当てた状態で発音される(軟口蓋鼻音[η])。このように実際には異なる発音であるが、日本語では「撥音(はつおん)」という同じ音として認識される(撥音の音韻記号は/N/で表される)。この場合、撥音は音韻であり、それに対して[m][n][η]は音声である。「按摩」「安打」「行火」という3つの言葉では、「撥音」という1つの音韻が両唇鼻音[m]、歯茎鼻音[n]、軟口蓋鼻音[η]の3つの音声で発音されているのである。