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「参る」「まかる」の敬意の方向
宜しくお願いします。 古典文法の敬語・敬意の方向に関する質問です。 敬語「参る」「まかる」ですが、状況として ある場所に向って(または、その場所から去って)行く場合の敬語だと学習しました。 ただ、その場合の敬意の対象(方向)は場所になるのでしょうか? 仮に「御所に参る」でしたら、御所にいらっしゃる天皇様に敬意が向いていると考えるのは不自然ではないかと思います。 しかし、ごく普通の家などから「まかる」と表現されると敬意の対象がわからなくなりました。 (具体的には源氏物語「若紫」の巻で、誰かの台詞内で、雀がまかる、という表現があったのです) こういう場合の敬意の対象について教えて下さい。 宜しくお願いします!
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古語辞典を確認してみてください。「まかる」には、「(貴所から)退出する、おいとまする」という謙譲語としての用法のほかに、「行く」の丁寧語としての用法もあります。会話や手紙などで多く使われます。 この場合の「まかる」は、謙譲語ではなく丁寧語で、単に「どこへ行ったのか」ということを丁寧な言い回しで言ったものにすぎません。 あえて言えば敬意の対象はその会話の相手である少女ということになります。 雀が逃げていった家のグレード(実際は山中にある単なる僧坊)、誰が逃がしたか、近くに誰がいるか、といったことはこの場合無関係です。 小学館の『新編古典文学全集』の現代語訳では「どこへ行ってしまったのでしょう」と訳してあります。
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- jo-zen
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「参る」「まかる」は敬語の中で謙譲語といわれるものにあたります。以下のURLを参考にしてみてください。 http://www.zkai.co.jp/high/k1k2/mihon/pdf/ml2dny.pdf >ある場所に向って(または、その場所から去って)行く場合の敬語だと学習しました。 ただ、その場合の敬意の対象(方向)は場所になるのでしょうか? ⇒そうではありません。謙譲語は、行動主がへりくだることによって相対的に相手に対する敬意をあらわすものになります。 >ごく普通の家などから「まかる」と表現されると敬意の対象がわからなくなりました ⇒ごく普通の家ではありませんよ。以下のURLを参考にしてみてください。 http://oak.zero.ad.jp/teru/gakusyu/monogatari/wakamurasaki/index.html 雀の低めることにより、犬君(ひいては光の君)を高めていることになるのです。
補足
非常にキレイなプリントがあるのですね。 びっくりしました。 普通の家ではなかったのですね^^; すみません。貴族の住居ということですね。 この場合は雀を逃がした犬君に敬意が向くのですか。 それは想像していませんでした。 ひいては光源氏、というのは(偶然とはいえ)犬君の近くにいる光源氏から去って行くので敬意が向っていると考えられるのですね。 なんとなく理解できました。 ありがとうございました!
補足
なるほど! ありがとうございます。 この用例は丁寧語としての用法である、ということですね。 そっちの方が自然な気もしますね。 ありがとうございました!