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曲の最後について
スコアを見て少し気づいたことがあります。最後にみんなで華々しく終わる曲なのにフルートだけがない曲が間々あるようなきがします。チャイコのピアコン1にロミジュリ。ラフマニノフなんかはピアコン2,3に交響曲2番もラストありません。フルート吹きの自分としては少しさびしいのですが、どのような意図があるのでしょうか?
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色々な理由があり、作曲者の楽器使い(オーケストレーション)の癖などもあると思いますが、ご質問に挙げてある「チャイコのPコン」「ラフマニノフのPコン2、交響曲2」などは、 「音域」「音量」の問題が大きいと思われます。 フルートの最低音の「C」(~E♭くらいまで)で終わる曲で、フルートは確かに「出せる」音ではあります。 しかし、作曲者としてそこにあえて、「直前まで五線のはるか上を吹いていたフルートに、ラストに、出しにくくて仮に出してもオケの音に物理的には影響しない低い音」を付け加えなかった、という事情なのだと思います。(木管がすべて必要ないわけではないということで、チャイコではCl,Fgには最後の音も吹かせているし、ラフマニノフ交響曲2では、弦のチェロ~ヴァイオリンで構成されている和音を作れる人数で木管に最後も吹かせています。) 余談ですが、チャイコは、「スラブ行進曲」でもラストはPc,Flt,Obは割愛(B♭なので、Fltは音域から外れるということもありますが)されていますが、「序曲 1812年」では、Pcのみ休みで、Fltには、E♭音を割り当てています。 「せっかくなんだから、みんなで最後まで一緒にやろうよ」という考えの作曲者は、全楽器に音符を割り振ると思いますが、上記の例では、「みんな一緒に」より「現実的な響きの調合」に重点を置いた結果だと思います。 単純に「いらないから書かなかった」というのではないようで、ラストの手前では、ヴァイオリンもやっていないような上行音型のジェットコースターをPcとFltで走らせたり、弦楽器以上の音域で、カデンツの連続音を鳴らしたりして頂点を飾ったりと、「魅せ場」はきちんと作ってあることもけっこうあるようですよ。
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- geneticist12
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あがっているのは、重心の低いどっしりとした終止アコードの曲ばかりのようです。そういう響きを求めているところに、フルートがピーーと加わるのは収まりがわるいのではないでしょうか。チャイコの二曲では、オーボエ以下の管は参加していますが、各楽器ともかなり低音域を使っていますね(ラフマニノフはスコアを持っていないので確認できず)。フルートで同じことをしても効果的でないし、終止音をフェルマータで引き延ばされると苦しそう。 音楽理論はよくわからないですが、同じチャイコでも交響曲第1, 4, 5番なんかだと終止の印象がずいぶん違い、これらにはフルートが入っていますね。
お礼
ラフ2の最後を見た時は、とてもガッカリしましたが(すごい好きなので)、高音楽器であるフルートがどっしりとした最後に似合わないのは簡単にわかってしまいまいました(ToT)。ラフマニノフとかチャイコフスキーは特に多いんですよね。やはり終わりまでとても考えているんだなぁと思いました。ベートーベンなんかはフルート入れるんですけどね(運命とか)。 ご回答ありがとうございました。
- dipearl
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管楽器だからではないでしょうか。おおざっぱに言えば弦は食材、管は調味料的な音色なので、弦ならずっと音があってもよいが、管の場合は雰囲気によって使われたり使われなかったり(つまり休符が多い)ですよね。食材に、常に全ての調味料を使うことなはいのと同じだと思います。 作曲家が「そこはフルートの音色はいらない」と判断したところが、たまたま最後の部分だっただけではないでしょうか。また、それはフルートに限らず管楽器や打楽器全般に言えることだと思います。
お礼
確かに。すべての楽器を鳴らすことが常に良いとは限らないことが、dipearlさんの例えでよく分かりました。曲を料理に例えたりすることは良くありますから。しかしフルートだけ要らないとは、フルートは作曲家にとって相当癖のある調味料なのでしょうかww。
お礼
なるほど!。確かに低音はフルートは他の楽器にバンバン鳴らされてはいないも同然ですね。それで無いんですね。すごい納得しました。ただチャイコフスキー何かは、フルートの最低音近くで弦とメロディをユニゾンさせたり(チャイ1、白鳥の湖のワルツ等)と、少し腑に落ちないところはありますが、でももやもやが消えてよかったです。本当にありがとうございました。