1番4番が聴きやすいのは、メロディーの美しさもそうですが、全体的な時間の長さがちょうどいいということもあるのかもしれませんね。
1番は若々しい、4番はメルヘンチックな曲調なので、気に入るということのようです。
2番は力みすぎていて重々しくて、敬遠という感じでしょうかね。
5番以降の交響曲は、どんどん情念のドロドロとした方向へ向かうので、暗くなります。
ですから、1番4番に慣れている耳からはびっくりするところです。
まずは5番で慣らした後、曲の構成が古典的である6番をおすすめします。
この曲は迫力ととろけるようなメロディの共存がなされる、不思議な交響曲です。
マーラーの暗い影の世界にここから一歩踏み入れていただきたい。
私的なおすすめは、ミヒャエル・ギーレンという指揮者のもの。聴いていて怖いと思うかもしれません。
3番は、いかんせん長い。悪くありません。ただ、急がなくてもいいと思います。後回しでも悪いことはないはずです。というのは、マーラーの暗い世界を知った後にとっておくと、ほっとしますからね。
(実際私もそういう経験者です)
7番は暗いけれども、聴いていて単純に楽しめる曲です。第4楽章なんか美しいと思います。世間で難解だと言われるのは、マーラーの心理状況だとか、構造がどうのだとかいう問題で、聴く分にはなんら問題ありません。敷居を高く感じるだけ損をします。
8番は悪い曲ではないのですが、うーん。マーラー通になるためには通らなくてはいけないでしょうが、こういうのは生で聴いた方がいいと思います。
大地の歌は声楽に抵抗がないならぜひ聴くべきです。しかもオットー・クレンペラーのもので。正常じゃない演奏ですが、これほど完成度の高い演奏も少ないです。これに出会うまで、いろいろ聴いて損をしたと思ったくらいです。
9番。この曲も死の匂いはするし、ノスタルジックだったりするし、しかし愛を強く感じるし、という不思議な曲です。この曲は名演が多いので、とりあえずどれでも聴いてみてください。
10番は9番を聴いてから判断されるとよいでしょう。
お礼
有難うございます。やはり5番以降の交響曲は暗くなっていくのですね。それから徐々に耳にならしていくようにします。交響曲の特徴についていろいとろ詳しい説明有難うございました。参考になりました。