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温度の体感は触覚に含まれる?

皮膚への刺激は触覚に含まれますが、冷たい、寒い、熱い、暑いといったことの体感も一般的には触覚によるとされているのでしょうか?だとすると、食べ物の味わいや香りも触覚によるともいえる気がするのですが、どうでしょうか?

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  • ruehas
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回答No.2

こんにちは。 皮膚への刺激は「皮膚感覚(表在感覚)」と呼ばれ、「冷覚」「温覚」「痛覚」「触覚」「圧覚」などがこの中に含まれます。ここに「内臓感覚(深部感覚)」を加えたものを「体性感覚」とすることもあります。質問者さんが疑問に思われるのは尤もですが、この分類定義は決して正確なものではなく、それは「特定の感覚器官に特化しておらず、受容器官が身体広域に存在する」といった「特徴によるもの」です。従いまして、味の化学物質を受容するために特化した「味覚」はこの定義から外れるため、「皮膚感覚(表在感覚)」には含まれません。 感覚の分類には、例えば「役割分類」や「機能分類」など様々なものがあり、哲学でも古くから扱われてきました。そして、当然のことながら現在ではそれが解剖学的事実に基づく「構造分類」に至っています。 上記の「体性感覚」はどちらかといいますと「役割分類」であり、 「外的受容器(表在感覚):皮膚上に配置され外的刺激を受け取る」 「固有受容器(深部感覚):組織内に固有して内的変化を感知する」 ということになります。 ならば、質問者さんの仰いますように、皮膚の上に配置され外からの刺激を受容する味覚は表在感覚ではないかということになります。で、これがこの「表在感覚」という定義の曖昧なところなんです。 ですが、ここで間違いなくはっきりとしていますのは、味覚といいますのは他の皮膚面では絶対に知覚することができないということです。従いまして、味覚とは味の化学物質を受容するために「特化された器官」ということになります。このため、現在のような解剖学的認識のないかなり古い時代から味覚と皮膚感覚ではその役割が異なると解釈されていたのではないかと思います。 現在では我々の五感に対しまして解剖学的な「構造分類」が可能であり、 「機械受容器:痛覚、触覚、圧覚、聴覚、平衡感覚」 「温度受容器:温覚、冷覚」 「化学受容器:味覚、嗅覚」 「光受容器:視覚」 ここでは同じ表在感覚でもその構造と目的が異なります。 ですが、また別の観点から「機能分類」を行いますと、 「遠感覚:視覚、聴覚、嗅覚」 「近感覚:表在、深部、味覚」 ということになり、構造的には化学受容器である味覚と臭覚は機能が分かれますが、ここでは触覚と味覚は共に「近感覚」という同じ特徴を持つことになります。 このように、捉え方は様々ありますが、味覚が表在感覚に分類されるというのは一般的にはないと思います。

Fumius
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 様々な分類方法があるんですね。私は五感という分類しか念頭になかったので、とても興味深く読ませていただきました。味覚の件について納得しました。分類を絶対視するのではなく、相対的な手段としてその都度適切と思われる分類を用いるのが大切だと思いました。

その他の回答 (1)

  • cyototu
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回答No.1

私は若い頃雪山に登っておりましたが、人の体感は天国のように感じました。そんな極限では、食べ物が喉を通ることが快感であり、毒でない限り、味わいや香りなどどうでも良いことでした。 またそんな若い頃、ベンジャミン フランクリンの自伝を読んで感激したことがありました。彼の優れた資質は、難しいことを簡単にしてしまうという所にあると思いました。この世の中には、易しいことを難しくしてしまう人は幾らでもおります。 食べ物の味わいや香りを体温と同じと考えるのは、私にとって易しいことを難しく考えるように思えるのですがどうでしょうか。

Fumius
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 私は五感という分類方法くらいしか知らないので、上述の疑問が浮かびました。確かに、五感という分類そのものが恣意的です。感覚を哲学的に分類するという作業は分類の仕方が一様でない難しさがあると思います。

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