いくつかの分類の仕方があります。
その内の一つとして 人の三つの行為能力に応じた分類が考えられますので これを披露します。
わたしたちが 或る日とつぜん 信頼していた身内や友や先輩らから それまでの態度を翻されて いわゆる欺かれたというとき わたしたちは 我れに返り 自己自身の存在に気づきます。
この自己還帰は 記憶という秩序行為のはたらきです。それを自覚し意識するのは 知解という認識行為です。こうして自覚した自己を わたしは 貴び 大事にします。記憶と知解によって自己到来した自己に その後も 立ち帰るよう わたしがわたしであろうとするのは 意志のはたらきです。意志は 愛とも呼ばれます。
社会も この三つのはたらきによって つまりは 順に 司法・立法および行政によって 骨組をつくっていると見ますが 学問も あたかもこの三つによって分かれています。
図示してみます。
時空間:社会形態 / 自治態勢 / 生産態勢 / 二角関係
(国家) /(自治体) /(企業 ) /(家族・個人)
記憶 :憲法・・・・・法律・・・・・・・〔法〕・・・・〔条理・哲学〕
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意志 :政治学・・・市民社会学・・経営学・・・文学・思想
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知解 : 社会経済学
(その基礎に 自然科学)
* 《社会科学》は 自然科学以外を包括して言います。個人の思想にかかわる領域を 人文科学と呼ぶこともあります。《社会学》は 包括的にではなく しかも どの領域にでも進出して 独自に 研究するようです。
* おわかりのように 一面的な理解の域を出ません。
* 記憶・知解・意志の三つの能力行為は 互いに関係しており しかも 総じて 動態的に一体であることは 言うまでもありません。われわれのこのカテゴリとしての哲学が 自然科学を無視するものではありませんし 社会全体とのかかわりをないがしろにしてよいと考えているわけではありません。
* 経済学とすると 狭く感じるので 社会をあたまにつけてみました。