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差動増幅器の作り方を教えて下さい。
オペアンプを使って差動増幅器を作ろうと考えているのですが、そのこつについて教えて下さい。 私の中で重要だと思っているのは ・2つの増幅率をいかにして合わせるか ・オフセットをいかにしてゼロにするか ということです。 前者は、大量の抵抗器を購入してテスターで一つずつ抵抗値を測っていくという方法をとるということを以前誰かから聞いたのですが、でもテスターだと表示桁に限界があります。これは通常どうやって行うものなのでしょうか? 後者は単に可変抵抗に電源を繋いでオシロで単純にオフセットを変えるということを行えば良いのでしょうか?もっと正確に行える方法がありましたら教えて下さい。 この他にも作成上のポイントがありましたら教えて下さい。 お願い致します。
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インスツルメンテーションアンプは,日本語では「計装アンプ」と呼ばれています. http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/36/36121/36121.pdf 上記はこの本の最初です. http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/36/36121.htm 原本はここの'Section 2: Specialty Amplifiers'でDLできます. http://www.analog.com/library/analogDialogue/archives/39-05/op_amp_applications_handbook.html これを熟読すれば,疑問は氷解するでしょう. > ・入力抵抗が低い、というのであれば単に高い入力抵抗を使えば良いのではないのでしょうか? 入力抵抗を高くすると,抵抗の熱雑音が増加してSNRが悪化します. > ・入力抵抗がアンバランス、というのであれば入力抵抗値を単にそろえれば良いのではないのでしょうか? 信号源(センサ)の内部抵抗と合わせて揃える必要があり,入力抵抗を無視できるほど大きくしておけば,信号源抵抗が時間・温度で変化してもCMRRの悪化は防げます. もし計装アンプを自作するんなら,この抵抗(相対誤差A)が安くてエエですよ. http://www.flatdenshi.co.jp/item/sip.html 要求仕様は内緒のようですが,計装アンプでは不可能なこの仕様; 周波数帯域:最大100MHz 差動電圧:最大5,600V(DC+pkAC) コモン・モード入力電圧:最大2,200V(実効値) http://www.tek.com/cgi-bin/frame.cgi?body=/ja/products/accessories/oscilloscope_probes/p5200.html だと,内部回路はこのようになっています. http://www.analog.com/jp/amplifiers-and-comparators/instrumentation-amplifiers/AD8216/products/product.html 要は,要求仕様に合わせて使用回路を決めるとゆうことです. ・半固定抵抗器の選び方のこつを教えて下さい。 密閉型の多回転サーメット・トリマがエエでしょう. ・入力クロスオーバとは何なのでしょうか? ゼロ(電源の中点)付近での非線形性で,ここの5ページの特性4です. http://www.analog.com/static/imported-files/jp/data_sheets/AD8605_8606_8608_JP.pdf >・補償コンデンサについてなのですが、・・・ ノイズを抑えてSNRを向上させます. SNRとしてどの程度を要求するかで決めたらエエでしょう.
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- anachrockt
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信頼性なら,ここがピカイチで,不良に当たることはまずありません. 「差動アンプ」および「計装アンプ」です. http://www.linear-tech.co.jp/ ここも「差動アンプ」および「計装アンプ」です. http://www.analog.com/jp/index.html ここは「差動アンプ」および「計測アンプ」です. http://focus.tij.co.jp/jp/tihome/docs/homepage.tsp ここは「計測/差動アンプ」です. http://japan.maxim-ic.com/ 以上が有名どころですが,超低周波で超低ノイズなのはここにあります. http://www.cirrus.com/jp/products/pro/detail/P1032.html
- tadys
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そもそもオペアンプ自身が差動増幅器なのでわざわざ作る必要は無いのですが もしかするとインスツルメンテーションアンプのことでしょうか http://www.nahitech.com/nahitafu/mame/mame3/instr.html インスツルメンテーションアンプを作るということであれば 現在ではインスツルメンテーションアンプは比較的簡単に手に入りますので 勉強の為以外には作るメリットはありません。 >2つの増幅率をいかにして合わせるか 大体あっていればいいのでそんなに気にする必要はありません。 >オフセットをいかにしてゼロにするか オフセット調整用の端子のついているオペアンプを使います。 その場合でも温度ドリフトや長期安定度などでは不安が残ります。 現在ではオフセットの小さいオペアンプの入手も容易ですので 調整のいらないものを使用するのがいいです。 インスツルメンテーションアンプの場合抵抗の精度が問題になりますが 絶対精度が重要なのではなく相対精度が重要なのです。 ブリッジを組んでバランスする抵抗を選べばいいでしょう。 これならば電圧がゼロになる抵抗の組を見つければいい事になります。 半固定抵抗器で調整するのはお奨めできません。 いずれにしろ市販しているものの性能に迫るものを作成するのは困難です。
お礼
ありがとうございます。 2点よろしいでしょうか? インスツルメンテーションアンプというものを初めて知って調べてみたのですが、下記のページでは http://www.mech.tohoku-gakuin.ac.jp/rde/contents/course/mechatronics/analog.html 「差動増幅回路は大きく二つの問題点があります。 入力抵抗が(オペアンプ本来やセンサ類に対して)低い=電流が流れる 入力抵抗がアンバランス(両入力が非対称) そのため、センサなどに使うには問題が出ることがあります。それを改良した物に、インスツルメンテーションアンプ(Instrumentation:計測 amp)があります。」 と書かれてあるのですが、これの意味がいまいち分かりません。 ・オペアンプ本来やセンサ類の抵抗値が分からないのですが、入力抵抗が低い、というのであれば単に高い入力抵抗を使えば良いのではないのでしょうか? ・入力抵抗がアンバランス、というのであれば入力抵抗値を単にそろえれば良いのではないのでしょうか? よろしくお願い致します。
- inara1
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半固定抵抗で調整するほうがいいでしょう。 差動増幅回路の構成はいくつかありますが、オペアンプ1個を使った差動増幅回路の調整法を紹介します。 ┌─ Vcc(+) ┌─ R5 ──┬─ R7 ─→VR3 │ R6 └─ -Vcc(-) V1 ─ R1 ─┐ │ ┷ VR1←┴-┤+ \ │ │ >─┬─ Vout R2 ┌┤- / │ GND ┷ │ │ ↓ │ V2 ─── R3 ─ VR2 ── R4 ─┘ VR1 ゲインの調整 VR2 CMRRの調整 VR3 オフセット電圧の調整 【調整方法】 DC電源とテスターしかない場合は以下の手順で調整します(電源電圧が±15Vの場合)。 (0) 最初に3つの可変抵抗の可動端子の位置を中点付近にしておきます。 (1) V1、V2 を共に 0V (GNDに接続) にしたとき、出力電圧 Vout が 0V となるように VR3 を調整する (2) V1 とV2 を互いに接続し、そこに -10Vまたは+10V の電圧を加えたとき、出力電圧 Vout が 0V となるように VR2 を調整する 信号発生器とオシロスコープがある場合は、V1 とV2 を互いに接続し、そこに ±10Vの正弦波を加えたとき、出力波形の振幅が最小となるように VR2 を調整する (3) V1 = a、V2 = 0V としたとき、Vout = G*a なるようにVR1を調整する( G は差動ゲイン) (3) (1)~(3)を繰り返す 【VR1、VR2、VR3、R5の値の選び方】 (VR1) R1 とR2 のうち大きほうの値の10%程度。R1 = 100kΩ、R2 = 10kΩなら VR1 = 10kΩ (VR2) R3 とR4 のうち大きほうの値の10%程度。R3 = 100kΩ、R4 = 10kΩなら VR2 = 10kΩ (R5) R1 とR2 のうち大きほうの値の10倍以上 (R6、R7、VR3) VR3 = 10kΩ程度 R6 < R5/10 オペアンプの入力オフセット電圧の最大値を Vos としたとき R7 = ( Vcc/Vos - 1 )*R6 Vcc = 15V、Vos = 10mV、R6= 100Ωなら R7 = 150kΩ 【差動ゲイン】 R1 = R3 = r、R2 = R4 = R、VR1 = VR2 = VR のとき Vout = G*( V1 - V2 ) 差動ゲイン G = ( R + VR/2 )/( r + VR/2 ) G>1とする場合(R > r) R = 20*G*r/( 21 - G )、VR = R/10 G<1とする場合(R < r) R = 0.05*( 21*G - 1 )*r、VR = r/10 【注意点】 ・回路全体の同相信号除去比(CMRR)はオペアンプ自身のCMRRより大きくできません[1]。CMRRを大きくしたいときはCMRRの大きなオペアンプを使ってください。 ・調整法の(1)、(2)では完全に Vout = 0V にはできません(時間経過や温度変化でドリフトする)。差動ゲインが大きいほどドリフトも大きくなります。気になるときはオフセット電圧ドリフトの小さなオペアンプを使ってください。 ・調整法の(2)で、コモン電圧を変えたとき、Voutの値が変わる場合があります。これはオフセット電圧がコモン電圧によって変動するからです。この依存性は電圧範囲やオペアンプによって違いますが、気になるときは入力クロスオーバの小さいオペアンプを使ってください。 ・オフセット電圧調整用の電源(Vcc)はノイズが少なく電圧の安定化されたものを使ってください。 ・固定抵抗は温度係数や誤差の小さい金属皮膜抵抗(誤差1%)を使うことをお薦めします。 ・高周波では抵抗の浮遊容量やオペアンプの入力容量によって利得が変化します。必要に応じて補償コンデンサが必要になります。 【参考】 [1] オペアンプの差分増幅器について http://okwave.jp/qa4308533.html
お礼
3点質問よろしいでしょうか? ・半固定抵抗器は金属皮膜抵抗をはじめとする固定抵抗器と比べて、温度係数や誤差の大きいはずです。出来れば半固定抵抗器の選び方のこつを教えて下さい。 ・入力クロスオーバとは何なのでしょうか? ・補償コンデンサについてなのですが、これをつけることでのメリットは発振を抑えることだけであって、その代償として高周波での利得は小さくなってしまうのですよね? お願い致します。
お礼
回答ありがとうございます。 いろいろ考えているのですが、自分で作るよりも製品を使った方がノイズを減らせるのではないかと考えています。 こういった差動増幅器を扱っているメーカーで信頼性のあるところや数を多く扱っているところを いくつか教えて頂けないでしょうか? 何卒よろしくお願い致します。