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詩の問題で空欄にあてはまることばをどうやって見つけるのでしょうか
ある問題集に下記のような問題が載っていました。空欄に適切なことばを入れなさいという問題ですが、これは暗記していないと解けないのでしょうか。まさか雑学の量を問う問題を出す意図があるとは思えません。このような問題を出す意図は何でしょうか?もしわかる方がいらっしゃったらぜひ教えてください。よろしくお願いします。 北原白秋 落葉松 一 からまつの林を過ぎて からまつをしみじみと見き。 からまつはさびしかりけり。 たびゆくは( )。 二 からまつの林を出でて、 からまつの林に入りぬ。 からまつの林に入りて、 また細く道はつづけり。 三 からまつの林の奥も、 わが通る道はありけり。 きりさめのかかる道なり。 山風のかよふ道なり。
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はじめまして。 ご質問1: <このような問題を出す意図は何でしょうか?> 一般教養を問うていると思われます。 ご質問2: <これは公務員試験の一般教養練習問題です。> ということであれば、益々上記の意図であると確信します。 1.ご質問にある問題集の問題を見て、ふと以前TV番組にあった「クイズ青恥赤恥」?を思い出しました。 2.この問題はまさに、この番組で視聴者に質問する「一般教養」クイズのように感じました。 3.この詩は北原白秋の有名な詩で、教科書にも載っていたと思いますから、一度は耳にした人も多いと思います。 4.その教養を問う問題を、全文を提示することで、ヒントを与えているのだと思います。 ご質問3: <文章の中にヒントがあるものなんだということがわかりました。> この詩は「文意」「情景」だけでなく、詩の文法的な形式上の「ヒント」があるのは、気づかれましたでしょうか。 1.まず、この3連からなる句は、「序・本・結」という3連詩になっており、2連は特殊で、1連と3連は同じような句の並びになっています。 2.つまり、1、3連のどちらも3行と4行が主語と述語の関係になっています。 1連目: からまつは さびしかりけり。 たびゆくは さびしかりけり。 3連目: きりさめの かかる道なり。 山風の かよふ道なり。 3.ちなみに2連目は 「~して、 ~した。」 という「連用修飾語+過去の助動詞」という2行が2度反復しており、他の連と並びが異なることがわかります。 3連詩では、「序・本・結」の、「本」にあたる真中の詩の形態だけが変わることは、叙情を高めるためによく使われる技法です。 4.従って、3連目の3・4行に注目すれば、「~の・・・道なり」という同じ語調の反復から、1連目も「~はさびしかりけり」という反復が連想されるのです。 5.これが「形式的なヒント」となり、この詩を暗記していなくても、そこから正解を導き出すこともできるのです。 以上ご参考までに。
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- shinsho4
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私は次のように考えて、正解を出しました。 (1)この詩を読んでいなくても、答えられる問題として出題しただろう。 (2)(かっこ)の中に入れても、おかしくない言葉は何十、何百とあるはずである。 しかし、そのような、何十、何百というニヤリーイコールの言葉の回答を、採点者はこれは9点、これは7点と採点できるわけがない。 (3)したがって、ドンピシャの文句でなければならない。 そうすると、その文句は、この詩の中にあるはずである。 (4)そこで、すぐそばの「さびしかりけり」を入れてみたら、ピッタリきた。 (5)念のために、2番や3番の中に適当なのがないか調べたが、なかった。 (6)「さびしかりけり」に決定。 さらに、この回答文を出すに当たって、「さびしかりけり」が間違っていると恥ずかしいので、インターネットでこの詩を探して確認しました(笑)。 >それにしても、ある程度年配の方がときどきスラっと文学の一文を口にしたり、文化的な知識教養の片鱗を見せたりするたびに、自分自身が同じ年齢になったときに同じようなことが言えるのだろうかと心配になることはよくあります。 ・・・心配は要らんと思います。片鱗を見せびらかしているのです。 まあ、本を沢山読めば、いろんなものが頭に入りますがね。 しかし、物知りと人間の値打ちとは無関係です。 心配要りません(^-^ 。
お礼
ご回答、ありがとうございました。 >そこで、すぐそばの「さびしかりけり」を入れてみたら、ピッタリきた。 ここが、私にはできなかったのです。何をもってピッタリくるのか、そして2番や3番に適当なのがないか調べたとありますが、何が適当で何が適当でないのか、そのあたりがわたしには皆目検討がつきません。私の詩に対する慣れの程度が浅いのでしょう。 >物知りと人間の値打ちとは無関係です。 たしかにそうですね。ベテラン芸能人が教養のあるところをテレビで見せたりすることがあります。それはそれでとても尊敬しますが、それと人間としての値打ちは全く関係ないということはよく思います。
いや、これは「ヒントつきの」教養問題の つもりでしょう。 読解問題のつもりなら、 さびしかりけり「のみを」正答として導くには 無理があるというか、それだけが正答である必然性はない。 よって「この詩を読んだことがあるか」も問うていると考えたい。 読んでいれば、暗記まではしていなくても 3行目の「さびしかりけり」でピンとくる 可能性がありますしね。 それが「ヒントつき」という意味。 1番さんがおっしゃる部分もヒントになる。 あなたは若いかたかもしれないけど そこそこ文学に親しんだ、歳くった人間なら この程度の詩のフレーズはすらっと出てきます。 文学おじさんが、その部分を若い人にも求めているのでは? 中学の問題集だったら、ちょっと求めすぎにも思えますけどね。 >このような問題を出す意図は何でしょうか? >もしわかる方がいらっしゃったらぜひ教えてください。 出題者本人のみぞ知る、でしょう。
お礼
ご回答、ありがとうございました。 これは公務員試験の一般教養練習問題です。友人から質問されて、答えられなかったのでここで質問させていただいたのです。 たしかにヒントをもとに読解することである程度答えが予測できるという側面もありながら、しかし教養として知っておいてもおかしくはないという側面もあるのかもしれません。一般教養とはそういうものなのでしょうね。それにしても、ある程度年配の方がときどきスラっと文学の一文を口にしたり、文化的な知識教養の片鱗を見せたりするたびに、自分自身が同じ年齢になったときに同じようなことが言えるのだろうかと心配になることはよくあります。
- Mr_Holland
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#1です。お礼をありがとうございます。 先程の回答で「 「からまつ」をあるものの象徴 」と言いましたが、表現が乱暴でした。次のように訂正させて下さい。 この詩では全体的に「からまつのさびしさ」が漂っていますが、このさびしさは「(作者の)旅路のさびしさ」と重ねられています。 このことから「からまつのさびしさ」=「(作者の)旅路のさびしさ」という図式が成り立ちます。 括弧の前の「たびゆく」は「(作者の)旅路」と捉えられますので、括弧内には「さびしい」に相当する言葉が入ると考えられます。 この詩は七五調ですから、括弧内には七語の言葉が入りますので、七語で「さびしさ」を表す言葉を文中から探しますと「さびしかりけり」があります。この言葉が入りますと、前の句との対句をなし、詩でよく用いられる繰り返し表現になりますので、適当な言葉であることが確認できます。
お礼
繰り返しのご回答、ありがとうございました。説明を読めば読むほど文章の中にヒントがあるものなんだということがわかりました。このようなタイプの問題に慣れることが必要かもしれませんね。大変勉強になりました。
- Mr_Holland
- ベストアンサー率56% (890/1576)
後付けの理由に見えますが、出題者は次のことを意図されたのではないでしょうか。 先ず、この詩は五七調ですので、括弧内には七語の言葉が入ります。 次に、この詩では「からまつ」をあるものの象徴とされています。それは詩の内容から旅路であることがわかります。 ここで、括弧の前の言葉「たびゆく」は旅路についての一つの表現と見られます。 従って、「からまつ」=「たびゆく」 という図式が成り立ちますので、括弧内には「からまつ」に対する作者の心情と同じ言葉が入るでしょう。 以上のことから、括弧内には「落葉松」に対する心情である「さびしかりけり」が入ると考えられます。 また「さびしかりけり」は詩でよく用いられる繰り返しにもなりますので、この点から考えてもよいかと思います。 推測で恐縮ですが、問題作成者は以上のような推論ができるかを試したかったのではないでしょうか。
お礼
さっそくのご回答、ありがとうございました。おっしゃるとおり、答えは「さびしかりけり」です。 「からまつ」があるものの象徴であるということ、気がつきませんでした。とても勉強になります。 ありがとうございました。
お礼
私が初読時に判断できたことは ・定型詩である ・繰り返し出てくる「からまつ」が何か意味のある言葉なんだろう という2つのみでした。そして、まともに読めば、1連でからまつの林を出て、2連で林に入り、さらに細い道が続く、というところが、いつまでも続いている何かを象徴していること、そしてそれに対して何かの感情を訴えていることなのかな、という印象を持ちました。(小学生レベルですね・・・) ご説明いただいたこと、3つの連がどのような関係にあるのか、特に1連と3連の関係という部分についての説明はまさに目から鱗が落ちたような感じです。ひょっとして専門として勉強された方でしょうか?「さびしかりけり」の反復と「道なり」の反復が対になっていることで構造的な美しさのようなものが感じられます。2連で少し盛り上がりを見せるというのは、まるで音楽のようでもありますね。とてもポイントを捉えた説明、ありがとうございました。