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遷移金属錯体
第一遷移金属錯体に比べて第二、第三遷移金属錯体では低スピン錯体が多い理由を教えていただけないでしょうか? 低スピン錯体=d軌道の分裂が大きいということは分かるのですが、d軌道の分裂は配位子の性格による影響が大きいので金属だけで比べて低スピンになるとか議論できるのか疑問です。
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第一遷移金属錯体の3d軌道に比べると、第二、第三遷移金属錯体の4d, 5d軌道が大きく広がっているためです。 遷移金属錯体は、 (1) d軌道の分裂が大きいとき (2) d軌道に入っている電子間の反発が小さいとき に低スピン錯体になります。 d軌道が大きく広がっていると (1) 配位子との相互作用が大きくなるため、分裂が大きくなる (2) d軌道に入っている電子間の平均距離が大きくなるため、電子間のクーロン反発が弱まる ので、低スピンをとり易くなります。 ふつうは、(2)よりも(1)の効果の方が大きいとされています((1)にしか言及していない教科書も多いです)。
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noname#160321
回答No.1
やはり「有効核荷電」の大きさが第二、第三遷移族では小さくなることが一番の理由だと思います。(原子サイズも大きくなってしまう) それに伴い配位子場の変化も小さくなります。
質問者
お礼
有効核電荷が小さくなれば電子が核にひきつけられる力が弱くなる。 よってd軌道がより大きく広がるということですね。 ありがとうございました。
お礼
d軌道がより大きく広がってる方が電子間反発が小さくなり低スピンをとりやすくなるわけですか。納得できてスッキリしました。 ありがとうございました。