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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:飲酒の自由の制限について(司法試験の過去問))
飲酒制限についての憲法上の問題点
このQ&Aのポイント
- 飲酒の自由に制限を設ける法律が存在することに対して、憲法上の問題が生じる可能性がある。
- 憲法13条が人格的生存に不可欠な利益のみを保障しているとすれば、飲酒の自由は保障されないと考えられる。
- しかし、公共の場所での飲酒を許可なくする法律が具体的な妥当性を欠いているという指摘もある。
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noname#83227
回答No.1
できますよ。書きにくいだけで。 幸福追求権の内容についていわゆる人格的利益説(一応通説)を採れば、飲酒の自由について人権そのものではない(論者により位置付けは異なるにしても)と考えることになりますが、人権でなければなんでも自由に規制できるわけがないのは当然です。芦部憲法には、「人格的利益説をとっても、これらの行為を行う自由が保護されなくなるわけではない。(中略)比例原則(中略)とのかかわりで、憲法上問題となることもありうる」とあるとおり。というわけで、受験政策上どういう説明をするのが説明しやすいかという話は格別、理論的には幸福追求権をどう捉えようと結論的には同じになり得ます。 以上を前提にして、軽犯罪法においても拘留科料を刑罰として科しているところ、「(略)入場者に対して、(中略)乗客に対して著しく粗野又は乱暴な言動で迷惑をかけた」と、実際に迷惑を掛けて初めて処罰の対象としているのですから、単に飲酒したというだけで迷惑を掛けたりしていないのに刑罰をもって規制するのはやりすぎと評価して、違憲の結論につなげることは十分可能です。 面倒なのは憲法上の根拠を示すのが困難という点(31条から罪刑の均衡を導いてこじつけることもできなくはないかもしれませんが、本質的な理由としては弱い)。そうすると受験政策的には一般的行為自由説で書いちゃう方が楽でいいと思いますけど。
お礼
ご解答有難うございます。 芦部第四版117ページの考え方ですね。事例をより極端に,「公共の場で飲酒した場合,死刑にする」とした場合,31条違反である(実態法の適正:罪刑均衡に反する)ことは明らかです。本問についても,それと同じ考え方で違憲とすることは,おっしゃるとおり,可能ですね。 実は,質問においては省略した小問1では,「飲食店で客に酒類を提供するには,都道府県知事から酒類提供免許を取得することを要する。酩酊者(アルコールの影響により正常な行為ができないおそれのある状態にある者)に酒類を提供することは当該免許の取消事由となる。」という仮定的法律の合憲性が問題とされました。この法律については,基本的に消極目的の規制として,厳格な合理性の基準をとり,お店での飲酒を制約しても自宅で飲酒可能であること,違反のペナルティが飲酒の提供禁止と重過ぎることから,違憲であるとするのが出題者の意図だったと思います。とすれば,小問2は,ご指摘のとおり,一般的行為自由説で権利性を認めた上で,公共の福祉から本件制約は合憲とするという形で小問1と対比させることが出題者の意図に沿うかもしれませんね。 なお,人格的利益説をとったとしても,判例が喫煙の自由について「憲法13条の保障する基本的人権の一に含まれるとしても」として,13条で保障されることを否定していないことに準じて,飲酒の自由も13条で保障されると解してもいいのかもしれません。