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非反転増幅回路にて、帰還部の抵抗R1とR2を求めるにはどうすればよいのでしょうか?
オペアンプ、非反転増幅回路についての質問です。 非反転増幅回路の電圧増幅度Avは、帰還部の抵抗R1,R2を使い、 1+R1/R2 で決定しますが、 このR1とR2の値はどのように決定すればよいのでしょうか? 比だけでいうなら、例えばR1,R2ともに、数メガオームや、数オームでもいいように思えます。 しかし、実際はこのような値になることはなく、数十キロオーム~数百キロオームとなっています。 これはどのような計算によって導き出されるのでしょうか? わかりにくいかもしれませんが、どなたかよろしくお願いします。
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Avが1+R1/R2だと,反転入力と出力間の抵抗がR1,反転入力とGND間の抵抗がR2ですね. 厳密な計算はありませんが,R1+R2がオペアンプの負荷になりますから, ここの3ページ「最大出力電圧対負荷特性例」から,最大出力電圧を大きくするよう http://semicon.njr.co.jp/njr/hp/fileDownloadMedia.do?_mediaId=945 に数キロオーム~数十キロオームにします. 2ページの入力バイアス電流1500nA=1.5μAによるオフセット電圧を1mV以下とすると, R1//R2(//は並列の意)は666Ωとなります. また抵抗の熱雑音は√(4kTfR)ですから,増幅帯域幅fを広くする場合は, R=R1//R2を小さくしないと,出力雑音のほとんどが抵抗雑音になります. まとめると,次の3つの条件から,適当な値を選びます. 1.最大出力電圧を大きくする 2.入力バイアス電流によるオフセット電圧を小さくする 3.抵抗雑音を小さくする
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- inara1
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非反転増幅回路の場合、一般的には以下の2つの条件を両方満たす抵抗値とするのが良いと思います。 (1) R1 と R2 は共に 10Ω~100kΩの範囲 (2) R1 + R2 > 1kΩ (1)の条件については、R1 や R2 が10Ω以下だと、配線抵抗による誤差が大きくなるためです。R1 と R2 を100kΩ以上にしないのは、OPアンプの入力容量(数pFある)や、R2 の浮遊容量(抵抗と並列に数pFのコンデンサが入ったような等価回路になる)の影響で、高周波特性が悪くなったり、ピークが発生したりするからです。(2)の R1 + R2 > 1kΩ というのは、OPアンプ重い負荷をかけないようにするためです。R1 + R2 が小さいと、OPアンプの出力電流が増えて、出力電圧範囲が小さくなったり、最悪の場合、最大定格を越えてしまいます。 バイポーラ型のOPアンプ(LM358、LF356、TL072など)では出力電流の最大値が 1mA を超えないようにしたほうがいいです。最大出力電圧を Vmax [V] 、R1 と R2 の単位を Ω としたとき、出力電流の最大値は Vmax/(R1+R2) [A] となりますが、これが 0.001 未満( 1mA未満 )となるようにします。CMOSタイプのOPアンプの場合は、出力電流の最大値はなるべく 0.1mA 未満に抑えたほうがいいと思います(出力抵抗が大きいのでVoutが低下しやすい)。 利得1のバッファとする場合は、R1 = ∞(何もつながない)、R2 = 0 (-入力と出力を短絡)としてください(利得=1で安定なOPアンプに限ります)。利得が 2~100 の範囲なら R1 = 1kΩ、R2 = 1kΩ~99kΩ、利得が 100~1000なら R1 = 100Ω、R2 = 9.9kΩ~99kΩ とするが良いと思います。利得が 1000 より大きい回路は周波数特性が良くないので、OPアンプ1段で構成するのはお薦めしません(2段構成にしたほうがいい)。
お礼
具体的な数字を出していただき、とても参考になりました。 ありがとうございました。
お礼
まさかこんなに早く回答が得られるとは思っていませんでした。 とても参考になる回答、ありがとうございました。