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”お”と”を”
小学校1年生の娘と”お”と”を”の使い分けについて話をしていると、突然夫が「字は違うけど、発音は一緒だよな」というのです。娘も私も「違うよ。お=「0」だし、を=「WO」の発音だよ(発音のことなのでうまくかけませんが、なんとなくわかってもらえるでしょうか?)」というのですが、同じ発音だと言い切ります。 どっちなのでしょう? 私のほうが30年以上間違っていたのでしょうか? わかる人教えてください。
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「ウォ」と発音する地方がありますが、共通語は「オ」です。 ずっと昔には「ウォ」と発音しましたが、その時は、 「丘」は「をか」と書いて「ウォカ」発音し、「香り」は「かをり」と書いて「カウォリ」と発音し、「青」は「あを」と書いて「アウォ」と発音し、 それと一緒に「~を」の「を」も「ウォ」と発音していたのです。 明治はもちろん、江戸時代には「を」という仮名の発音は「お」という仮名の発音と同じになっていました。 1945年の時点では、当然ですが、「オカ」、「カオリ」、「アオ」、「~オ」と発音しながら、「をか」、「かをり」、「あを」、「~を」と書いていたのです。 この仮名遣いを「歴史的仮名遣い」と言います。 1946年の「現代仮名づかい」で実際の発音に合わせて、「をか」、「かをり」、「あを」は「おか」、「かおり」、「あお」と書くように仮名遣いが変更されました。 また、「川」は「かは」から「かわ」に、「家」は「いへ」から「いえ」に変更されました。 その際、助詞の「~は」、「~へ」、「~を」だけは、【実際の発音が「ワ」、「エ」、「オ」である】にもかかわらず、「わ」、「え」、「お」としないで、歴史的仮名遣いのままにしたのです。 “表記の慣習を尊重”したのであって、“実際の発音がそうだった”からではありません。 「私は」の「は」を「ワ」と読み、「どこへ」の「へ」を「エ」と読むように、「彼を」の「を」は「オ」と読むわけです。 「は」、「へ」の場合、「ワ」、「エ」とは別にその文字固有の「ハ」、「ヘ」の読みが現代でもあります (「はら」、「へそ」など)。 「を」には「オ」と別の読みが現代には存続していません。 そのため、 “「を」は「お」とは別の字を書くのだから、その文字固有の読みがあるはずで、 「お」と全く同じというのは横着な発音であり、正式には「ウォ」と発音すべきだ” と考える若い人が現れるのも無理はないかも知れませんね。 「ゐる(居る)」、「ゑみ(笑み)」などの「ゐ」、「ゑ」は現代では使われることがありませんが、「を」だけは助詞として現在も使われるために、 このような問題(?)が起こるのでしょう。 なお、歌唱指導などで「ウォ」と発音するようにというのはこれとは別の話で、それを非とするものではありません。 [参考] 1986年の『現代仮名遣い』では次のように書かれています。 ―――――――――――――――――――――――――――― 第2(表記の慣習による特例) 1 助詞の「を」は,「を」と書く。 例 本を読む 岩をも通す 失礼をばいたしました やむをえない いわんや…をや よせばよいものを てにをは 2 助詞の「は」は,「は」と書く。 例 今日は日曜です 山では雪が降りました あるいは または もしくは いずれは さては ついては ではさようなら とはいえ 惜しむらくは 恐らくは 願わくは これはこれは こんにちは こんばんは 悪天候もものかは [注意] 次のようなものは,この例にあたらないものとする。 いまわの際 すわ一大事 雨も降るわ風も吹くわ 来るわ来るわ きれいだわ 3 助詞の「へ」は,「へ」と書く。 例 故郷へ帰る …さんへ 母への便り 駅へは数分 ―――――――――――――――――――――――――――― http://www.bunka.go.jp/kokugo/main.asp?fl=show&id=1000001727&clc=1000000068&cmc=1000003927&cli=1000004142&cmi=1000001718 「は」、「へ」と並べてわざわざ “特定の語については,表記の慣習を尊重して” と書いてあるのは、発音通りに「お」とは書かない理由を説明しているわけです。
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- SortaNerd
- ベストアンサー率43% (1185/2748)
[o]が優勢ですが、[wo]も少なからずいます。 参考までに。 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa1718201.html?check_ok=1 問題は自分と違う発音をする人がいることを知らないことですね。それでNo9さんの挙げたURLの人みたいに他方を蔑視する。 それに、そもそも普段は明確に区別できるようには発音していません。 『ダーリンは外国人』という本の中で興味深い例が挙げられていました。 曰く、「ひまわり」は普段の会話では「ひまーり」のように発音されている。 と。 同じように、「を」を[wo]と言う人も普段の会話では[o]になってしまうでしょう。
補足
「o」の意見がおおかったですね。 私はずーっと疑問に思うことなく違うものだと思っていただけに、正直びっくりでした。 言葉って、普段使っている割に知らないことって多いんだなって思いました。 ありがとうございました。
- jo-zen
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”お”と”を”の発音は「o(オ)」で同じです。以下のURLを参考にしてみてください。 http://www.ytv.co.jp/announce/kotoba/back/1101-1200/1196.html
お礼
私みたいに一般人なら、違ってても問題ないけど、アナウンサーにとっては一つ一つの発音が大事だから大変ですね。 勉強になりました。ありがとうございます。
「お」と「を」の発音を区別するというのは、「間違い」などとという必要はありませんが、「標準的」とはされていないと思います。 この区別をする方がいるのも事実で、それについてはウィキペディアによる解説がわかりやすいと思います。(見出し語「を」の2「現代の用法」) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%92#.E7.8F.BE.E4.BB.A3.E3.81.AE.E7.94.A8.E6.B3.95
お礼
大人になってからひらがなひとつひとつを調べることもありませんでしたが、改めて調べると面白いものですね。 回答ありがとうございました。
- Parismadam
- ベストアンサー率65% (2756/4211)
はじめまして。 ご質問1: <お=「0」だし、を=「WO」の発音> おっしゃる通りです。 1.「お」は母音なのに対し、「を」はwを含む子音になります。 2.「お」はア行に属し、「を」はワ行に属します。 3.ア行は全て母音ですが、ワ行は子音です。 4.従って、「わ(子音)」が「あ(母音)」と異なるように、「を(子音)」も「お(母音)」とは異なる発音になるのです。 ご質問2: <同じ発音だと言い切ります。> それは正しい発音ができていないからです。 1.正しい発音は、「を」は「w」の発音が入ります。 2.「w」の発音が入ると、唇が少し狭まります。 3.従って唇の形を比べてみると、「お」と発音する時より、「を」の方が唇が狭くすぼみます。 4.アナウンサーなどは、「お」と「を」の発音の違いをしっかり勉強します。正しい発音では両者は違うからです。 5.ためしに、お父様に「アナウンサーになったつもりで」と仮定して、以下の2文を言ってもらってみて下さい。 「かおを洗う」 「お」の後に「を」を発音する時、唇が若干すぼむのがわかると思います。 その様子を一緒に鏡で見られるか、ビデオに撮って検証するなどして、証拠をつかむといいでしょう。すぼんだ唇を指摘して、 『これが「お」と「を」が違う証拠よ。自分でも知らないうちに、あなたの唇は区別して発音してるのよ』 と動かぬ証拠を前に勝ち誇って下さい(笑)。 6.ただ、発音には癖や語感、使いやすさ感に個人差がありますから、一慨に正しい発音を強要する必要はないとは思います。 以上ご参考までに。
お礼
なるほど。 早速、ためしに夫に文章を言ってもらって口の動きをビデオでとってみようかな。 ありがとうございました(^^)
- Segenswind
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昔は、といっても1000年ほどの昔(平安中期ごろまで)ですが、 「お」は「オ」、「を」は「ウォ」と発音されていたようです。 例えば「おとうと(弟)」は「オトート」、「をとこ(男)」は「ウォトコ」のように。 現代では、特に強調する場合や方言を除いて、どちらも区別せずに「オ」と発音します。 (確かアナウンサーなども同じように発音しているはずです) なお、助詞の「は」「へ」も、このころまでは実際に「ハ」「ヘ」と発音されていました。 正確には「ファ」「フェ」のような音だったようですが。 発音の区別自体がなくなっても、戦前までは文字上で区別していたのですが、 戦後、現代仮名遣いが実施されたときにすべて発音通りの「お」に統合されました。 この時、助詞の「を」だけは不自然に見えるということでそのまま据え置かれ、現在に至っているというわけです。 ですので、上記のように例外はありますが「発音は同じ」がひとまず教科書的な正解となります。 もっとも、本来言語に唯一絶対の「正解」などあるはずはないのですが……。 なお、より詳しくはこちらをご参照ください。(wikipedia「を」-現代の用法) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%92#.E7.8F.BE.E4.BB.A3.E3.81.AE.E7.94.A8.E6.B3.95
お礼
言葉の歴史って面白いですね。 いい勉強になりました。ありがとうございます。
現在では両者の発音は同じである。というのが、公式的な日本語の使い方だと大学の講義では聞きました。 ただ、私も小学校の頃“を”は「wo」のように発音すると習った気がします。 公式的には同じ発音であるものの、一般的には区別されることもある。という様な状況ではないかと思います。 ついでに言うと、両者の発音は既に明治時代ぐらいにはほとんど同じものであったとも聞きました。(実際に当時の録音が残っているそうです)そう考えると、やはり現在では同じ発音と考えたほうがいいのかもしれません。むしろ学校教育が「誤り」を広げているのかもしれません。 ただ私には、そもそも言葉について何が「正しい」かを定義すること自体、あまり意味がある事とは思えないので、区別する人は区別して、しない人はしなければ良いんじゃないかとも思います。
お礼
大学の講義でもそんな内容の講義があるんですね。しかも歴史をさかのぼって。 私は子供のころ発音を習ったという記憶はないんですが、なんとなく使い分けて、すごしていた感じです。 いい勉強になりましたありがとうございました
- ayapo110
- ベストアンサー率44% (4/9)
初めまして。21歳で2児の母です。 お子さんに勉強を教えられている姿が目に浮かび、 とても微笑ましく思いました (^ー^*) 私も小学校のときに、「を=うぉ」と習いました。 声に出してみると、「お茶・折り紙」などの「お」と、 「本をとって・ノートをとって」などの「を」と、 口の中の動きも違いますよね (^∀^*) …私だけだったりして (^_^;) したの方がおっしゃるように、今は違うのかなぁ…
お礼
ご意見ありがとうございました。 ”お”と”を”の使い分けって、子供にとってはなかなか難しいらしいんですよね。なかなか苦戦してます。 私も30うん年、発音が違うと思ってたんですけどねぇ・・・・。 うーーーん(==;)
- newbranch
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昔は、確かに発音が異なっていました。 例えばえのぐもえの字も異なっていましたし、発音もWEでした。 わいうえをの行は、すべてWa,Wi,Wu,We,Woでした。 ですから、おとをは、違っていました。をは、くっつきのをという 様に学校では教えていますが、~なになにをという場合に表記する ようにきめられていますが、呼び方は、戦後の改定で、ひらがな 表記も変わり、つれて発音も変わりました。 したがって、現在では、おもをも同じ発音です。(PCでをを書くには、Woとしなければ出ませんが、これはくべつするための方法です)
お礼
そうなんですか~。 何事も、昔の常識が今の常識というわけではないのですね。 ありがとうございました。
- sumomocan
- ベストアンサー率22% (40/177)
私も古い記憶なので正確な情報かどうかは不明ですが、 小学校に入学当時、両者では発音が少し違うと習いました。 6歳児相手ですから、アルファベットは使っていませんが お=お を=ぅお のような発音で習いましたので お=「0」、を=「WO」を意味していると思います。
お礼
ご意見、ありがとうございました(^^)
お礼
たくさん、詳しく書いていただいてありがとうございます。 ”お”と”を”以外にも言われてみれば、いろいろと読み方が同じだけど使い方が・・・って言葉がありますね。 答え以外にいろんな発見がありました。ありがとうございました。