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頂く(もらう)の使い方
TVの鑑定番組で鑑定依頼者の持ってきた骨董品の由来を紹介する際「○○から頂いたもの」というようなナレーションをしていたのですがどうなのでしょう?「頂く」は依頼者の位置を落とす表現なので、番組側が使うのはやりすぎではないかと感じたのですが・・・
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- kitasan2
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現代語における動詞の謙譲語は、こちら側を低めて相手側を敬うという構造で理解されることが多いのですが、敬意の対象(その骨董品を依頼者にくれた人)が、こちら側(ナレーター側)にも相手側(依頼者側)にも属さない場合、こちら側を低めて相手側を敬うという構造での理解の仕方には無理が生じます。(もっともこの場合も依頼者をこちら側の人間と考えれば問題はないのですが、番組側の人間にとっては依頼者はお客さんですからこちら側と理解することには無理があります。また、動詞そのものを敬語表現にするわけですから、こちら側を低めるという理解では、相手側同士の動作を使ってこちら側を低めることはできません。) 動詞の謙譲語は、動詞そのものの言い方を変えることによって表現するわけですから、「低める」あるいは「へりくだる」というようには考えないで、動詞の謙譲語は、「『話し手』がその『動作を受ける人』に敬意を表す表現」だと理解するのがわかりやすい理解の仕方になります。つまり、「もらう」という「動作をする人」(依頼者)の「もらう」という動詞を「頂く」という謙譲語に変えることによって、「話し手」(ナレーター)が、「もらう」という「動作を受ける人」(もらわれた人=その骨董品を依頼者にくれた人)に敬意を表す表現だと考えれば、問題はなくなります。 ちなみに、尊敬語は「相手側の動作を高める」のではなく、「『話し手』がその『動作をする人』に敬意を表す表現」です。尊敬語を使うのであれば、「その骨董品を依頼者にくださった方がいらっしゃった。」とでもすることになります。(「くださる」「いらっしゃる」が尊敬語です。)
ナレーション=代弁、説明、語り 依頼者からの説明を代弁しているのであって「位置を落とす表現」 には当たらないと思いますし、依頼者本人も承諾されていると思います。
お礼
確かに本人の代弁と考えたら謙譲も気にならないですね。 ありがとうございます。
お礼
丁寧な回答ありがとうございます。お礼が遅くなり申し訳ありませんでした。 “動詞の謙譲語は、「『話し手』がその『動作を受ける人』に敬意を表す表現」”ということは一般的なことなんでしょうか?今までずっと謙譲語とは自分側を卑下する表現と思い込んでいたので・・・(u_u;)