文法的にはNo.3の方の説明になるとおもいます。
どちらも主格を表す格助詞になります。ご質問のニュアンスですが、
取り返し の つかない事
取り返し が つかない事
これだと分かりにくいので、「が」の働きについて説明します。
「が」は文の中で特に重要と思われるものにつきます。
いちばん簡単なのは、「は」と「が」の違いですが、
私は山田です。
私が山田です。
上の文は自己紹介に使いますが、下の文は使いませんね。代わりに「誰が山田さん?」と聞かれたら下の言い方で答えますね。
ここでは「が」によって「私」という一番重要な情報を伝えています。つまり強調されるのです。
同じような働きを「取り返し」で見てみましょう。
a)だめ、そんなことしたら取り返しがつかないよ
ここでは取り返しがつかない=やり直すこと出来ないということを強調したいために「取り返し」を「が」で強調しています。
ここで「が」の代わりに(「の」は従属句の中でしか使えないので)「は」を使うと、
b)だめ、そんなことしたら取り返しはつかないよ
前の文に比べると平穏でなんか力が抜けますよね。
a)の文だとまさに待ったなしですが、b)の文では「でも、まあいいか」とか「でも、彼に頼めば何とかしてくれるかも」なんていう逃げ道が残されているんですね。
従属句の中では「は」→「の」に変えますので、
取り返し の つかない事
取り返し が つかない事
という2種類出来上がるわけです。ニュアンスとしては上記でのべたような、限定、強調のいみが「が」にこめられています。
ただ主文の中ではないので、それほど大きな違いがあるわけではありません。
では。
お礼
ありがとうございました。 とても参考になりました。