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「喜ぶ」と「悦ぶ」の違い
怒りはもってまた喜ぶべく、 憤りはもってまた悦ぶべきも、 亡国はもってまた存すべからず、 死者はもってまた生くべからず。 孫子 孫子はこの格言(?)のなかで、「喜ぶ」と「悦ぶ」を使い分けようとしているように感じます。私は同じ意味だと思っていたので、ニュアンスの違いがあるのかと思いびっくりしました。そして、ネット上の辞書を調べたのですが「異字体だよ」という程度の説明しかありませんでした。 この場合、「喜ぶ」と「悦ぶ」に違いはあるのでしょうか。違いがあるならどのような差異でしょうか。それとも、微妙なニュアンスの違いもなく完全に同一の意味の言葉なのでしょうか。 よろしくお願いします。
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>「喜ぶ」と「悦ぶ」に違いはあるのでしょうか。 ⇒かすかに違いがあるようです。 「喜ぶ」:『漢和大字典』によると、「ごちそうを供え、または音楽を奏してよろこぶこと」とあります。 「悦ぶ」:同じ字典によると、「心の結ぼれを分解して、取り除くこと」とあります。 以上から、 「喜ぶ」は、おもに「外面的・物理的に」よろこぶことを表わし、 「悦ぶ」は、それとは逆に「内面的・精神的に」よろこぶことを表わす と言えそうですね。 (そう言えば、「悦」の偏(りっしんべん)は、「心」でしたね。) 以上、ご回答まで。
お礼
物理的と精神的なものですか。なるほど。 非常に納得できました。ありがとうございました。 (怒りと憤りで使い分けるものなのかという観点では、いまだにさっぱり分かりませんが…。もしかすると孫子さんの深い意図があるのかもしれませんね) 「よろこぶ」は他にも「慶ぶ」「歓ぶ」があるようですが、これも昔は微妙なニュアンスの違いがあり使い分けられていたのかもしれませんね。 そう考えると、意味が失われつつある・忘れ去られつつある日本語であるとも言え、なんだかもったいない気・さみしい気がします…。 そこはさておき、大変参考になりました。ありがとうございました