この歌はどこの国の歌ですか?
タイトルのとおり、この歌はどこの国の歌になるのでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=71HdQw0-tZk
考えられるのは以下のとおりです。
(1)歌っているのがスペイン人の歌手なので、スペインの歌。
(2)作詞者、作曲者、プロデューサーがいずれもドイツ人(※)なので、ドイツ(※)の歌。
(※厳密に言いますと、当時はドイツが東西に分かれていましたので、西ドイツ人による西ドイツの歌ということになります。)
(3)歌詞がフランス語で、内容がフランス語に関することを扱っていて、歌っている場所がパリなので、フランスの歌。
(4)ビデオの最初と最後に「LUXEMBOURG」とあるので、ルクセンブルクの歌。
(5)どことも言い難い。汎ヨーロッパ音楽というカテゴリーを作ってそこに入れるべきか。
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これでは何の事だか「???」な方も多いかと思われますので、この歌について情報を補足します。
この歌は、1978年にフランスのパリで開催されたユーロヴィジョン・ソング・コンテストのうちの一曲『Parlez-vous français ?』です。「誘惑のフランセ」という日本語題が付いています。
歌っているのはスペイン出身の女性デュオ「バカラ」です。彼女たちはこの前年の1977年に『Yes Sir, I Can Boogie(邦題:誘惑のブギー)』を世界的に大ヒットさせていますから、ご存じの方もいることと思います。
作詞はロルフ・ソーヤ、フランク・ドスタル、ペーター・ツェントナー、作曲とプロデュースはロルフ・ソーヤによるものです。彼らは三人とも西ドイツ(当時)の音楽関係者です。
オリジナルの歌詞は、聞いてお分かりのとおり、フランス語です。つまりドイツ人がフランス語で歌詞を書いたわけです。これを奇妙に感じる方もいらっしゃるでしょうが、英語歌詞である『誘惑のブギー』が同じソーヤ、ドスタル、ツェントナーのチームによって書かれたことを考えてみれば特におかしくもありません。ちなみに『Parlez-vous français ?』には英語歌詞バージョンもあります。
ユーロヴィジョンでは、ルクセンブルクの出場者として他国からの歌手が出ることは珍しくありませんでした。同国は、自国出身のアーティストに乏しいこともあり、外国の歌手に依頼することでユーロヴィジョンに出場枠を得ていたようです。日本でも知られた例ではヴィッキー(ギリシャ出身、本拠地はドイツ)が歌った『恋はみずいろ』(1967年)がありますね。
というわけで、この歌はどこの国の歌であると判断すればよいのでしょうか。理解できる方はいらっしゃいませんか?
お礼
ページの紹介、ありがとうございます!歌詞の内容も思っていたような素敵なものでした。感謝します☆