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質問★「新・行政書士合格パスポート」で勉強を始めました2児の母です
来年の合格を目指し、憲法の勉強の始めた2児の母です。 「新・行政書士合格パスポート」という教科書を購入して、基本書として勉強していますが、ブランクが長く混乱してしまうことがいっぱいです。心優しい方どなたか教えてください。 ●p99に司法権の範囲外として(2)議院における議事手続き(3)行政上・立法上裁量が認められる範囲のもの とありますが、裁量行為が認められるのは行政府・立法府の裁量権の問題であるのでここには該当しないのでは? ●p101のまとめに「両議院の制定する規則も最高裁の制定する規則も違憲審査の対象となる」とあるが、議院の制定する規則は58条により議院規則制定権であり、議院の自律権に属するので司法権は及ばないのでは? 言葉足らずでスミマセン。心優しい方どなたか教えてください。
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- yusunoki
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行政上の裁量の認められるものとしては、例えば放送局の免許などがありますね。どの放送局に免許を与えるかは行政庁の高度の裁量に委ねられるので、何も知識の無い裁判所が裁量の適否を判断することはできません。 裁判所が判断するのはあくまで形式的外部的な側面から免許処分・拒否処分の違法性の有無だけであり、裁量の実質的な中身に踏み込んだ判断はできないので、裁量権の範囲内に司法権は及ばないということになります。 立法上裁量の認められるものとしては、例えば生活保護立法がありますね。生活保護制度は自立が原則の自由社会の中では例外的な制度であり、社会全体のバランスという高度な政策判断を前提に、国民の代表者である国会が定めるべき仕組みであるために、国民に直接政治責任を負わない裁判所が干渉すべき事項ではないと考えられています。そこでこのような高度な裁量権の範囲内の事項については、やはり司法権の範囲外ということになります。 議員規則の所管事項である「会議その他の手続及び内部の規律」は各議院が独立して審議議決を行う機関であるので当然に求められる権能であり、法律の規定よりも優先すると考えられています。当然、司法権は及びません。 しかし議院規則も最高法規である憲法に違反することは出来ないので、もし議院規則が憲法に違反した場合は、その違反する部分は無効ということになります。もっとも、法的に無効であるとしても司法権は及ばないということは論理的にはありえますが、それでは例えば、衆議院が「衆議院は、その総議員の1000分の1以上の出席があれば、議事を開き議決することができる」と規則で定めた場合、その結果生じた議決を裁判所はどう扱うべきかと言う問題が生じてしまうのではないでしょうか。 行政書士試験は細かい局長通達など憶える必要は無い代わり、民法や憲法、行訴法などの基本科目は暗記では通用しにくくなっているようです。業法など暗記すればよい科目とはしっかり区別し、合格前に法的な思考力をつけておくことは、開業後にもきっと役立つのではないでしょうか。頑張って下さい。
「新・行政書士合格パスポート」を直接読んでいないので、あくまでも参考回答とさせて頂きます。 > ●p99に司法権の範囲外として(2)議院における議事手続き(3) > 行政上・立法上裁量が認められる範囲のもの > とありますが、裁量行為が認められるのは行政府・立法府の裁量権の > 問題であるのでここには該当しないのでは? 『三権分立の原則』を知っていれば分かるはずです。 原則として、司法権は行政権や立法権には介入はできないし、その逆もそうです。だから、司法権の範囲外として(2)議院における議事手続き(3)行政上・立法上裁量がものは範囲外として解釈できると思います。 まず『三権分立の原則』が存在するからこそ裁量権が存在すると思います。 > ●p101のまとめに「両議院の制定する規則も最高裁の制定する > 規則も違憲審査の対象となる」とあるが、議院の制定する規則は > 58条により議院規則制定権であり、議院の自律権に属するので司法 > 権は及ばないのでは? 第81条の条文を確認すれば、司法権が及ぶことは分かると思います。
お礼
ありがとうございます。良く分かりました。法学部卒とはいえ何せ独学で基本書だけを頼りに頑張っていますのでまた質問しました際ははどうぞよろしく!