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「R^3内の全回転は回転軸を持たねばならない」の証明で
こんにちは。 [Problem]Show that all rotations in R^3 must have an axis of rotation. 「R^3内の全回転は回転軸を持たねばならない」 の証明がわかりません。これはどのようにして示せますでしょうか?
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- nsaf
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回転行列は造語です。 とはいえ、「岩波数学辞典第4版 140.固有値の数値計算法 M項」で「平面回転行列」という言明があるように、ちゃんとした言葉です。 強いて定義すれば、原点を固定する回転の表す一次変換の行列ですね。 回転 + 直交座標系(回転中心を原点とする) -> 回転行列 と言う図式です。 数学辞典の項目では行列に関する性質に着目しているので回転行列という言葉を用いたのでしょう。 逆に回転行列を一つ定めれば、原点を固定する回転が定まります。 すなわち、 回転行列 -> 回転 です。座標系うんぬんがいらないのは、回転という実体をより特殊にしたのが回転行列という事実によります。 証明すべき命題としては、 「任意の回転行列A∈R^(3×3)に対して∃u∈R^3;Au=u」 に、 「uは0でない」 も必要ですね。uが0だとuから直線が導けません。 ですが、なんとなれば行列を介さなくても証明できるでしょう。 たとえば、任意の回転Tに対して回転中心を原点とする直交座標系を取り、その上の二次元単位球面Sを取りましょう。 このとき、S上の関数 f(x)=1-(x,Tx) を考え、この零点が存在すればその位置ベクトルxが回転軸を表します。こうすればS上の関数fの零点を探すという位相的ないし解析的な問題になります。 (もっともこのまま続けて求むる答えが出るかは知りませんが...)
- nsaf
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ANo.1での返信について、 //確認なのですが //「R^3内の全回転は回転軸を持たねばならないという事を示せ」 //の意味は //「任意の回転行列A∈R^(3×3)に対し,∃u∈R^3;Au=ku // (k∈R)∧∥u∥=|k|∥u∥を示せ」という解釈で宜しいでしょうか? さらに、k=1であることを望みます。|k|=1は回転の内積不変性から得ますが、k=-1の時はuの示す軸が他の直交する軸を回転軸とする180度回転であるという可能性もあります。そのとき、uの存在だけでは回転軸の存在を示したことにはなりません。 たとえば二次元平面の回転を対象にしたとき|k|=1からk=1なるuの存在をいうことは一般には出来ません。実際二次元平面の回転は、一般に回転に不変な直線をもちません。 その解釈の論理構造を追えば以下のようになります。 まず、回転Aの回転軸とは、Aによって不変な軸(直線)という意味です。つまり、Aによる直線の像が元の直線と重なる(恒等的)。 回転中心を原点に取り、それを始点とする適当な直交座標を取る事で、Aは回転行列で表される線型変換となります。 Aは線型変換なので、原点を通る直線はAによって原点を通る直線に移されます。 このときAは原点に対しては恒等的に作用するので、原点を通る直線だけに焦点をあてればいいです。 かような直線全体では、方向ベクトルにだけ着目すればよく、直線が不変とは、方向ベクトルが変換で不変となることを意味します。 一方、この方向ベクトルの方向が変わらない方向ベクトルの存在を解釈が示すところ事実です。さらに、方向ベクトルが不変なる条件k=1を付け加えることで、解釈は回転軸の存在を示すのに十分となります。 2次元のときは一般に軸は存在しませんので、3次元である事がどこに効いてくるのかなど見てみる暇つぶしにいいでしょう。
お礼
詳細なご説明誠に有難うございます。 何度か読み返して纏めさせていただきますと 「R^3内の全回転は回転軸を持たねばならないという事を示せ」 とは 「任意の回転行列A∈R^(3×3)に対して∃u∈R^3;Au=u」を示せばいいのかと も思いましたが如何でしょうか? あと, そもそも3×3の回転行列って何なのでしょうか? (ググっても3×3の回転行列の例が見つけれませんでした)
- nsaf
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先の回答において、 「このとき、このuが回転軸となります。(すなわちAに対して不変)」 「Aが回転であることより、k = 1でなければならず、Au = uが成立します。」 なる記述が誤りでしたので訂正します。 Aの固有値をk1,k2,k3とし、k1を先の議論のように実であるとします。そのときk2とk3は共役複素数であるか共に実となります。 k1は実ですから、先の議論と同様にしてk1=+-1となります。 i)k1=+1のとき,k1に対応する固有ベクトルは回転軸となります。 ii)k1=-1のとき, 行列式は固有値の積に等しいことより、|A|=k1・k2・k3となります。 一方Aは回転行列ですから|A|=1=k1・k2・k3。 (内積を保存することより|A|=+-1(ユニタリ行列),座標系の向き(右ねじ左ねじ)を保存することより|A|>0) したがって、k2・k3=-1。 k2,k3が共役複素数ならばk2・k3>0となり矛盾。 ゆえにk2,k3は実となり、k1=+-1を導いた議論と同様にしてk2,k3=+-1。 k2・k3=-1より、k2,k3のいずれかが1でなければならず、それに対応する固有ベクトルをとれば、それが回転軸を表します。
- nsaf
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線型代数の知識をもって解いてみます。 R^3の回転行列Aをとりましょう。(適当に直交座標系をとります) このときAは実係数行列となります。 その固有方程式は実係数方程式かつ三次ですから、少なくとも一つの実根をもちます。これに対応する固有ベクトルをuとします。 Aが実であるからuの成分もまた実となります。つまりR^3上のベクトルです。 このとき、このuが回転軸となります。(すなわちAに対して不変) 実際、Au = k・u(kは実数)ですが、回転は長さを不変にするので、 |u| = |k|・|u| すなわちk = +-1となります。 Aが回転であることより、k = 1でなければならず、Au = uが成立します。
お礼
ご説明大変有難うございます。 この問題は何をすれば少し分かってきました。 確認なのですが 「R^3内の全回転は回転軸を持たねばならないという事を示せ」 の意味は 「任意の回転行列A∈R^(3×3)に対し,∃u∈R^3;Au=ku (k∈R)∧∥u∥=|k|∥u∥を示せ」という解釈で宜しいでしょうか?
お礼
> 証明すべき命題としては、 > 「任意の回転行列A∈R^(3×3)に対して∃u∈R^3;Au=u」 > に、 > 「uは0でない」 > も必要ですね。uが0だとuから直線が導けません。 了解致しました。 回転行列として 1,0,0 0,cosθ,-sinθ 0,sinθ,cosθ -1,0,0 0,cosθ,-sinθ 0,sinθ,cosθ が挙げられ,そしてuとしてt(1,0,.0)が取れると思います。 ただ,回転行列が上の2つ以外には無いのかがまだいえてません。 上の2つ以外には無いのならこれで証明は終わりなのですが… 上の2つで全てでしょうか? > ですが、なんとなれば行列を介さなくても証明できるでしょう。 > たとえば、任意の回転Tに対して回転中心を原点とする直交座標系を取り、その上の > 二次元単位球面Sを取りましょう。 > このとき、S上の関数 > f(x)=1-(x,Tx) > を考え、この零点が存在すればその位置ベクトルxが回転軸を表します。こうすればS > 上の関数fの零点を探すという位相的ないし解析的な問題になります。 > (もっともこのまま続けて求むる答えが出るかは知りませんが...) ありがとうございます。難しいんですね。 ちょっと勉強してみます。