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高分子の難燃性について
難燃化には、主鎖に芳香族環を有した剛直な構造が重要。また、燃えにくくする薬剤としてハロゲン化合物の添加も有効。と本に書いてありました。 主鎖に芳香族環が有れば、結合エネルギーが大きくなるので、難燃化するというのは、わかるのですが、なぜ、ハロゲン化合物を添加すれば、燃えにくくなるのかわかりません。 よろしくお願い致します。
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以下、下記PDFファイルを参考に: http://www.mew.co.jp/tecrepo/75j/pdfs/75_04.pdf (2頁目の、「2. 燃焼のメカニズム」及び図2や表1が特に参考になります) 燃焼反応は、気相中に発生したラジカル(ヒドロキシラジカルなど)によって進行されます。 このとき、燃焼する樹脂内にハロゲン系難燃剤が含まれていると、燃焼熱によってハロゲン ラジカル(或いはハロゲンラジカルの元となり得るハロゲン化水素)が発生します。 これが、燃焼反応を担うはずだったヒドロキシラジカルなどをトラップする(→樹脂に代わって ヒドロキシラジカルと結合する)ため、燃焼反応が抑制されます。 (No.1の方の回答のように、臭素ラジカルのまま留まるわけではありません) なお、臭素系難燃剤については、欧州でのRoHSやWEEEの影響でPBB類やPBDE類の使用 が抑制されていますが、それ以外の臭素系難燃剤は、グリーン調達の一環として各企業で 使用量の報告対象になったりはしているものの、使用そのものが禁止されているわけでは ありません。 (ポリブロモジフェニルエタンや、テトラブロモビスフェノールA(TBBA)を原料とする臭素化 エポキシ樹脂などは、電子部品やそれを載せる基板などにまだまだ使用されています: もちろん、ハロゲンフリー化へと舵を切る企業もありますが) http://www.nitto.co.jp/company/release/2003/03_02_25/index.html
その他の回答 (1)
燃焼は通常ラジカルである酸素分子(三重項)が関与する連鎖反応で進行すると考えられます。 ハロゲン化物特に臭素化合物が有名ですが、臭素ラジカルが出来るとその安定性のため、新しいラジカルを作ろうとせず、連鎖がそこで停止してしまいます。 これが多分ハロゲンの効果の一因だと思います。 ハロゲンが多くて燃焼熱が小さく酸化されにくいと言うほど沢山は入っていません。そんなに入っていたらダイオキシンがバカスカ出て堪りません。 なお、ダイオキシン関連で国内ではもう臭素は使えず、燐も駄目、ケイ素化合物で何とかしようと言うことのようです。
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ご回答ありがとうございました。
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