- ベストアンサー
「を」に読点「、」「,」は付けないと習いました
小学生(2年か3年)の時,先生から助詞の「を」には読点を付けない,と教わりました。 その後,そのルールに反する例を全く見てこなかった(約25年)ので,それは正しいと信じていました。 しかし,インターネットが発達してから,ちらほらと「を,」や「を、」という表記が見られる ようになり,句読法を知らない若い人が増えたんだなぁ,と思っていました。 2,3年前からは,日本語文章作法や文法に気を遣っているはずの,全国紙の新聞記事にも 極まれに見られるようになり,なんとなく悲しく感じていました。 私自身教職にあり,学生のレポートで「を」に読点がついている場合は,直すようにアドバイスして きました。しかし最近気になって,回りの教員にこのことを聞いてみました。 すると,「を」に読点を付けないなどと教わったことはない,と言います。 そこで,一般科目の国語の先生に聞いてみたところ,「を」に読点を付けないのは, 文法として正しいが,最近は読みやすさを優先して読点を付ける場合がある,とのことでした。 少し救われた思いがしたのですが,ネットで検索すると,文法上といいますか句読法上で そのことが書かれている文章が見あたりません。 そこで,ちょっと考察してみました。「を」に読点を付けた方が読みやすく理解しやすいのは, 次の3くらいでしょうか。2にも付けるべきでしょうか? 1.子供達に道徳を教える。 2.子供達に子供の頃先生に教わった大切なことを教える。 3.子供の頃先生に教わった人の気持ちを考えるということを人の持ち物にイタズラをしている子供達に教える。 「・・・を」は目的語ですから,動詞(述語)と結びつきが強いと考えるべきかと思います。 ですので,「を」の直後に動詞がある場合は,読点は付けない方がよいように感じます。 また,「・・・」が名詞でなく,名詞句で長い場合は,「を」に読点を付けた方が, 見やすくなるように感じます。(それでも約25年にわたって,「を」に読点を付けないルール を厳格に守ってきた自分は付けたくないですが・・・。) 4.子供の頃教わった人の気持ちになって考えるということを人の持ち物にイタズラをしている子供達に教える。 無理に読点を一つも入れずに文を書きましたが,最初の「を」には付けた方がよいと思いますか? 2番目の「を」はさすがに付けるべきではないと思うのですが・・・。 長い名詞句や,目的語「・・・を」に対応する述語動詞が遠くにある,というのは決して 読みやすく理解しやすいとはいえないと思うのです。ネット等では思いつくままに一気に書くことが 多いため,そのような文章が多くなり,結果,読みやすさや理解を助けるため,「を」に読点を 付ける場合が見られる,という解釈は妥当でしょうか?
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
お礼
大変丁寧にご回答いただきありがとうございます。大変わかりやすい説明に感激しました。 「を」に読点を打ってはいけないという禁止ルールはない,というのは正解のように感じます。けれども,おっしゃるように他の助詞に比べ,極端に読点を打つ例は少ないですね。低学年児童には妥当な説明であろうとの解釈,納得です。 (←この文、どうですか?・・・)のところですが,すばらしい例示です。読みやすいです。でも私が書くなら「を」の後には読点を付けない,別の表現を考えます。別の表現を考えるような力を付けさせてくれたのも,その先生の指導のたまものなのでしょう。きっと。 私自身,理系の論文や技術文書を書くことが多いのですが,理系の文章では,正確に事実を伝えることに主眼がおかれるので,長い名詞句や,目的語と述語動詞が離れているという文章は,あまり好まれないと思います。(査読で不可と言われたらそれでお終いですし・・・。)ですので,「18歳になったので,免許を,取る」という極端な場合(でもこのように書く学生は多い)を除いて,これからは「文法の間違い」とは言わずに,もっとわかりやすい表現を考えてみるよう,アドバイスしたいと思います。 小学校3年生の時,女性の先生に,豆電球の実験で,「乾電池のプラスとマイナスを同時に手でさわるな。感電したらどうする?」と言われました。子供ながらに,「同時に持っても感電なんかしたことないのに・・・。」と思ったのですが,その先生が正しく理解していたかどうかは別にして,みんな気をつけて乾電池に触れていました。乾電池の場合は感電しない,というのが本当は正解ですが,電極に触るなという説明としては,小学生に対しては極めて妥当と思う。