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生みたてくん
いなげやブランドの鶏卵の商品名です。 実際には産卵日から数日経過したりもするのですが、それはともかく、買って来た卵を前にして 「これが生みたてくん、生みたての卵である、そう、生み立ての‥」 とブツブツつぶやく内に、急にハッと気付きました。 「違わい! 『生まれたての卵』だい!」 (笑) 要するに「鶏が産んだばかりの卵」ということなんですが、スーパーには卵を産んだニワトリは無論いませんから、購入者である私の目の前には卵のみが存在します。そこで「生みたてくん」という品名を目にすると、あたかも卵が何かを産むかのような錯覚に陥りそうで、論理的な矛盾を感じてしまいます(その点「もぎたての果実」も似ていますね)。 これって考え過ぎでしょうか?
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- miirumatsu
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明白な主語の省略、と考えれば説明がつくのではないでしょうか。 鶏卵を産むのは鶏以外には考えられないので、 「(鶏が)生みたて」の卵、または、「(鶏による)生みたて」の卵、という意味だと考えると自然です。 日本語には、「目の前に存在する」物象を、受身で考える習慣があまりないので、「鶏によって生まれた(ばかりの)卵」という認識ではなく、「鶏が産んだ(ばかりの)卵」という認識のほうが先に来る気がします。 質問者様が違和感を覚えられたのは、たぶん、「生む」「生まれる」の関係が、能動と受動の関係との錯誤を招く語法だから、混乱されたのではないでしょうか。 言葉って良く出来ているなあと感心するのですが、英語で言うところの「be born」が、日本語ではすなわち「生まれる」であって、確かに、そこには、生まれる側の生命(赤ちゃんであれ、卵であれ)の意思の介入しない、受動の意味が内在されてあり、これは注目に値します。 でも、もちろんご承知のように、「生まれる」は、一語で自動詞扱いであり、「生む」の未然形に受身の助動詞「れる」が接続された二語ではありません。 ただ、語源というところまで突き詰めれば、内在された「受動」の意味は確かにあるのだろうなと思うのです。 「生まれる」という語の、受動を内在した印象から、目の前に存在する「卵」そのものは、鶏によって「産まれた(受身)」卵であるはずなのに、なぜ「卵」が能動的に何かを「生む」かのような表現がなされるのか?ということについて、何か、言葉に化かされたような、変に誤魔化されたような、奇妙な違和感を覚えられたのではないかなと思います。 日本語では、明白な主語は省略する傾向が強いので、この商品名については、私は、冒頭の考え方で一応説明がつくと思っていますが、そうであるとすると、次には表記の問題が生じます。 「(鶏が)産んだばかりの卵」という主語の省略でこの商品名が成立するのだとすれば、「生みたて」ではなく、「産みたて」でなくてはなりませんよね。 「生まれる」は、一般的な現象の発生にも、子どもや卵の誕生にも用いる字ですが、「生む」と「産む」は、出産や産卵に関しては「産む」のほうを限定的に用いる習慣がありますものね。 これはもう、メーカー側が、そこまで考えて商品名を付けていない、インパクトやイメージを優先して論理はあえて二の次にしたということでしょう。 私も、「果実なデザート」なるゼリーだかヨーグルトだかの商品名を見て、「果実だ」って形容動詞があるか!!と、笑ったことがありますが、商品名なんて、多かれ少なかれ、インパクト優先主義です。 このように、「生む」と「生まれる」には、他動詞-自動詞の関係のうちに内在された受動、という複雑な関係がありますが、「(果実を)もぐ」という他動詞に対して「もがれる」という自動詞は存在せず、これはあくまでも「もぐ」の未然形に受身の助動詞「れる」が接続された二語ですから、 「生みたて卵-生まれたて卵」 と 「もぎたて果実-もがれたて果実」 とは、 根本的に論点が違うと思います。 (むろん、「もぎたて果実」も、「(人が)もいだばかりの果実」という「明確な主語の省略」である点は同様ですが)
- chie65536
- ベストアンサー率41% (2512/6032)
蛇足だけど。 >「違わい! 『生まれたての卵』だい!」 (笑) 「の、」を挿入して状態を形容した場合は「その表現も、あり」ですね。 ○もがれたての、果実 ○しぼられたての、果汁 ○とられたての、野菜 ○汲まれたての、湧き水 ○焼かれたての、ステーキ ○茹でられたての、スパゲティ ○握られたての、寿司 ○うまれたての、卵 ですが「の、」を除いて名詞と繋げた場合は「何か変」です。 ×もがれたて果実 ×しぼられたて果汁 ×とられたて野菜 ×汲まれたて湧き水 ×焼かれたてステーキ ×茹でられたてスパゲティ ×握られたて寿司 ×うまれたて卵 なので「の、」が無く、「状態」に名詞を繋げた場合は ○もぎたて果実 ○しぼりたて果汁 ○とれたて野菜 ○汲みたて涌き水 ○焼きたてステーキ ○茹でたてスパゲティ ○握りたて寿司 ○うみたて卵 とするのが普通なのではないでしょうか?
- chie65536
- ベストアンサー率41% (2512/6032)
>これって考え過ぎでしょうか? 微妙ですね。 でも、 ○もぎたて果実 ×もがれたて果実 ○しぼりたて果汁 ×しぼられたて果汁 ○とれたて野菜 ×とられたて野菜 ○汲みたて涌き水 ×汲まれたて湧き水 ○焼きたてステーキ ×焼かれたてステーキ ○茹でたてスパゲティ ×茹でられたてスパゲティ ○握りたて寿司 ×握られたて寿司 ×うみたて卵 ○うまれたて卵 「産卵した卵だけ逆」ってのも、なんか違和感があります。
お礼
列挙していただいたものを見てピンと来るものがありました。これって全部「モノ」ですよね。 そこでちょいと検索♪ 【google検索によるヒット件数】 ・生みたての赤ちゃん‥ 206件 ・産みたての赤ちゃん‥ 464件 ・生まれたての赤ちゃん‥ 41,800件 この数字が何を語るかという話はこの質問の趣旨から外れるので省略しますが、要するに私は、知らず知らずの内に卵を「擬人化」していたようです。 生みたてくん: 「ボクは、生みたての卵だよ♪」 お母さん: 「馬鹿お言いでないよ! 産んだのはこの私で、アンタは単に生まれただけ!」 恐らく原因は、生みたて「くん」という敬称のせいだと思います ( ^^; 回答ありがとうございました。
- ANASTASIAK
- ベストアンサー率19% (658/3306)
>論理的な矛盾を感じてしまいます 別に論理的な矛盾はないと思いますが。
お礼
回答ありがとうございますが。
補足
せめて回答理由くらいは書いていただきたかったですね ( ^^
お礼
回答ありがとうございます ( ^^ > 明白な主語の省略、と考えれば説明がつくのではないでしょうか。 まあ、そういうことなんですが‥。 ただその説明で行くと、人間の赤ん坊についても「産みたて(産んだばかり)の赤ちゃん」で差支えないことになりますね。無論、お産の実行者である親の立場から言うのであればそれで問題ないのですが、例えばもし第三者が「産んだばかりの赤ちゃんは可愛いらしかったよ」と言ってしまうと、「まるでアンタが産んだような口ぶりだね」または「赤ちゃんが何を産んだんだい?」ということになりかねません。この場合通常は、「生まれたばかり(生まれたて)の赤ちゃんは可愛いらしかったよ」と言いますよね。 私が「生みたて卵」に関してふと抱いた疑問の大本は、多分その辺りなのだろうと思います。