まあ,このくらいの記号なら補足がなくても自明ですな.
ちょっと設定が甘いけど.
Xを内積のあるベクトル空間,VをXの部分空間とする
Xの任意の元xに対して,以下のベクトルx(p)を定める
・x-x(p) は V と直交する
(つまり,Vの任意の元 v に対して,<v,x-x(p)>=0,
ここで<,>はXでの内積を表す).
・x(p)はVの元である
証明は,Vの基底を延長すればだけ.
「ただ一つ存在」ということは
・存在して
・それが一意
を示せばよい.
以下,細かいところはご自分でどうぞ.
(存在):
Vの基底を e1,e2,...,ekとし,それを延長して
Xの基底e1,e2,...,ek,ek+1,....,en を作る.
#Xが無限次元でもいいんだけども,話がややこしくなるから
#有限次元だとしてしまいます.多分,
#有限次元って仮定されてるでしょう?
x=a1e1+・・・+anenに対して
x(p)=a1e1+・・・+akek
と定める.
これで存在は終わり.
ただし,この決定は基底に依存しているから
基底に依存しないことを証明する必要があります.
つまり,Vの別の基底e'1,...,e'kと
それの延長であるXの基底e'1,e'2,...,e'k,e'k+1,....,e'n
をとって,xを e'1,e'2,...,e'k,e'k+1,....,e'nで表したときの
x'(p)=a'1e'1+・・・+a'ke'kが
実はx(p)=x'(p)であることを示さないとだめ
(一意性):
xに対して条件を満たすVの元がyとy'の二つあるとする
このときに y=y'となることを示せばよい.
vの任意の元に対して,
<x-y,v>=<x-y',v>=0 である
<y-y',v>=<(x-y')-(x-y),v>=<x-y',v>-<x-y,v>=0
y-y'はVの元であるので
<y-y',y-y'>=0
したがって,y-y'=0つまりy=y'
お礼
ありがとうございます。 なるほど、存在と一意性に分けて考えるんですね。