コンニャクいもやコンニャク粉に水を加えて膨潤させた後、水酸化カルシウムまたは炭酸ナトリウムなどのアルカリを加えて加熱するとゲル化がおこり、コンニャクが出来上がるのは誰もが知っていますよね。しかし、ご質問に書かれていたように、なぜ固まるのかについてははっきりとはわかっていないのが現状みたいです。現在、凝固機構について、一般的に受け入れられている考え方は以下の通りです。コンニャクの主成分はグルコマンナンと呼ばれる多糖です。これはグルコースとマンノースがほぼ2:3の割合で多数結合したものが基本となっています。ここで、コンニャクの主成分であるグルコマンナン中のグルコースやマンノースの水酸基の一部はエステル化(酸とアルコールの脱水縮合、たとえばグルコマンナン分子の-CH2OHが-CH2OH+CH3COOH→-CH2OCOCH3に変化すること)されて存在していることがわかっています(-COCH3はアセチル基といいます)。コンニャクマンナンをアルカリ処理(コンニャクいもや粉に水酸化カルシウムまたは炭酸ナトリウムなどのアルカリを加えること)すると、さきほど説明したアセチル基の脱離が生じます(さきほどの例で説明すれば-CH2OCOCH3→-CH2OHということになります)。その結果、分子間の水素結合によって部分的にミセル状の接合領域を形成するため、ゲル化すなわちコンニャクになると考えられています。もっと簡単にいえば、アセチル基がはずれることによって、グルコマンナン分子が網目状によりそい、固まるということだと思います。くどい回答でごめんなさい。
お礼
どうもありがとうございました。 わかりやすい説明で理解することができました。