- 締切済み
ノーベル経済学賞について
日本人では唯一この部門で受賞者がいません。 経済大国でありながら過去に受賞者がいないのがふと気になりました。主な原因は何だと思いますか? 経済学賞の受賞者は数学者が多い傾向にあります。 日本には優れた数学者が多々いますよね。 フェルマー大定理だって日本人数学者がその解法の糸口を与えたくらい。 個人的には経済学賞は平和賞同様、なくしてしまえばいいと思うんですが。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
みんなの回答
- yale
- ベストアンサー率58% (14/24)
この手の疑問は良く聞きますが、無認識と誤解ともっともな部分が絡まって、正直、うんざりしてしまうのですが、私なりに意見を書きます。 ノーベル経済学賞は「経済学」賞でして、「経済賞」ではないですよね。ですから、経営者や経済人は対象になってません。経済大国であることと経済学受賞者が出ることは基本的に無関係です。受賞者の殆どはアメリカ人もしくはアメリカの大学在籍者から出てますが、これはアメリカが経済大国だからというより、アメリカの大学(経済学界)のレベルの高さ、層の厚さ、競争的で開放的な環境に起因してます。アメリカ以外の受賞者を見てみてください。経済力とはあまり関係を見出せないでしょう。 では、日本の大学・経済学界の現状というと、ここ二・三十年で随分と層が厚くなってきましたが、出足が遅れた分、まだまだです。第一の理由は、競争的な環境が不足している。第二の理由は、日本の大学では戦後長らく「マルクス経済学」という亜流の経済学が幅を利かせてきた。といったところでしょうか。マルクスは経済学賞の対象外ですし、欧米でEconomicsといえば、日本で言う「近代経済学」のことを指します。 おそらくこの辺が受賞者に数学者が多いという誤解につながっているのでしょう。経済学は数理科学の一分野ですので数学を多用しますが、受賞者の殆どは数学者ではなく経済学者です。 日本人の中にも、候補になって極めて受賞に近づいたことのある人も何人かいるのですが、残念なことに逃してしまいました。日本人経済学者には理論の精緻化に多大な貢献をした人が多いのですが、新しい理論を構築した人は少ない(いるにはいますが)。化学賞の田中さんを見てわかるとおり、ノーベル賞は「新しい理論の構築・ブレークスルーした研究」に与えられるので、この辺で不利になったことは否めないでしょう。 ちなみにシンクタンクや金融機関にいるような「エコノミスト」という人たちは、まず殆ど経済学を理解していませんし、経済学を学んだことが無い。経験とデータだけで経済を語っているだけです。医学の世界では、医学を学ばず伝承療法を行う人を医者とは呼ばないでしょうが、日本の経済論壇ではそれがまかり通るということですね。アメリカのエコノミストは経済学博士号をもっているのが常識ですが、日本の「エコノミスト」で持っている人は稀なはずです。 日本の経済学者はケインズ理論からうまく抜け出てないとか、海外なら新しい理論が出てくる、といった知ったかぶった話には「なんだそりゃ?」としか言えません。そういう人たちは、経済学のことをまったく理解していないことは明らかだと思いますよ。笑い話とやらも、なんだかなぁという感じです。
- tnt
- ベストアンサー率40% (1358/3355)
無くさなくても良いのでは?と、 思いますが、疑問はごもっともです。 >主な原因は何だと思いますか? 日本の経済学者はケインズ理論からうまく 抜け出ていなくて、 学者が実体経済を知らな過ぎる為ではないでしょうか? たとえば、年金問題。 こんな誰でも知っている問題ですら、 きっちりと回答を出せる学者は居ません。 国の財政赤字も同じです。 いろいろと「論」はあるようですが、 じゃあ、それで何年後にどれだけの赤字が減るかという 具体値を出せる人は誰も居ません。 未だに「財政出動を」ってやっている学者がほとんどです。 実際には10年に渡ってそれをやって、 効果が無い上に国債を倍増させてしまったのに、 この事にはだれも触れません。 結局、日本の経済は、官僚(と企業)が舵取りをしていて 経済学者はその外側で、古い資料を基に ああだこうだと野次を飛ばしているだけにすぎないのでしょう。 海外の場合、まず、新しい経済理論が出て、 次にそれを政策が少しずつ取り入れていくという 形なのですが、日本では古い経済理論を選ぶだけしか していません。 もうひとつ問題があるとすると、 一旦民間に下った人は、もう、学問の世界に 戻れない制度にも問題があるでしょう。 だから、閉鎖された学問の世界の人は のんびりしていられるのです。 ちょっと笑い話があります。 「東葉高速鉄道」という、開業の遅れから大幅な 赤字を抱えた第3セクター鉄道会社があります。 当然、償却負担の重さから、開業後大赤字となります。 で、いろいろな学者から、この会社の改善策提案が 出てきました。 それらの主旨は、「運賃値下げ(すごく高い) 本数増による利便性向上」だったのですが、 鉄道会社と、それを支える各自治体は 「終電の大幅延長(昼間の本数は変えていない)」 「補助金の与え方の変更(利子補給を中心にした)」 を選びました。 で、まだ、債務超過は続いていますが、 単年度では黒字化し ほぼ再建にメドをつけるまでになりました。 他の自治体経営の地下鉄で、単年度でも黒字化している ところは無いのですから、本当に成功事例と なりそうなのですが、 おもしろいのは、この再建手法に気がついた 経済学者が全く居なかったと言うことです。 (特に、終電の延長。) 経済学者は終電には乗らないのでしょう。きっと。
「ノーベル賞 」「経済学 」「日本人」で検索すると http://www.ichigobbs.net/cgi/readres.cgi?bo=economy&vi=0685 というスレが発見できました。 私は全然見てませんが、おそらく真面目に 議論している方もいると思われます。 でもよく読むと結構面白いかも。