- ベストアンサー
コージェネで冷房はできないのでしょうか?
家庭用の小出力のコージェネがホンダなどから、商品化されてくるようですが、電気出力が1kwでお湯が大量にできるようで冬場は風呂などに使えそうですが、夏場はお湯(廃熱)を使って冷房はできないのでしょうか? 導入を考えた時にお湯は余り使わないので、コストメリットが無いような気がするのですがいかがでしょうか? 方式問わず自家発システムでメンテ費用等を考えて買電より安くなることは有るのでしょうか?
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
まずは結論を。 □ >夏場はお湯(廃熱)を使って冷房はできないの >でしょうか? 熱を使って冷房する装置はあります。 ただし、現在使っておられるのは一般的なエアコンでしょうから、この場合は熱では冷房できませんし、暖房についても、熱を循環させる機器等が必要(無い場合は暖房に使えない)となります。 >コストメリットが無いような気がするのですが >いかがでしょうか? ekonoさんのご家庭を診断した訳では有りませんので断定はできませんが、コストメリットが出ない可能性が高いです。(ホボ確実に高いでしょう。) >自家発システムでメンテ費用等を考えて買電より >安くなることは有るのでしょうか? あります。 □ 少し解説してみますね。 温熱を使って冷房する機器の代表としては、「吸収式冷凍機」というのがありまして、これを使うと温熱を冷熱に変換してくれます。(便利ですね。) バクッっと解説すると、これは冷媒をある種の液体合金に「吸収」させて回収し、その液体合金を廃熱で暖めて合金から冷媒を蒸発させます。(濡れ雑巾を熱で乾かす感じですね。) これに対して、通常我々が目にするエアコン(以下、現状のエアコン)は、冷媒を圧縮機で圧縮→ファンで風冷して冷媒を回収しますが、この圧縮機やファンの動作には電力(モータ)やガス・灯油等(エンジン)が使われています。 ですんで、現状のエアコンでは、熱を使って冷房することは出来ないんですね。 また、暖房についても、廃熱(恐らく温水か排ガスの形で出てきますが)を再利用できる暖房器具でないなら(例えば、エアコンや床暖房・ファンヒータをご利用の家庭なら)、機器の買い替えが必須になります。 蛇足ながら。 家庭用吸収式冷凍機等の「家庭用廃熱利用冷暖房装置」ってのは、まだ市販されていない(orされていても殆ど知られていない)存在なんですね。 ※:ガスエアコンの一部に、このような商品が 存在はしますが.....。 なにせい、これらの機器は廃熱(コストの掛からない?熱)が出てくる状況じゃないと売れないものですので、「コ・ジェネという、廃熱(コストの掛からない?熱)を回収できる機器」が出てから、おもむろに開発・市販されてくるでしょう。 □ コストメリットについて。 これまた、バクッっとしたところからご説明します。 ご家庭に限らず、コ・ジェネを導入する際に「コストメリットを出せるか出せないか?」のキーを握っているのは、大抵の場合「各時間帯で利用する熱と電気の比率」なんですね。 例えば、熱と電気を5:5で使っているとしましょう。 この様な場合は、熱と電気が半々で出てくるコ・ジェネを付けます。(マイクロガスタービン等々) 熱8:電気2なら、廃熱が大きなコ・ジェネを付けます。(エンジン式コ・ジェネ等々) 熱2:電気8なら、残念ですがコ・ジェネを付けない方が安くなります。(バクッっと考えると...です) つまり、熱と電気の比率によって、最適なコ・ジェネの機種(原理)も変りますし、それ以前に「コ・ジェネが相応しいか相応しくないか」も分かれてくるんですね。 で、ご家庭ってのは、この「熱と電気の利用比率=熱/電比(ねつでんひ)」がコロコロ変ります。 例えば、先に書いた吸収式冷凍機が無いご家庭とすると、コ・ジェネから出る熱(80℃~150℃の熱でしょうが)を利用できると言えば、ご家庭の暖房かお風呂の湯沸し熱源くらいのもので、極論すれば、夏は熱をバンバン捨てることになりますよね? (これは季節変動の例ですが、一日の時間帯でも同じようなことが言えます。) つまり、「熱を有効に利用して、熱/電比を常に一定にさせる(ある程度の範囲内に収める」様な機器構成にすることが前提になるわけでして、加えて、例えば先の「吸収式冷凍機」のようなものが必須になってきます。 ですから現状では1kWとかの小さなものをつけて、「少量の廃熱しか出ない=現在の機器構成でも熱回収が出来そう?」って感じでメーカーサイドは対処しているんですが、これでも現実的には「熱負荷の高い冬で、暖房に廃熱利用しない限り」はメリットが出ないでしょうし、夏等の季節変動や時間変動を考慮したら、ちょっとメリットが出にくいですね。 もっとも、今後これらの周辺機器が開発されてきて、最初からそれらを考慮した設計をなされている家が出てくれば、当然ながらコストメリットが出てきますし、マンションなどの集合住宅のごく一部(飲食店が入っている場合等)なら、現在でもOKかもしれませんが.....。 □ 方式を問わず(現状で)売電より安くなるか? ご家庭で問題なく自家発できる方法は、現在では風力と太陽光でしょうか。 まずは小型風力ですが、機器本体も相当安くなっていますし、その地域の気象条件によっては、現状でも十分コストメリットが出ます。(実際、我が家がそうです) 次に太陽光ですが.....。 これは、補助金制度等を考慮しても、現状では微妙なところです。 一部では誤った情報も流れていまして「太陽光はメリットが来る前に寿命が来る」って言われているんですが、実はそのようなことは無くって、きちんとしたメンテナンスをすれば重要な部品は家屋より寿命が長いくらいですし、メンテナンスも実は素人でも出来ることが大半です。 ですから、太陽光でも長い目(20~30年)で見ればメリットはあるんですが、その家を建てられた方のご存命中にはメリットが出ない可能性があるとか、メンテナンスが億劫でやらないから機器が破損して高いものに付いたとか、そういう場合も含めて評価したら、メリットが出るか出ないか?は微妙ですね。 □ で、ここまでコストメリットの話ばかりなので趣を変えて。 決してekonoさんに押し付けるわけではありませんが、コストメリット以外にも「環境への貢献」って側面は確実にありますよ。 特に目に見えやすいのは子供さんへの教育効果かな? 私が実際に見たある地域では、風力発電を大々的に入れていましたが、子供さんまで環境意識が浸透していて、その意識の浸透をきっかけとして、小さいときから「自分で考える癖・習慣」が付いている(子供さんが多かった)様に見受けられました。 また、これはあるご家庭の例ですが、庭に太陽光を設置して、そのメンテの一部(パネルの清掃とか季節ごとの角度変更とか)は子供さんの仕事にしていたんですが、非常に良い効果が出ているって仰ってましたね。 ま、蛇足程度に捕らえていただければ良いんですが、こういう「金に換算しにくい面」もあるって事で。
その他の回答 (3)
- shinachobi
- ベストアンサー率50% (1/2)
まず、夏場にお湯(排熱)を使って冷房という点ですが、 家庭用の小出力のコージェネ排熱により、 冷房をすることは、現実的には、難しいです。 なぜかというと、コージェネの排熱を使って、冷房をするということは、 熱を使って冷房をするクーラーが必要になります。 現在、そのような機械は作られていません。 しかし、これは、小出力のコージェネに限っての話で、 業務用ビルに設置されているコージェネでは、 冷暖房に排熱が用いられています。 (元々、温水を熱源とした冷水を作る空調機器があります。) 次に、コストメリットの話ですが、小出力の発電機なので、やはり、発電効率は発電所の効率に劣ります。 ただ、排熱をうまく利用できさえすれば、光熱費+メンテナンス費用が、買電より安くなるはずです。 ただし、これはあくまで、最初の導入費用を考えなければの話です。 発電機は、家庭では必ず必要な設備ではなく、それを導入するための費用を、光熱費の削減で回収できるかというと、発電機の耐久年数(15年程度)を考えると、絶対無理だと思います。 コージェネやコージェネ以外の自家発システムで、メンテ・導入費用を考えて、買電より安くするためには、国の補助金取得(ごめんなさい、家庭用ではどのうような補助金があるのか知りません)や、都市ガス会社が儲けを無視した料金を設定する必要があると思います。
お礼
発電機の耐久年数(15年程度)を考えると、すんなり電力会社から 供給してもらう方が、既存の製品もそのまま使えるので、 いろいろな面から気が楽ですね。 閑静な住宅街では騒音なんかも気になりそうです。 ありがとうございました。
- kenchin
- ベストアンサー率56% (398/700)
失礼しました。 ekonoさんご自身も相当知識をお持ちのようですので、前回の回答は少々誤解を招く可能性がありましたね。 □ >太陽光発電も興味がありますが安定供給や >自立運転は難しいのと20年以上の耐用年数が >あるのか疑問なところです。 確かに、家単独を負荷として考えた場合、自立運転(を機器に自動で行わせること)は至難の業で、電力使用量の触れ幅の大きさを解決しなければ、永遠に自立運転は出来ないでしょうね。 (よっぽどすばらしいバッテリーが出れば別ですが) □ >特に放熱設計やパワー素子を余裕をもって設計 >しないと途中で故障しそうですね。 それは事実としてあります。 ただ(逆説的なんですが)、それらの、システム全体の中で見ると比較的安価な部品類の、交換orグレードアップで対応可能であるということ、言い換えれば、「既に確立された部分」の問題ですので、比較的簡単に解決できるかな?っと私のような技術屋は考えています。 つまり、メンテナンスコストの低減は、これからの市場規模によって幾らでも低減が可能であるっていう、まぁ「開発は終わった」と言ってもいい段階に来ている感じです。 メンテコストは、現在では恐らく年あたりイニシャルコストの1~3%、普及率が数百万台になれば、年あたり0.2~0.5%辺りまで落ちるんではないでしょうか....。 □ 太陽光で一つうれしい誤算なんですが.....。 太陽光発電が出始めた当初、紫外線起因の劣化(酸化等ですが)などで、20年程度過ぎた辺りから性能が徐々に低下するんではないか?と太陽光パネルの開発者(の一部)が言っていたんですね。(私もそう考えていました。) しかし、実際にフィールドテストを始めますと、そこらあたりは杞憂であったというか、フィールドテストプラントは既に20年以上稼動していますが、コスト的にメインになる部分は全く問題(補修が必要な故障など)を起こさないってことが証明できました。 理由は、わが国のシリコンウェハー製造技術とか、シール技術とか、そういうメイン・サブを含めた技術が我々の想像以上にしっかりしていたってことに収斂できると思うんですが、とにかく、マッチする使い方を上手く見つければ、非常に有望なものに仕上がっていると言えるでしょうね~。 □ >原発などは要らなくなる日が来て欲しいです。 そうですね。 私も同感です。 蛇足ですが....。 通常、この手の大規模プラント技術ってのは、開発から成熟まで、20年とか30年の期間が掛かると思うんです。 で、その間に数々の失敗を繰り返して、痛い目にも遭って、それで完成するって感じですかね? ところが、原子力はその期間を、非常にいびつに過ごしたというか、根強い反対運動とか、最悪の事象が発生した場合のリスクが大きすぎるなんて生まれ持ったハンデとか、そういうものに足を引っ張られて、少々間違った育ち方をしたように感じます。 その面では、原子力はこのままでは無くなる技術であろうとも思うんですね。 しかし、現状としては、地球上の総利用可能エネルギー量の問題もありますし、使い続けるしかない....ってジレンマ(?)も存在しますね~。 (例えば、家庭用を全て他エネルギーに転換すればOKとか、そういうことでカバーできない問題であるんですね。)
お礼
システムで一番高価な太陽光パネルの寿命が長いことは嬉しいことですね。 それに比べれば、SCRなどが飛んでも、修理費は微々たる出費ですね。 地球上の総利用可能エネルギー量の事を忘れておりました。 原発を無くす事は無理なんですね。 余談ですが、勤めている会社では、大型のプラズマTV関係の製造をしていますが、電力・都市ガス・地下水・化学物質を大量に使用して、また大量の廃棄物・有害物質を捨てています。 その量は新製品の開発・会社の発展と共に年々増加しております。 豊かな生活そして会社存続の為に止める事は出来ないですが、 地球環境には良くないと日々感じております。 ありがとうございました。
- nitto3
- ベストアンサー率21% (2656/12205)
コージェネという以上夏の冷房は入っていると思います。 でも1Kwでは電気だけでしょうか、どんなシステムかな。 1Kwで冷房の足しにする、既設電力に供給するのは中途半端ですね。 お湯を使わないとコストメリットは無いでしょうね。 自家発電、またはエンジンで直接コンプレッサーを運転冷房する、 廃熱を回収しお湯を供給する、等組み合わせればコストメリットはあると思います。 ただ1Kwのシステムでは目的が良くわかりません。
お礼
ありがとうございます。 家庭用は電気出力1kwが多い様です。 一般家庭は3kwはいるんですがそれでは 熱出力が多すぎて無駄になるからですね。 ホンダは電気に対して熱出力 3.25kW も出るそうです。 下記URLはホンダです。 http://www.honda.co.jp/news/2002/p020718.html
お礼
大変詳しく解説していただきありがとうございます。 できれば電気だけが24時間安定して供給できる装置が欲しいところです。 各家庭で都市ガスの発電機などで効率よく発電して、 原発などは要らなくなる日が来て欲しいです。 太陽光発電も興味がありますが安定供給や自立運転は難しいのと 20年以上の耐用年数があるのか疑問なところです。 特に放熱設計やパワー素子を余裕をもって設計しないと 途中で故障しそうですね。 コンデンサーなんかは化学的に老化するから無理ですね。 もし低価格品が出てきたとすれば、コストダウンの為、 故障率が上がりそうな気がしています。 3KW位の良い製品が開発されるのを気長に待っています。