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二次粒子 一次粒子 バルク
焼成品を分析しているのですが、 粉体物性の検討で二次粒子のバルク(二次粒子の隙間?) を測定しないといけなくなってしまいました。 いろいろ調べてはいるのですが、 どのような評価をしていいかわからないのが現状です。 比表面積や真密度測定、XRDでわからないですか? また他の分析方法があれば教えてもらえないでしょうか? 漠然とした質問で申し訳ありません。よろしくお願いします。
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まだ何を知りたいのかが判然としませんが,一般的に多孔体の評価 (主に孔径に対する細孔容量の分布 = 細孔径分布曲線) には,二つの方法が使われます. 第一は水銀圧入法で,試料を金属水銀に浸し,圧力をかけて細孔の内部にまで水銀を押し込んでいく方法です.圧力を上げるほどより小さな穴の中にまで水銀が進入するようになり,孔径と圧力の関係はその試料に対する水銀の接触角からほぼ決定できます.またその圧力で試料中に圧入された水銀体積から,細孔容量も測定できます.この方法は,接触角が物理的な意味を持つと考えられる,メソポアレベルまでの細孔までしか定量的な解析ができないことと,たいがいの試料は水銀に対する濡れ性が悪いので (それが水銀を使うひとつの理由でもあるのですが),かなりの圧力をかける測定になるため,凝集体や柔らかい試料では細孔構造自体が変化する可能性を否定できないことです. 第二は分子吸着法で,凝縮性の気体の吸着等温線 (通常は脱着線を使いますが) を解析して細孔分布曲線を得るものです.吸着は,液体窒素温度での窒素ガス吸着や,常温近辺での水蒸気吸着などが多用されます.この方法は凝集体でも凝集構造を壊しにくいことは利点ですが,一般的にメソポア以下の小さな孔の解析しかできません.それは飽和蒸気圧近辺での吸着等温線を正確に測定することが難しいことが最大の理由です.また,ミクロポアやウルトラミクロポアのレベルでは,凝縮相が巨視的な液体と近似できなくなるため,機械的な解析結果を鵜呑みにすることはできません. いずれの方法も専用の機械があり (数百万円レベル),解析も機械に付属のソフトウェアがやってくれるでしょうが,前提条件や限界を理解していないと意味がありません.水蒸気吸着法は自分でもやったことがありますが,専用装置がなくても工夫すれば測定も解析も可能ではあります.ただしカーボンのように疎水性の強いものは水蒸気ではうまくいかないでしょう.比表面積が測れる機械があるなら,液体窒素温度での窒素吸着等温線も取れるかもしれません.装置のマニュアルなりオペレータに確認するといいでしょう.吸着等温線は可能な限り飽和蒸気圧に近いところまで,さらに脱着線も取って,できれば解析には脱着線を使うべきでしょう. XRD は事実上役に立ちません.素材の真密度と嵩密度から空隙率は求められますが,それで役に立つ情報になるのかは知るよしもありませんが.真密度をどうやって見積もるのかという問題もありますし (X線的な結晶構造データから計算すると格子欠陥等が参入されないため,粉体のような微細多結晶体や無定形体では無視できない程度の誤差を生むことになることが多い).
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専門の業界の方でないと何が問題で何を本当に知りたいのか分らないと思うのですが、以下のことを考えてください。 粉体の形:定型でしょうか、そしてそれは丸いのでしょうか、それとも結晶なのでしょうか。 内部表面:空孔がありますか?空孔の大きさはマクロですかそれともゼオライトの空孔のようにナノオーダーでしょうか。 SEM(走査電子顕微鏡)で見るとどの様に見えますか? 硬度:簡単につぶれますか、それとも非常につぶれにくいですか? これらのことを観察してから専門家の判断を聞く方が良いでしょう。 PS、化学組成も分っていた方が良いですね。^o^
補足
回答ありがとうございます。 粉体の形は定型ですね。 内部表面もマクロだとおもいます。 SEM観察すると、一次粒子は1μm程度で二次粒子は30μm以下。 硬度も多分つぶれにくいものだと思います。 簡単に説明させていただくと リチウム電池材料の正極なのですが、 空孔によって電池特性に影響があるかどうかの評価を行いたいのです。 そこで、数値的に空孔について抑えておきたいと考えていました。 言葉が足りないと思いますがよろしくお願いします。
- c80s3xxx
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結局何を知りたいのかがわからないので,コメントのしようがないのですが.
お礼
大変貴重なアドバイスありがとうございます。 専用の機械が必要とのことで難しいことがわかりました。 とりあえず、比表面積のマニュアルを見直して なんとかがんばってみようと思います。