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寿命?
どなたか「寿命」の語源をご存じではないでしょうか? どうして「寿」の文字を使っているのか疑問なのです。「授」なら理屈なんですけど… どなたかご教示願います。
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漢和辞典でよく調べると分かりますが、「寿」と「命」では意味が違います。どちらも、本来「いのち」ではありません。 「寿」というのは、象形として「老人」の姿を表し、「長命・長生き」が基本意味です。他方、「命」は、「命令」でも使うように,元々「命じる」というの意味です。 「天命」というのは、「天の授けた運命、天の授けた寿命」などの意味ですが、文字通り、「天の命(令)」であるのです。 「命」は「天の命令」であるので、天が定めた人の運命・天が定めた生きられる時間という意味で、「寿命」となります。 「寿」は、長生きした・長寿であって老人であるという意味で、それは珍しいこと、めでたいことなので、「ことほぐ」つまり「言葉で褒め称える」という意味の字にもなり、「ことぶき」つまり、「褒め称えること・めでたいこと」の意味などにもなるのです。 寿命というのは、文字通り読むと、「命をことほぐ」で、ことほぐような命は、めでたい、長寿の命ということになります。 また「天の命をことほぐ」ともいうような意味になり、天の授けた運命を祝う・ことほぐという意味にも読めます。 「寿命をまっとうする、寿命が尽きた」は、「命をまっとうする、命が尽きた」というような表現でもありますが、「命」も天の命の意味があるので、「天の定めた運命を成就する、天の定めた運命が終わりにきた」という意味です。 「寿命をまっとうせず亡くなった」というような云い方は、「寿命=いのち」と考えると奇妙な表現です。これは、寿命が「天の命」で、天の命である年齢以前に死ぬのは、天の命を守らなかった、という意味になり、「天の命令を成就しなかった」という意味で、こういう表現になるのです。 「寿命が来た」というのも、「天の定めた・命じたいのちの最後がやって来た」という意味で、そう理解しないと、何を言っているのか分からなくなるはずです。(つまり、「いのちが来た」などというと、何のことかということになります)。 「寿」も「命」も共に「いのち」で両方を重ねて意味強調しているなどというのは、本当に漢和辞典を引いて、意味をよく考えたのか疑わしいとも云えます。
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- nyozegamon
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漢和辞典で「寿」を調べてみると、ひさしい、いのち、とし、ことぶき、ことほぐといった意味が出てきます。 つまり、「寿」には「命」と同じ意味もあります。 このように同じ(または似た)意味の漢字が結びついた熟語としては他に、岩石、宮殿、絵画、皮膚などがあります。 なお、熟語の構成に関しては下記URLを参考にしてください。
お礼
aster様ありがとうございました。大変参考になりました。 「天命」というのは、「天の授けた運命、天の授けた寿命」などの意味ですが、文字通り、「天の命(令)」であるのです。 「命」は「天の命令」であるので、天が定めた人の運命・天が定めた生きられる時間という意味で、「寿命」となります。 ↑ わかりやすい説明でナトックです。やはりこれは仏教系の思想からくるものなんでしょうか。それとも単に「天」を信じた原始的宗教からなのでしょうか。 いずれにせよなにかまた機会がございましたらご回答をお願い申し上げます。 (soumin)