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ヌセルト(ヌッセルト)数の経験式について

強制対流熱伝達(流体は空気)におけるヌセルト数を求める式を探しているのですが、なかなか見つかりません。 ヌセルト数は物体の形状や流れの状態によって式が違うようで、水平平板上の式は見つけたのですが、その他の形状(円管など)の式が見つかりません。 どなたか教えてください。 よろしくお願いします。

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  • inara
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回答No.2

>質問するのは初めてなもので返信遅れてしまいました いえいえ、1週間以上(時には永久に)反応がないのことも多いので、当日は即返です。 【円管内流れのReとNuの定義】 [1] 円管内部の平均流速を Um [m/s] としたとき、Re数は次式で定義されます。    Re ≡ ρ*Um*D/μ ρ は流体の密度 [kg/m^3]、μ は粘性係数 [kg/s/m = N・s/m^2]、D は円管の内径 [m] です。 一方、円管のNuは    Nu ≡ h*D/k で定義されます。h は熱伝達係数 [W/m^2/K] 、k は流体の熱伝導率 [W/m/K] です。層流の場合、発達流れのNuは一定ですが、乱流では Reや Pr に依存します。 【円管内乱流のNu式】 [1] 発達流れに対する、滑らかな円管内乱流のNuにはいろいろな経験式があります。    (1) Nu = 0.023*Re^(4/5)*Pr^n --- Colburnの式 [2]    (2) Nu = 0.027*Re^(4/5)*Pr^(1/3)*( μ/μs )^0.14  --- Sieder and Tateの式 [2]    (3) Nu = ( f/8 )*Re*Pr/[ 1.07 + 12.7*√( f/8 )* { Pr^(2.3) - 1 } ]  --- Petukhovの式    (4) Nu = ( f/8 )*( Re - 1000 )*Pr/[ 1.07 + 12.7*√( f/8 )* { Pr^(2.3) - 1 } ]  --- Gnielinskiの式 [2] (1)は流体の温度変化が比較的小さく、 0.7 ≦ Pr ≦ 160、10000 ≦ Re、10 ≦ L/D で成り立つ式です( L は管の長さ [m] )。n の値は、流体を加熱するときは n = 0.4、冷却するときは n = 0.3 です。この式は壁面温度一定の場合も、熱流束一定の場合にも使えます。空気の Pr は 0.7 程度なのでこの式が使えます。 (2)は流体の温度変化が大きく、流体の粘性が大きく変わる場合の式です。μ は流体の平均温度(入口温度と出口温度の和の半分)での粘性係数で、μs は壁面温度での流体の粘性係数になります。この式は壁面温度一定の場合も、熱流束一定の場合にも使えます。 式(1)、(2)は簡便ですが誤差が25%と大きいので、式(3)、(4)が提案されています(これらは誤差10%)。式(3)は0.5 ≦ Pr ≦2000、10000 ≦ Re ≦ 5×10^6、10 ≦ L/D で成り立つ式です。物性値は流体の平均温度(入口温度と出口温度の和の半分)での値を使います。 式(4)は式(3)より小さな Re での近似式で、0.5 ≦ Pr ≦2000、3000 ≦ Re ≦ 5×10^6、10 ≦ L/D で成り立ちます。物性値は流体の平均温度(入口温度と出口温度の和の半分)での値を使います。 式(3)、(4)に出てくる f は乱流での管摩擦係数で次式で表されます。    f = 1/{ 0.790*ln( Re ) - 1.64 }^2 これは 3000 ≦ Re ≦ 5×10^6 での近似式です。 f と平均流速 Um、圧力勾配 dP/dx との関係は    f*ρ*Um/( 2*D ) = -dP/dx になります。 【断面が円形以外の場合】 [1] 管断面が円形以外の場合、上式の D (内直径)の代わりに、等価直径 Dh を使います。    Dh ≡ 4*A/P A は内部の断面積で、円形なら A = π*( D/2 )^2 = π*D^2/4、Pは内面の周囲長で、円形なら P = 2*π*( D/2 ) = π*D なので、円形なら Dh = D となります(こうなるように Dh の定義式は 4 がかかっている)。 [1] F.P.Incropera and D.P.DeWitt "Fundamentals of Heat and Mass Transfer" 5th edition, John Wily & Sons (2002), Chapter 8 (Internal Flow). [2] 右URL(Excelファイル)の 77行目以降に式が出ている http://www-physics.lbl.gov/~gilg/DavidStuff/Pixel%20Mech/Pixel%20Cooling/vvc6f14lqd.xls

shigemu-
質問者

お礼

ありがとうございます! Nu数の定義から丁寧に書いてあり、とても分かりやすかったです。 同じ円管内の流れでもいくつもの経験式があるんですね。 ネットで検索しても見つからず困っていたので、とても助かりました! ありがとうございました。

その他の回答 (1)

  • inara
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回答No.1

円管でも、以下によってさまざまな経験式があります。  ・流れは円管内部なのか外部なのか、両方なのか  ・壁面温度一定なのか、等熱流束なのか  ・流れは層流なのか乱流なのか  ・円管の入口付近の局所Nu数を考慮するのかしないのか お知りになりたいのはどの組合わせでしょうか。

shigemu-
質問者

補足

すいません。質問するのは初めてなもので返信遅れてしまいました。 では、補足として、以下の条件でお願いします。 ・流れは円管内部 ・壁面温度一定 ・流れは乱流 ・局所Nu数は考慮しない

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