- ベストアンサー
相続は放棄せよ、でも檀家としての責務は果たせと言われて・・・
私の主人の父(故人)は次男でしたが、新たにお墓を用意するだけの時間的余裕も金銭的余裕もなかったために、直系のお墓にいれてもらったようです。 主人の父の兄(祖父の長男)は早世しており、のこされた女の子(Aさんとします)は祖父が引き取って育ててきたそうで、Aさんは成人して結婚した後も、祖父と同居していました。 このたびその祖父が亡くなったのですが、祖父の面倒を全面的にみてきたのはAさんであるという理由で、主人は祖父の財産の相続を全面的に放棄するよう言われています。 主人にしても、寝たきりにはならなかったとはいえ、実際にお年寄りと同居して、目に見えない苦労をしてきたであろうAさんが祖父の全財産を相続することには賛成で、異存はないのですが、その一方で、「自分は結婚して姓が変わっているから、すでに○○家の人間ではない」「今後は○○の姓を継ぐ唯一の男子である主人が、お墓の管理を含めて檀家としての全責務を果たしていくのが当然」というAさんの言い分には納得しかねています。 今後、たとえばお寺の建物が古くなって、大々的に改修または建て替えが必要になったりした場合、その費用はやはり檀家が負担することになるでしょう。 お墓の管理はもとより、檀家としての責務を果たしていくにはそれなりの元手がいると思います。○○家の財産は譲らないけれども、檀家の責務だけは果たしてください・・というのは、虫のいい話に思えて仕方がありません。 実際、お寺やお墓は私たちの生活拠点から遠く離れており、帰省の拠点となる家屋敷もない(Aさんが相続する)というのに、満足な管理ができるとも思えないのです。 Aさんには二人の息子さんがいます。「○○家の姓を継ぐ男子」にこだわるのであれば、どちらかの姓を○○にして、名実ともに○○家を継いでもらうか、今後、主人が檀家としての責務を果たしていくに必要なだけの、最低限の財産の分与を考えてもらいたいのですが、そういった要求は常識はずれでしょうか。
- みんなの回答 (7)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
曹洞宗の僧侶です。 satocohさんのおっしゃるように「相続財産は一切わたさない、しかし祭祀の継承は行え」というのは、現在の世情からみれば、ずいぶん”むしのいい”話のように思えます。 お寺の檀家になるということは、おっしゃる通り、将来の伽藍の修築の際などに大きな負担を強いられることが予想され、(非常に残念な考え方ですが)一般の方にとっては「事実上の負債」と取られても仕方がない事情もあります。 現在の法律、慣習では祭祀継承者は、「○○姓の男子だから”当然”」といったふうに、特定の続柄のみを条件に専一に決まるということはありません。祭祀に関して何らかの葛藤があるのであれば、あくまでも当事者同士の話し合いによって解決し、誰もが納得する形でなければなりません。 蛇足ながら「直系の男子、長幼順」という継承の順位は、江戸時代に入ってから主として武士の家名相続の手続きのマニュアル化のために推奨されたものです。実際には庶民の場合には「祭祀は長男が継承するが家産は暖簾分けなどの形で兄弟で分割」「代々、長女が婿を取って継承」等々と地域や家の慣習によって、さまざまな形がありました。 事情があって家産を継がない者が祭祀だけを行う場合でも、家産を継いだ者から「仏供(仏の供養)分」と称して毎年、金穀を届けるということも広く行われていました。 以上のように考えれば、satocohさんがおっしゃるような「祭祀に必要な分だけでも分与」というのは、常識はずれとはいえません。何をするにもお金が必要な時世では、むしろ、先祖祭祀をしっかり行っていくために当然の希望であるとも思います。 実際の相続の割合や方法は、当事者間の話合いや法律の専門家の意見で決めて頂くしかありませんが、あまり、お墓やお寺の現状にこだわって考える必要もないかも知れません。 もし、遠方のお寺の檀家になることに不安や不便を感じるのであれば、「お寺の檀家にはならないが、お墓の管理だけはしっかりさせてもらう」という方法も不可能ではありません。現在のお寺のお墓を近くの霊園などに改葬し、お寺からは離檀します。その手続きにかかわる諸経費をAさんに負担してもらう、という形もあり得るのではないでしょうか。 お寺との縁が切れてしまうのは非常に残念なことですが、実際にそれしか方法がないということになれば、選択肢の一つとして考えられても良いかと思います。
その他の回答 (6)
- momota18
- ベストアンサー率61% (8/13)
お気持ちがよくわかりました。 Aさんとの関係では、ご主人が墓地に関する権利や祭祀義務を相続することになさり、ご主人のやりたいように祭祀を執り行うのが一番いいと思いますよ。 お寺のご住職に一度相談されてみるといいと思います。 今までどういう位置づけの檀家であったのか(嫌な言い方ですがご先祖の身分やお寺への寄与度、檀家としての地位などでかかる費用が違うので。昔の方の戒名など見るとすぐわかります)うかがって、遠くてもお祖父様やお父様の供養として負担してもいいと思う金額であればそこでやっていけばよろしいですし、無理ということなら、正直にお話して格を下げていただくか、自分たちで決めたお寺なり神社なり教会や霊園へ移す段取りをしたらいいと思います。 墓地も檀家用墓地と霊園を別にもつお寺でそのお寺で分けてくれるところもあれば、田舎やご住職や檀家会の考えでそのような取り扱いをしないところもありますし、檀家として格をさげた祭祀というのを比較的簡単に認めてくれるお寺もあれば駄目なところもあります。 Aさんに任せて、きちんとやってほしいと他人の行動を縛ることはできませんから、「あなたが相続したんだからそれなりにやってちょうだい」というのは自由ですが強制できることではありません。Aさんが信仰を別のところにもってしまったらおしまいです。 財産のこととは分けて考えて、自分たちのやりたいようにやる、それについてはお寺と相談が一番です。住職はそういう相談に乗るのが住職としての仕事なんですから。(いい加減な人もいますが、きちんとわきまえた宗教家なら、そういう相談にきちんと乗ってくれます)0
お礼
詳しくありがとうございました。 ご住職は信頼できる方なので、さっそく相談してみようと思います。
- momota18
- ベストアンサー率61% (8/13)
常識や宗教のお話は専門家の方がすでになさっていらっしゃっていますので、法律のことを書きます。 ご主人は早世なされたお父上の代わりにその分の財産を相続するわけですが、それを放棄なさろうと考えている。 檀家として責任を果たすというのは、故人のもっていた墓地の使用権などお寺と故人が結んでいた契約を相続することと法律的には考えられます。都会では墓地の使用権は大変に高価ですから、檀家の責任とおっしゃいますが、それはひとつの財産権ともいえます。法律的には、相続というのは、故人の法的立場をそのまま引き継ぐことですから、お寺とお祖父様の関係がそのままお寺とご主人となることになります。契約というと大げさに感じるかもしれませんが、書面になっていないで長年の習慣や言葉にしない合意などで成り立っているケースも大変に多く、お寺の檀家であってお墓を使わせていただく代わりに毎年お布施を収めるとか、お彼岸のご供養をしていただく代わりにお布施を出すとか、ということもすべて契約と考えていいわけです。そういうお寺との契約をあなたのご主人が結ぶかということです。 契約は自由です。ご主人がお祖父様の契約当事者の立場を相続し「檀家の責任」を負うとしても、ご主人の意思でお寺との合意に基づいて契約を解除することができます。(つまり檀家じゃなくなるってことです)お寺の檀家であることは、お寺との契約を結んでいる立場であると同時にその宗教の信者であることでもありますが、宗教の自由は重要な人権として認められていて、檀家を辞めることは簡単にできなくてはいけません。ただし、一方的都合でやめるわけですから、お寺さんとの間にある決まりごと(これも契約条項のひとつと考えられます)にしたがってやめることにはなります。お墓を使えなくなり、そこからどかさなくてはいけませんが、一切義務はなくなります。 ○○家の姓も男子も、戦前の旧民法の規定にすぎません。僧侶の方には叱られてしまいますが(私もお寺の子として生まれ、檀家の理事もやっているので事情はよくわかります)、先祖も親も供養をする義務もなければ、代々のお墓を誰かが引き継ぐ義務も法的には全くありません。 ご主人が将来にわたって、ご供養をしたいというのであれば、自分がしたいと思う方法でなさる自由があります。まず、ご供養をする気があるのかないのか、するとしたらどういう形でしたいと考えているのか決め手それでなさったらいかがでしょう。 文章を詠むと、供養を自分たちの好きな地域で好きな場所でやりたいと考えているのではないですか?それともAさんにすべておまかせしてもいいとお考えですか?Aさんが自身の意思で供養を全くやめてしまってもそれでいいとお考えなら、相続を放棄し知らん顔でいいと思います。 お寺から連絡があっても、檀家にはならないとお伝えしてお断りすればそれで結構です。お寺はAさんが引き継げば祭祀をなさるでしょうし、Aさんも檀家にならないなら、お墓をつぶすことになりますね。 正直なところ、檀家であるということは、仏教、ひいてはその宗派に帰依し、僧侶を尊敬し師とあおぐ、という宗教的なことです。だからこそ、お寺の財産は檀家のものであり、檀家として必要な費用を工面し僧侶の生活費を負担するのです。遠くて家屋敷もなくてよくわからんというお寺の檀家としてそういう気持ちになって自分たちの先祖とともに帰依していこうという覚悟になるのかどうかよくよくご決心なさってください。いい加減な気持ちで檀家になると、(契約の内容である)檀家の負担のたびにぶーぶー言って、ひいては他の檀家や僧侶とぎくしゃくした困った檀家になってしまうことになりますよ。
お礼
詳しくありがとうございました。考えようによっては、檀家の責任といっても、確かにひとつの財産権と捉えることもできますね。 ただ私どもは、先祖や故人に失礼のない程度に、自分達にとって無理のない範囲で供養していければ・・・程度の思いしかありません。ぶっちゃけていえば、死後、我が子たちに余計な負担をかけることだけはしたくないので、私たち夫婦のみのことを考えるなら、いちばん安価で簡便な永代供養を望みます(お墓はいりません)。 さすがに「相続を放棄し、Aさんが全く供養しないとわかっていて知らん顔」といった無責任なことはできません(せめて永代供養だけはしてもらわないと・・と思うでしょう)が、何が何でも自分達が、という思いいれもさらさらなく、罰当たりな話ではありますが、お寺との関係もお墓のことも、「負」の財産というイメージが強いです。 ・・・本当に、この程度の信心ぶりで、檀家として名を連ねることは、失礼ですらありますね。 こうした自分たちの思いをきちんとお話しして、これからのことを慎重に決めたいと思います。
- amida3
- ベストアンサー率58% (448/771)
再度、また今度は事例足らずでした。 法定相続に近く長男さんが祭祀承継という例しか書きませんでしたが、 当然に昔ながらの家督相続に近く長男がどちらもすべて的な祭祀承継者が財産相続も多くというパターンの方もいますし、 一人娘さんのとか娘さんだけの家の場合には、財産は現行法律上子にしか相続が出来ないので財産相続は当然に娘さんたちで、嫁に行っていて断家になるので、祭祀承継は故人の兄弟(娘の叔父・伯父さん)の家が承継しているというケースもあります。(この場合、墓地使用者・檀家の地位は祭祀承継者の叔父・伯父名義ですが年回法要等の施主は娘さんが存命中は娘さん方が行っているケースも多いです) 娘さんが祭祀も継ぐというのは都会の核家族化の進んだ(親族関係が疎遠な)方、傾向として霊園使用者のケースではあるようですが、寺院墓地のある旧家ではほとんど無い傾向でしょうかね。 ようするにいろいろです。
お礼
詳しくありがとうございました。 おっしゃる意図は、よく伝わりました。 重ねてお時間をとらせてしまい申し訳なく思います。 本当に、いろいろなのですね。 できるだけ納得のいく形で収束させたいです。 ありがとうございました。
- amida3
- ベストアンサー率58% (448/771)
No2回答のamida3です。 当方も言葉足らずでしたが、 「どっともどっちだと思います。」というのは、どっちのパターンも現代ではあると言う意味合いで、ご貴殿の考え方を否定しているわけではなく、ちょうと逆の切り口からの考え方をあえて書かせていただきました。 可能性はいろいろあり、どれが普通だという定着したパターンも無く、個々人で考え方の異なる問題なので難しいところです。 結論的には話し合いしかないでしょう。 私の寺の檀家でもいろいろなパターンがありますが、仮に長男が承継している場合でも財産は法定相続に近く、長男だから祭祀承継と檀家の地位承継で損したと愚痴をこぼす長男さんや、逆に次男さんで長男は墓を買わないで済むけど次男・三男は墓を別に買わなければだから(その分余分に財産分与を受けずに)損したと愚痴をこぼす方もいたりで、立場と見る角度、それぞれの物差しでの損得判断でそれこそいろいろな意見が出ます。 それぞれが見る角度の視点だけではそれはそれで正しい意見なので、角度の違う意見とはぶつかる傾向があります。 ですからご質問の >そういった要求は常識はずれでしょうか。 は常識の範囲内です。現代は昔より常識の幅がすごく広がっています。 ですから同じ常識の範囲内ででもま逆の対立する意見も存在します。 それが現代の難しさでもありますので、親族間でよくよく話合うしかないでしょうね。 合掌
お礼
重ねてのアドバイス、ありがとうございました。立場が違えば・・・というご指摘はもっともです。 よく話し合って、双方納得のいくかたちで解決を図れるよう努力します。
- amida3
- ベストアンサー率58% (448/771)
どっともどっちだと思います。 確かに、昔の家督相続の時代には祭祀承継と財産承継は同一人で、男子1人でした。 現在のように家制度が無くなった状況では、法律上も財産相続と祭祀承継は別物と扱われていますので、財産相続者と祭祀承継者が別なのはおかしくありません。 檀家の負担は確かに大変です。ただ、祖父さんに財産があったご質問のような感情面でのことも言えることで、仮に祖父さんに財産が無くても、それでも祭祀承継は○○家の男子が継ぎます(直系がいなければ傍系が)。その意味では祭祀承継は慣習上当然です。現行法ではこれに財産はついてきません(法定相続や遺留分という相続権の話は別の話としてあります。ましてや今般は放棄しています。)。 つまり財産の有無に関わらず祭祀承継は行なわれます。 なお、 >Aさんには二人の息子さんがいます。「○○家の姓を継ぐ男子」に >こだわるのであれば、どちらかの姓を○○にして、 は昔のように名跡を継ぐというということが法律で認められていませんので姓の変更はできません。祖父の生前にAさんの子が祖父と養子縁組をする等でなら可能でありましたが、親子関係など身分関係を変えずに姓の変更は出来ませんので失当な意見です。 > 主人が檀家としての責務を果たしていくに必要なだけの、 > 最低限の財産の分与を考えてもらいたいのですが、そう > いった要求は常識はずれでしょうか。 祭祀承継と関係の無い財産権の請求は、たまたま相手に財産があるときだけ生じる感情的な話なので、本来リンクした話ではありません。 相手に財産が無かったら祭祀承継をしないのでしょうか?やはりするべき立場なので、他人の財布を当てにしても意味がありません。 合掌
お礼
↑すみません。間違いがありました。 「慣習に従うなら、祭祀を承継する主人が全財産を相続するべき」ではなく、 「慣習に従うなら、全財産を相続する者が祭祀も承継するべき」でした。 失礼しました。
補足
>昔のように名跡を継ぐというということが法律で認められていませんので姓の変更はできません・・・(中略)・・・失当な意見です。 補足しますと、何もすべて今のままの状態でAさんの息子さんの改姓がかなうと思っているわけではありません。私個人としては、改姓せずとも、また男性でなくとも「○○家の墓」を守っていくことは、今の時代おかしなことではないと思っていますが、Aさんが姓および性別にこだわるのであれば、Aさんが離婚するなどして○○姓に戻ったうえで、息子さんの改姓も検討すればいいのでは?と思っただけのことです。 >相手に財産が無かったら祭祀承継をしないのでしょうか?やはりするべき立場なので、他人の財布を当てにしても意味がありません。 「他人の財布」という表現は誤解を含んでいると思います。現行法にのっとれば、主人には2分の1の相続権があるわけです。いただいた回答のなかに「ましてや今般は放棄しています」ともありますが、主人はまだ相続を放棄したわけではありません。 おっしゃるように、祭祀承継と相続は無関係です。しかし実際のところ、現代の祭祀承継者は、被相続人と同居していたとか、遺産に密接に関係した者になることが多いようです。 相続に関して、私どもは慣習にも現行の法律にも縛られず、祖父との縁や生活形態を考えて、Aさんが相続するのが望ましいという結論に至っていますが、それは「祭祀についても現行法にも慣習にも縛られない(=Aさんが承継する)」という期待に裏打ちされた感情でした。そのため、祭祀承継「だけ」は慣習にのっとって・・・というAさんの要求に違和感を覚えているのです。 慣習に従うなら、祭祀を承継する主人が全財産を相続するべきですし、現行法によるなら、双方2分の1ずつ相続したうえで、祭祀についてはまた別の方法で決めるべきではないでしょうか? 祖父に財産がなかった場合のことを重視してお答えいただいたようですが、仮に主人が負の遺産を相続することになろうと、また相続の件は抜きにして、一定の手続きを経て最終的に主人が祭祀継承者に決まろうと、それはそれで納得することもできますが、今回はそうではありませんので、腑におちないのです。
- uma79
- ベストアンサー率18% (189/1017)
妥当な要求でしょう。 檀家の責務を果たすから、法定相続分の半分は下さいといっても 控えめな要求です。
お礼
ありがとうございました。 祖父の財産が実際いくらあるのかは全く知らないので(主人も興味がなかったし、Aさんも語りたがらないので)、実際にどれくらい要求すべきかも全く分からないのですが、要求することじたいは妥当であると言っていただき、ほっとしました。
お礼
詳しくありがとうございました。 私たちも、現在のお寺やお墓にはこだわらず、できるだけ息子やそのまた息子、そのまた息子・・・たちの負担にならない方法で解決できたら・・・と考え始めていました。 あらゆる可能性をさぐっていきたいと思います。 ありがとうございました。