>パラグライダーは動力がないのに、なぜ前へ進むのでしょうか
グライダーも動力がないのに前に進んでいます。グライダーの重心位置が翼の揚力の中心より少し前方に来るように設計してあり(操縦し)ます。このためグライダーにかかる重力による下向きの力は、下(翼に直角)への力と前方への力とに分けられます。坂道の車が自重で下っていくのと同じ理屈です。
この坂道の傾斜と同じ意味合いのものをグライダー(飛行機)では滑空比と呼んでいて、30:1とか40:1とか表現しています。40:1の場合は1メートルの高さを降下するとき前方に40メートル進むということです。
パラグライダーの滑空比は、6:1から10:1程度です。
重心位置の取り方はパラグライダーも同じで、乗っているパラグライダーの重心位置がパラシュートの中心から少し前方に来るようにライン(コード、ロープ)の長さが調節してあります。
実際の操縦では、数本のラインを引っぱったり離したりして長さを調節し、翼(パラシュート)の形を変化させ、左右の揚力の大きさを変えながら飛行しています。
>その推進力はどこから補充されるのでしょうか?
パラグライダーが沈下(降下)することによって補充されます。
無風のとき、何もしない場合での沈下率は、1~1.5m/s程度です。
例えば、滑空比8:1、沈下率1.2m/sのパラグライダーの場合、時速約36km/hで滑空し、1分間で576メートル飛行し、72メートル(ビル20階分くらい)降下することになります。
山の斜面とか積雲の下とかで、沈下率1.2m/s以上の上昇気流を受けながらの飛行であれば上昇しながらまたは、降下することなく飛行を続けることが出来ます。
>本または関連サイトの紹介
パラグライダーで検索すると、結構ヒットします。
お礼
回答ありがとうございます。 分かったような気がします。 >グライダーの重心位置が翼の揚力の中心より少し前方に来るように設計してあり(操縦し)ます。 この説明が私には非常に納得できました。 パラグライダーの教科書には翼の断面図に力関係の図が出ていましたが、重心位置や揚力の中心は出ていませんでした。 これで少しは練習も効果が上がるかもしれません。 丁寧な説明をどうもありがとうございました。