貨幣というのは、一つの商品と考えたら分かりやすいと思います。
例えば、
小麦1に対して、魚2と交換する=物々交換経済
小麦1に対して、銀貨1枚と交換、その後、銀貨1に対して魚2と交換=貨幣経済
この時、確実に銀貨1と小麦1が交換できると人々が思わなければなりません。これが「信用」であると思います。
この「信用」は通常、国家が保証します。
貨幣に銀を使う場合、銀の含有量がその目安となります。
一口に銀貨と言っても、純銀で無いこともあり、その場合は信用が下がります。
また、銀貨の重さも一つの価値判断として用いられます。
例えば、現在の銀の指輪を思い起こしてみてください。
同じ大きさ・重さの銀の指輪でも、銀の含有率で価格が違いますよね?
つまり、「銀を流通させて経済が発展する」というのは、銀貨による貨幣経済の活性化を指す事だと思います。
その為には、「銀貨」の「信用」が大切となります。
この「信用」を得るには、銀の含有率や重さが一定でなければなりません。
古代の貨幣経済に使われる貨幣には、金・銀・銅などが使われます。
しかし、金は高価で貴重ですし、銅は価値が(相対的に)低いので大量な商品をやりとりするには向きません。
そこで、よく使われるのが銀となるのです。
ただ、この「銀貨」の価値を保つには、国家が安定していてそこそこの鋳造技術が必要となります。
ササン朝は、鋳銀の技術に優れ、またホスロー1世期には国内も安定していたため、周辺国家との物流のやりとりの価値基準の中心に据えられたみたいですね。(これを基軸通貨と言います)
まぁ、現代でいう米ドルみたいな感じですね。
「円が売られた、ドルが買われた」というのも貨幣が一つの商品であるというのを現していますね。
因みに、ローマ帝国の銀貨は時代を下るにつれて銀の含有量が下がったりするのですが、銀の含有量が下がるのと政情が不安定になるのとが一致する事があり、銀の含有量が国家が安定しているかの一つの目安になると言わる事もあります。
お礼
有難うございます。 信用というのは何に依拠するのですか?