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金聖歎批評本の三国志
魯迅の「風波」という小説で酒場の主人が”金聖歎批評本の三国志を読んでいる”という記述があります。金聖歎をGoogleなどで調べると水滸伝だの史記だのの批評本があることは判りますが、三国志については批評本を出しているかどうか分かりませんでした。また、あったとしてその三国志の金聖歎批評本は「三国志演義」なのでしょうか。それとも陳寿の「三国志」なのでしょうか。
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卒論で水滸伝を扱った関係上、金聖歎のことも調べたことがある人間です。 確かに変ですね。 金聖歎は六才子書という「知識人が読むべき書物集」を作ろうとして、第六才子書の西廂記と第五才子書の水滸伝(水滸伝の後半を削った七十回本水滸伝)だけ作ったところで「哭廟事件」のとばっちりで斬首されています。 作る予定だった残りの才子書も、荘子・離騒・史記・杜詩……三国志の入り込む余地はありません。 大の水滸伝ファンだった魯迅が三国と水滸を取り違えるなんてあまり考えられないけれど、魯迅の勘違いかなあ? もしあったとしたら、金聖歎の性格からして、演義だと思いますが……
お礼
ご回答ありがとうございました。お礼が遅れて失礼いたしました。「風波」の記述は間違いなく三国志(多分おっしゃるとおり演義なのでしょう)で、その酒場の主人が黄忠の字が漢升で、馬超の字が孟起であることまで知っている、などと書いてあります。 魯迅が勘違いしているのでしょうね。面白いことを知った思いです。